ばねの伸びの考え方・コツ 1〜伸びる状況を描く・力を描く・フックの法則・直列つなぎ〜|中学受験・理科

前回は「回路のわかりやすい考え方 4〜合成抵抗を求める・「抵抗をまとめる」イメージ・状況を把握して公式〜」の話でした。

目次

描いて「しっかり理解」する姿勢

動かっ車の考え方(新教育紀行)

動かっ車にかかる力・移動する距離・長さを描いて理解しました。

多くの方が「苦手」に感じる電気・電流の問題では、オームの法則の意味を考えて、理解しました。

電気・電流の考え方:オームの法則(新教育紀行)

比較的、簡単な回路を例に、具体的に考えました。

基本的回路(新教育紀行)

電流の流れ・電気の電圧(起電力)を矢印で描いて、回路全体の電流・電圧(降下)を考えてみました。

合成抵抗の考え方(新教育紀行)

そして、「合成抵抗を使う」のではなく「合成抵抗を算出」してみました。

このように、理科の力学・電気分野は、状況を「しっかり理解する」姿勢が大事です。

水溶液の性質・生物など「暗記すること」も多い理科。

性質などは「雰囲気などをイメージする」ことが大事です。

「イメージする」ことが大事でも、「暗記」にも時間がかかります。

そこで、理科の力学・電気分野は、「基本原理・法則を理解して、出来るように」しましょう。

バネの基本的性質

今回は、バネ・てこの話です。

電気に比べると、比較的分かりやすい分野ですが、「しっかり理解」しましょう。

バネ・てこは、根本的な事柄が異なりますが、これら二分野を、まとめてしっかり理解しましょう。

ばねが一つであれば、イメージできます。

電車・新幹線・自動車などの身の回りのもので、たくさん使われているバネ。

東北新幹線E5E6系こまち・はやぶさ(Wikipedia)

ばねが「どのようにつながるか」で、様々な状況が考えられ、問題となります。

「直列・並列につながる」のは、回路と同様で「パターン化」する前に、基本を押さえましょう。

「パターン化する」考え方も、一つの手段です。

一方で、「パターン化」すると、

この問題は、
どのパターンかな・・・

と考える姿勢が身についてしまいます。

そうした姿勢は、難関校・最難関校の「合否を分ける」問題には対応しにくい面があります。

「フックの法則」という非常に基本的で、シンプルな法則があるバネ。

フックの法則

・バネにかかる力は、バネの伸びに比例

この性質は、非常に分かりやすいです。

こういう法則・公式を、

暗記しなきゃ!

と考えるだけではなく、

これは、どういうこと
だろう?

と興味を持ってみると、イメージが湧くでしょう。

バネの直列つなぎ

バネが一つの時は、分かるので、バネが直列に二つつながっている場合を考えてみましょう。

「基本的イメージを持つ」ことで、大きく理解度が異なります。

ばね:直列つなぎ(新教育紀行)

上図の、同じバネが2本つながっている状況を考えましょう。

実際にバネやおもりを描いてみましょう。

バネのグルグルって
描くのが難しい・・・

「きれいに描こう」とすると、なかなか難しい面があるバネの絵。

上のように、グルグルっと思い切り描いてみましょう。

それが、少し歪な形であっても良いのです。

ちょっと
へんでも良いの?

「状況が変わるほど」違う絵は困りますが、「状況が同じ程度」ならば、良いでしょう。

このような絵を実際に描いて、理解しましょう。

バネの直列つなぎは
簡単!

これは
分かるよ!

これは、分かる方が多いかもしれません。

「きちんと説明できるかどうか」を確認してみましょう。

説明って・・・

上のバネも、
下のバネも同じ重さが、かかるよね。

その通りですが、しっかりと力の関係を考えましょう。

バネにかかる力を描く

ばね:直列つなぎ(新教育紀行)

おもりで、まずは下のバネに重さがかかるので、下向きに矢印を描きましょう。

ばね:直列つなぎ(新教育紀行)

続けて、下のバネにかかった重さが、上のバネにもかかります。

すると、両方のバネが50gずつ重さがかかって、下に引かれます。

バネでも
矢印は便利だね。

力・重さがかかるのが、
イメージできる!

ばね:直列つなぎ(新教育紀行)

上・下のバネに同じ重さ・力がかかりますので、同じ長さ伸びます。

ばね:直列つなぎ(新教育紀行)

基本的な問題を考えました。

これは
簡単!

と思わずに、「なぜ、こうなるのか?」を少し考えてみましょう。

すると、理解力が進み、「しっかり理解する」姿勢が身につくでしょう。

そして、理科の成績がアップするでしょう。

次回は下記リンクです。

新教育紀行

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