前回は「早めに過去問を解く大事さ〜「過去問はいつやるべきか」に対する様々な考え方・合格目指して一歩でも二歩でも踏み出す姿勢・まずは過去問・各学校の教育方針とカラーが強く反映される入試問題〜」の話でした。
算数・理科が「出来ない」から「出来る」へ:「考え方を理解」することを大事に
今回は中学受験の算数を具体的な例としてお話しします。
受験に向けての姿勢として、高校受験〜大学受験の数学等にも共通する点があるでしょう。
もうすぐ4月を迎え、正式に「受験生」となる現在小学校5年生のみなさん。
すでに気持ちは
もう僕は
受験生だ!
かもしれません。
1990年に中学受験した僕は、週に一回のテストの教室に小学校4年の12月から通っていました。
夏期講習等には行っていましたが、本格的に塾へ行き始めたのが、小学校5年の2月です。
つまり、来年中学受験する予定の皆さんからみると、先月の2月から塾に行きました。
当時も「ちょっと遅め」だったかもしれません。
それだけに最初は「大変な思い」をしました。
これは、僕は相当
出遅れているな・・・
2月の最初の土曜日に学習指導会の「武蔵特訓」に行った時の衝撃は、いまだに覚えています。
「てんびん算」って
なに?
周囲の皆が知っている「てんびん算」を「知らなかった」僕。
数ある中学受験算数の「考え方」や「解き方」の中で、最も本質的である「てんびん算」。
考え方は非常にシンプルです。
「てんびん算」の考え方は「面積算」とも共通する点があります。
いずれの場合も、「解き方を覚える」よりも「考え方を理解する」ことが大事です。
描いて理解する姿勢:まずは描いてみる
算数や理科で、
分からない・・・
どうやって、
こういう問題が出来るようになるの?
と悩んでいる方も多いと思います。
「てんびん算」の考え方・解き方は、4月から小学校6年生の中学受験生の多くの方が、
もう
知ってるよ!
でしょう。
もし、今この時期に、
えっ・・・
私知らなかった・・・
という方も、ガッカリしないで考え方を理解してみましょう。
「てんびん算」の基本は、「てんびんの釣り合い」で算数と理科に共通します。
確かに
そうかも。
「てんびん算」と考えると「算数の勉強」と考えがちですが、「理科の勉強も兼ねている」と考えましょう。
「てんびん算」を考えるときは、必ず「てんびん全体を大きく描く」をやってみましょう。
慣れてくると「食塩水のかたまり」として「吊り下げるボール」の大きさは「同じくらい」で描く方もいるでしょう。
あるいは、「食塩水の量に応じて大きさ・サイズを変える」方もいるでしょう。
慣れればどちらでも良いです。
初期の頃は、「食塩水のかたまり」=「吊り下げるボール」の大きさは変えましょう。
・上手い、下手は気にしない
・「自分が分かれば良い」という姿勢で、どんどん描いてみる
上の図は「少し誇張して描いて」いますが、これくらい違う風に描いても良いでしょう。
こうして「バランスをとる」ことを考えてみれば、単なる「解き方・解法」から「感覚的に理解できる」ようになります。
なんとなく、
「釣り合う感じ」が分かる!
理科の
てこの問題と似てる!
・「図や絵を描く」ことを大事に
・上手くなくて良いので、丁寧に描く
・図形問題の場合、「図形全体と補助線」を描く
実体験をイメージして理解力アップ:感性を大事に
昔は小学校の授業で、上皿てんびんで「実際に計量する」実験をやりました。
最近の小学校でもやっていると思いますが、状況は分かりません。
上皿てんびんで計量したことがある方は分かりますが、「ピタッと計量」するのは結構難しいです。
あっ、
分銅を乗っけすぎた・・・
という経験は誰しもあります。
こういうのは「映像・動画で見れば、分かる」のですが、「実体験する」とは全然異なります。
「てんびん算」でも、「ばね・てこの問題」でも、「上皿てんびんの体験」を思い出してみてはどうでしょう。
すると「釣り合う感覚」が体験できます。
その「感覚」を抜きにして、ひたすら
こういう問題は
こう解くんだ!
と考えると楽しくなくなってしまい、理解が進まない場合があります。
「算数・理科の問題に取り組む」姿勢の時に、こういう体験をイメージすると総合力が上がるでしょう。