前回は「選択・暗記問題の解き方・コツ・ポイント 5〜暗記問題を合理的に考える姿勢・状況から選択肢を推測・イメージして暗記を増やす方法・徳川家光・島原の乱・キリシタン・鎖国・ポルトガル船・蝦夷地〜」の話でした。
選択・暗記問題をテンポよく解くコツ:悩み過ぎない姿勢
今回は社会の選択・暗記問題をテンポよく、効率的に考えてゆく話です。
ここで、下記のような問題を考えましょう。
この問題は租庸調や国司の話など、比較的「細かな知識を問う問題」です。
パッと見て、
あ!
これが正しい答えだ!
分かるのが望ましいですが、出題者は、
学力に応じて、
適度な点差が出るようにしよう・・・
色々と考えて、工夫しています。
租庸調という言葉は習いますが、内容をしっかり理解・覚えている方は少ないでしょう。
また、鎌倉時代の守護・地頭は知っている方が多いですが、国司はあまり馴染みがないかもしれません。
こういう時は結構迷ってしまい、時間がかかってしまいます。
時間が多少かかっても正答に至れば良いですが、間違うことも多いのが、悩みです。
このような「少し細かい知識を問う問題」に対しては、悩み過ぎない姿勢が大事です。
・悩み過ぎたり、時間をかけ過ぎない
・「知っていること」「分かること」から選択肢を絞ってゆく
まずは答える姿勢:空欄にしないで次へ
「自分が知っていること」を少しずつ思い出して、選択肢を絞ってゆきましょう。
分からない時は消去法で、明らかなxを消して、あやふやな項目はマーク等します。
この問題の場合、
ウかな・・・
こう考えて、正答に至れば良いですが、
アかも・・・
このように迷うこともあるでしょう。
選択問題で迷った時は、迷いすぎずに「自分が最も正しいと思う答え」をまず書きましょう。
そして、「あやふやな」問題の番号をチェックしておきましょう。
こういう「あやふやな項目」や「あやふやな問題」に対するマークは前もって決めておきましょう。
どういう
マークがいいの?
これは、自分が好きなマークにしましょう。
シンプルに「△」でも良いですし、「自分流」で決めておくことが大事です。
・「あやふやな項目」や「あやふやな問題」に対するマークを決めておく
・「正しい答え」である確率が高い答えを書いて、次に進む:空欄にしない
全部解いてみて、余った時間で戻って再確認しましょう。
「知っている」「出来る」問題は即答できるような姿勢が大事です。
「確実ではない」選択問題は出来るだけ正答率を高めて、次へゆくと良いです。
でもさ、時間が余らないことも
あるよ・・・
そのために、まずは正しいと思う答えを書いておきましょう。
空欄にしておいて、
分からないから、
後で・・・
として、時間がなくなってしまうと「空欄なので確実に✖️」となります。
それは
避けたいね・・・
そこで、正しい可能性が高い選択肢を、まずは答える姿勢が大事です。
「テンポ良く、効率的に」問題を解くことも、試験では大事です。
あやふやでも、「だいたい70%出来れば良い」という姿勢が良いでしょう。
国司と守護と地頭:漢字の意味とイメージ
歴史の最初の方で習う国司ですが、「最初の方だけ」なので忘れてしまいがちです。
国司と守護・地頭を比較してみましょう。
まずは、守護・地頭設置の経緯です。
平家打倒に成功した源頼朝は、実の弟の源義経と揉めてしまいました。
ちょうど良い・・・
これを機会に我が権限を増強しよう!
私に
守護・地頭を設置させてください!
頼朝の力は強い・・・
仕方ない・・・
これで、私が
絶大な権限を持つ!
「領土(荘園)と民衆を管理」するためには力が必要なので、一定の警察・軍事権を地頭は持ちます。
対して、守護は強い軍事力で、各国を支配したのです。
守護:各国の軍事指揮官・行政官。地頭などを管轄し、国を治める役職。強い軍事力を持つ。
地頭:領土(荘園等)と民衆(百姓等)を管理する地域の行政官。徴税権・警察権(軍事権)を持つ役職。
守護・地頭は分かるけど、
国司って何だっけ?
国司は鎌倉幕府などの武家政治が始まる前の、朝廷による支配の時の地方行政官です。
・守(かみ)、介(すけ)、掾(じょう)、目(さかん)の4ランク
・中央から派遣された行政官で軍事・行政など強力な権限を持つ
「守護」は漫画などで「守護神」など登場しますが、「地頭」は馴染みがありません。
一方で、「国司」という言葉も馴染みありませんが、漢字の意味を考えましょう。
「国司=国を司る(つかさどる)」です。
なんか、
強そうだね・・・
強そうだから「強いイメージの名称にした」のです。
漢字の意味から考えると、
国司って、国の代表者だね・・・
そう考えると、「地方の豪族が任命」
ではなさそう・・・
当時は、朝廷による「中央集権」の政治だったので、「中央の高級官僚」が国司になりました。
漢字の
意味を考えるって、大事だね!
分からない言葉は「漢字の意味を考える」ようにしましょう。
また、試験前の学びの際にも「意味を考えたりイメージする」と覚えやすいでしょう。
次回は下記リンクです。