「日本初の株式会社」亀山社中を作った坂本龍馬〜薩長同盟・仇敵西郷と手を結んだ桂小五郎・薩摩の動きを掴んだ新撰組・近藤勇と土方歳三〜｜山川捨松12・人物像・時代

前回は「山川捨松の優れた兄たち〜年の離れた優れた兄山川浩・もう一人の優れた兄健次郎・会津と距離を取る薩摩・西郷隆盛と大久保利通の狙い〜」の話でした。

「日本初の株式会社」亀山社中を作った坂本龍馬

土佐藩を脱藩し、浪人ながら幕府の要人であった勝海舟に見出され、幕末を駆け抜けた坂本龍馬。

当時、朝敵扱いだった長州藩は、外国との貿易にも幕府の目が光っていました。

関ヶ原の戦いで敗北し、領地を1/3以下に削られた毛利・長州藩。

勤勉に開墾して土地を発展させて、「実高は100万石」と言われ、財政は比較的安定していました。

桂（木戸）からすると、夢のような案でした。

ここで、薩摩や西郷への恨みがある桂（木戸）。

禁門の変は、実は「長州藩が悪い」のが明確でした。

「御所へ攻め込む」という、とんでもない荒技を実行した若きホープ・久坂玄瑞。

会津と手を組んだ薩摩の反撃を受けて、長州軍は敗退しました。

そして、久坂玄瑞は自刃し、多数の長州藩士たちが亡くなったのでした。

桂（木戸）がこういう感情になるのも、また止むを得ないことでした。

薩長同盟：仇敵・西郷と手を結んだ桂小五郎

長州にとっては「夢」ですが、感情が許しません。

禁門の変で、自重を促した桂。

立場上京付近にいたため、自らも死と隣り合わせとなりました。

当時の木戸たち長州の人間にとって、薩摩は悪魔のような存在です。

痛いところを突かれた桂。

ついに、桂は折れました。

この後、紆余曲折あるも、なんとか薩長同盟締結に持って行った龍馬。

「よろしく」と言う西郷に対して、

顔を引きつらせながらも、なんとか応じた桂。

これで、強大な二つの勢力が同盟を締結しました。

薩摩の動きを掴んだ新撰組：近藤勇と土方歳三

当時、京都守護職という京都の全権を握っていた会津藩主 松平容保。

現代の京都府知事を、はるかに上回る強権を持っていた京都守護職。

さらに強力な武闘派集団が、新たに配下に加わりました。

新撰組です。

会津藩の指揮下にあり、剣の名手がたくさんいた新撰組。

局長に近藤勇、副長に土方歳三が就任し、京で目を光らせていました。

「御用改め」で、反乱分子（幕府から見て）を制圧することが大事な仕事でした。

さらに、諜報活動も非常に力を入れていた新撰組。

会津藩も薩長同盟の雰囲気に気づきました。

予感はしていたものの、実際に「最近まで友好関係にあった」薩摩が敵になりました。

さらに薩摩は、当時「日本最強の軍隊」です。

大いに衝撃を受ける容保。

孝明天皇は、誠実な松平容保の人柄と会津藩士たちを頼りにしていました。

山川捨松6歳の1866年、第二次長州征討が始まりました。

次回は上記リンクです。