前回は「第一志望校の最終決定〜最も大事な目標設定・校風と受験生本人の個性との相性を最重視・進学先=人格形成に影響を与える6年間過ごす環境〜」の話でした。
第一志望校決定後に最初にすること:過去問に向き合う
中学受験では第一志望校が決定している方、ある程度絞り込めている方など様々と思います。
今回は「第一志望校決定後に最初にすること」の話です。
それは、第一志望校に合格できるように
勉強して、成績上げること!
まずは第一志望校の
偏差値を超えなきゃ!
第一志望校が決定した後は、「とにかく勉強して学力・偏差値を上げる」と考える方が多いかもしれません。
それは現実ですが、「まず第一志望校の過去問をやってみる」を強くお勧めします。
えっ、早いでしょう・・・
今やっても解けるはずないでしょう。
今、第一志望校の問題
見ても、自信失くすだけでは・・・
と、お考えの方もいらっしゃるかも知れません。
まず、直前期になるまでは「第一志望校の問題はそれほど出来なくても良い」と思いましょう。
第一志望校の問題に取り組む時期によりますが、「まずはやってみる」ことが大事です。
・第一志望校の直近の入試問題に取り組んでみる
・「出来なくて当然」という姿勢でやってみる
「来年の自分」を具体的にイメージ
でもさ・・・
解けないなら意味ないじゃん・・・
こういう声が聞こえてきそうですが、「解けなくても良い」のです。
「解けない」のに「直近の第一志望校の入試問題を早めに見ること」が大事な理由。
それは、受験生自身が「来年の自分」をイメージして具体像を描くためです。
「来年の1〜2月に、自分がどのような問題を解けるようになっていなければならないか」というイメージです。
場合によっては、ネットなどで今年の問題と解答速報が出ていますが、解説がありません。
塾やネットの動画によっては、第一志望校の解説を早めに提供しているところもあります。
それらの解説を見たり聞いたりすることは、受験生本人の考え次第で良いでしょう。
この時、大事なことは「第一志望校の直近の入試問題全部」は解かなくて良いことです。
受験生は何かを前にすると、どうしても、
よしっ!
頑張って全部やろう!
と考えてしまう傾向があります。
ところが、「「第一志望校の直近の入試問題全部」を解いたり、解答を見たり解説を聞くのは大変です。
とりあえず、出来なくても良いので「全部を見る」ようにしましょう。
そして、可能であれば「一部の問題を解いて、解答を見たり解説を聞く」と良いでしょう。
・出来なくても良いので全部見て「来年の自分」を具体的にイメージ
・一部の問題を解いて、解答を見たり解説を聞いて「出来るだけ理解」
「百戦危うからず!」の姿勢を早めに固める
今年の問題は「問題の雰囲気を知って、雰囲気・カラーが合うかどうか」を考えるために取り組みましょう。
現在発売されている過去問題集は、昨年までの出題です。
志望校の過去問をお持ちでないようでしたら、すぐに購入しましょう。
来年受験生の5年生の方は、3月末までに過去1〜2年くらいを目処に取り組んでみましょう。
「取り組んでみて、解けなくて当然」というスタンスで、問題と考え方をじっくり学びましょう。
この時、「全ての問題を学ぶ」のではなく「一部の問題をじっくり学ぶ」で良いでしょう。
まだ時間に余裕がある今だからこそ「じっくり学ぶ」のです。
そして志望校で出題される問題の方向性・考え方を、しっかり理解する事が大事です。
「過去問は、ある程度力をつけた後に取り組むべき」という考え方もあります。
筆者は、早めに目標を明確に理解することは非常に大事だと思います。
有名な孫子の言葉です。
敵を知り、
己を知らば・・・
百戦危うからず!
まずは自分の目標と「来年の僕(私)」をはっきり・明確に理解しましょう。
全ては、そこから始まります。