前回は「学んだことを習得して学力アップ〜算数の問題集への効率的取り組み方・問題を「たくさん・全部解く」ではなく「選んで解く」姿勢・志望校の過去問をどんどん解いてみる姿勢〜」の話でした。
脳への刺激と暗記する姿勢:自分に合う問題集・参考書を絞る
算数(数学)・理科においては「一題一題をしっかり学ぶ」ことが最も大事です。
「たくさん解けば出来るようになる」よりも、「対象を頭に入れること」が大事な理科・社会の暗記問題。
歴史の暗記であれば「問題を解く」よりも、参考書を読んで、
この出来事は、
こういうことがあって・・・
〜と〜が関わって、
〜と対立して・・・
みたいに「流れを理解する」覚え方や、「シートで隠して暗記」など色々な方法があります。
中学生から高校生の英単語の暗記では、多くの方が「赤いシートで文字を消して、暗記」をするでしょう。
この「赤いシートで消して、暗記」は、脳への刺激があるので、「比較的覚えやすい」特徴があります。
タブレット・ノートPCなどの電子書籍が急速に普及する中、電子書籍でも暗記対策があるでしょう。
暗記する方法が、
たくさんあり過ぎて・・・
どの方法が一番良いのか、
分からない・・・
ちょっとネットで検索すれば、たくさんの「暗記方法」があります。
市販の参考書等でも、たくさんの「暗記方法」があり、受験生たちは戸惑うでしょう。
社会の暗記でも、算数の理解力増強でも大事なことは、「しっかり習得する一冊をつくる」ことです。
この参考書も
気になる・・・
この問題集も
ちょっと良さそう・・・
勉強する対象である参考書・問題集がたくさんあり過ぎて、迷ってしまう方もいらっしゃるでしょう。
ところが、現実として時間は限られており、「沢山の問題集」に取り組むことは出来ません。
そこで、
この問題集は、
私好きだな・・・
「僕・私に合う」と思う問題集・参考書があったら、その一冊をしっかりやるようにしましょう。
この問題集も、
あの問題集も・・・
このように、色々な問題集に手を出すと、理解力・暗記力も中途半端になってしまいがちです。
結局、
どの参考書・問題集が一番いいの?
「名声のある参考書」や「多くの受験生がやる問題集」があります。
その中、「自分に合う」参考書・問題集は、「その方の個性次第」でしょう。
「自分に合う」という感覚を大事にして、選びましょう。
・たくさんの問題集・参考書をやらないで、一冊〜数冊の問題集・参考書に絞る
・選ぶのは「自分の個性次第」で、「自分に合う」「自分が好き」な問題集・参考書
・たくさんの問題集を「中途半端にやる」は避ける
水泳が早い方の泳ぎ方:スイーっと魚のように泳ぐ姿勢
「数多くの問題集・参考書をやる」のではなく、「選んで、しっかり習得する」大事さ。
具体的な例を挙げて、この大事さを考えたいと思います。
小学校・中学校・高校では、多くの方が水泳を習います。
中学以降になると水泳部が大抵の学校にはあって、水泳が得意な方が入部して一生懸命頑張ります。
僕がいた武蔵中学・高校では、水泳部ならぬ「水球部」がありました。
水球部は「水泳をしながらの球技」をする部活です。
体格が良くて、運動が得意な方々が集まって日々トレーニングしていました。
水泳をすると体力もつくので、とても良い事です。
中学以降だと「競技として本格化する」水泳ですが、小学校でも水泳の上手な方がいました。
僕が小学校6年生の時、一つ学年下のI君のクロールを見る機会がありました。
都大会に出場するほど、水泳が上手で速かったI君。
どんな泳ぎ方を
するのだろう?
筆者は小学生の頃、水泳は比較的得意で比較的速かったので、とても興味がありました。
実際にI君の泳ぎ方を見て、驚愕した記憶があります。
スイーッ、
スイーッ・・・
何、
この速さ?
もう「速い(早い)」なんていうレベルではありません。
すごいスピードだったのです。
25mプールをす〜っとクロールで泳ぐと、あっという間に、もうリターンしています。
どうやったら、
こんなスピードが出るんだろう?
子ども心に、大きな衝撃を受けました。
彼の泳ぎを見ていると、大きな特徴がありました。
それは、「泳ぎが早い理由」です。
子ども心に、I君の泳ぎを見る前は
とんでもなく早く、
手を動かしてクロールするのかな?
このように「バシャバシャっと手を動かす」イメージを考えていました。
ところが、I君の泳ぎはクロールをかく回数は、特に多くはなかったのです。
スイーッ、
スイーッ・・・
それなのに、一度かくとスイーっと、すごく進むのです。
バシャバシャと
猛烈な勢いでクロールをかのかな・・・
そんな様子を期待していた筆者は、とても驚きました。
スイーっとかくと、すごいスピードで大きく進む姿は、
なんだか、
お魚みたいだな・・・
まるで魚を見ているようでした。
つまり、「一かき」がとても大事だったのです。
しっかり「一かき」する学び:「筋肉トレーニング」ではない学び
同様なことが、学ぶときにもあります。
「問題をたくさんやる」気持ちはとても分かります。
やればやるほど、
勉強は出来るようになる!
まるで、「筋肉トレーニング」のように感じる勉強と学力。
実は、その姿勢は「クロールを、バシャバシャとたくさんかく」のと同じようなことだと思います。
「一題一題をしっかりと取り組む」姿勢は「クロールをしっかりかく」ことに、つながります。
「しっかり一かき」する姿勢につながるでしょう。
確かに、
そうかも・・・
一題一題しっかり、やると
時間がかかる気がするけど・・・
「しっかりクロールをかく姿勢」の方が
良い気がする・・・
うん。僕の友達でも、
クロールすごい早い人がいるけど、わかる。
特に難関校〜最難関校志望の方は、基礎的問題をある程度こなした後は、「一題を大事に」する姿勢が良いです。
たくさんの問題を
解いて、頑張ろう!
もっともっと沢山の
問題を解けば、成績上がる!
このように「沢山学ぶ」よりも「しっかり理解」を優先しましょう。
特に算数の難問に対しては、ただ解くのではなく、
ここで、なぜ
このように考えるのだろう?
ここで、こう考えると
どうなるのかな?
解答を読んで「解答の考え方を学ぶ」に加えて、「なぜこのように考えるのか?」を考えてみましょう。
あるいは、自分の考え方が少し違うときは、その方向で考えてみるのも良い学びになります。
この「一題をしっかり考える」姿勢は、応用力を増強するでしょう。
その姿勢は、記述式や新潮流の問題への対応力も上げるでしょう。(上記リンク)
「答えだけ」の試験に対しても、「思考の流れ」をメモしながら理解すると理解力が大きくアップします。
学びの際には「思考の流れ」をメモしながら学んで、本試験の際には、
ここは、こうだから、
こう計算して・・・
この問題は
ここがポイントだから・・・
時間制限があるので、「メモしない」か「メモは最小限」で計算してうゆけば良いでしょう。
特に直前期は「たくさん」よりも「一題しっかり」が、算数や理科の思考力を試す問題では大事です。
次回は下記リンクです。