前回は「学びへの自信を持つ姿勢〜維新の三傑と大きな挫折・挫折がもたらす巨大な能力・自分の得意科目と得意分野に注目〜」の話でした。
挫折と自己研鑽の日々と歴史の威人たち:「志士の勲章」と真相
「維新の三傑」西郷隆盛・大久保利通・木戸孝允もまた、大いなる挫折を経て、成長しました。
「挫折を経ている」というよりも、特に西郷は「挫折をバネにしている」とも言えます。
「挫折に次ぐ挫折」の人生で、しかも「自ら招いた大きな挫折」のある西郷。
2度も島流しとなり、挫折している期間も長く、その期間に自己研鑽に励みました。
二度島流しになった西郷隆盛の話を、上記リンクでご紹介しています。
二度も
島流しになってしまった・・・
「島流し」は、いかにも幕末の志士らしいところで、一度ならばこれはこれで良かったでしょう。
「長州の軍神」と呼んでも良い高杉晋作もまた、しばらく牢獄で過ごしています。
まあ、たまには
牢屋も良いもんだな・・・
時代の変革期にあって「志士=倒幕(討幕)派」と呼んでも良い方々は、かなりの「跳ねっ返り」でした。
この意味では、「島流し」や「牢獄」は「志士の勲章」的存在でもありました。
それでも西郷の「二度目の島流し」は、考え方によっては「不必要なもの」でした。
西郷は
大嫌いなのだ!
だが・・・
奴が「使える」ならば、仕方ないな・・・
西郷!
私は、これから江戸に出てゆく!
我が薩摩の窓口となり、
江戸・京で私の活動を援護するのだ!
「西郷は大嫌い」である主君である島津久光に対して、
あなたのような地ゴロ(田舎者)
では無理です・・・
「わざわざ激怒させた」のが西郷でした。
さらに、
久光様の命令など
関係なか!
「わざわざ重大な命令を無視した」西郷に対し、
西郷よ・・・
もうお前はこの世から消えろ!
主君である久光が、激怒するのは当然でした。
「人生の危機」から「さらに強くなって復活」する発想
この「許されて、すぐ主君を激怒させた西郷」に対して、弟分だった大久保は、
こ、これは
流石にやりすぎだ・・・
吉之助さぁ(西郷)は
切腹になってしまう・・・
若い頃から冷静だった大久保ですら、強烈なショックを受けました。
もう、我らは
終わりだ・・・
吉之助さぁ、
もうこうなったら、一緒に死のう!
一蔵どん・・・
おいどんは、それほどのことをしたごわすか・・・
大久保の「一緒に死のう」は、大久保なりの策略だった説もあります。
一方で、当時の彼らの置かれた状況から、大久保は「半分は本気」だったのが真相でしょう。
威人紀行でご紹介している後藤新平もまた、大きな挫折をしています。
幕末維新期の戦いにおいて、小学校4~5年生の後藤は大いなる衝撃を受けることになります。
そして、その傷はしばらく続く、大変な思いをしました。
「挫折をバネに」懸命に勉強して、順調になった人生を送っていた後藤。
今度は、さらに大きな苦難が降りかかります。
なんで?!
なぜだ?!
俺が、
牢獄だと?!
それでもまた復活して、最後は外務大臣・満鉄総裁・東京市長(都知事)などを歴任しました。
「良くない」成績と合格判定から「合格目指す」姿勢
後の世の私たちが、彼らの歴史を見て、感じることはなんでしょうか。
大変だったね、
と思うよ。
そうだわ。
そうした苦難を乗り越えたのは、すごいね・・・
でもどうやって、
乗り越えたんだろうね・・・
本人たちは、大変な苦労をしたのでは
ないのかな・・・
「どうやって苦難を乗り切ったか」は、本人にしか分かりません。
また、本人は「苦難の最中」は、とにかく一生懸命もがきながら、苦しんだのでしょう。
西郷隆盛にしても、後藤新平にしても、成人してから大きな挫折があります。
彼らは、現代の小学生〜中学生の頃にも挫折をしています。
そして、それは「取り返しのつかない(つきにくい)」甚大な傷でした。
その挫折・傷があったからこそ、あの人智を越えたようなパワーと生命力がみなぎってきたと考えます。
小学生〜高校生にとって、目の前の勉強をするのも大変な面があります。
模擬試験などで、判定を受けるのは苦痛の面があります。
あなたの偏差値は
57です。
あるいは、
あなたの合格可能性は
40〜60%です。
このような結果が出ると、「宣告を受けた」ような気持ちになる方もいるでしょう。
これらの成績や合格判定は、「良ければ嬉しい」です。
よしっ!
良い成績だった!
頑張った甲斐があって、
成績がアップした!
ところが、成績や判定悪いと、一気にテンションが下がってしまって、
どうして・・・
一生懸命頑張ったのに・・・
また、あまり
良い成績でなかった・・・
時には「嫌になってしまう」こともあります。
試験の成績は「勉強して、巻き返せば復活」出来ることで「取り返しがつく」ことです。
「取り返しがつかない」ことでは決してないので、一つ一つしっかりと学んで、
次は、頑張って
良い成績を!
次は必ず
良い成績を取る!
このように強い気持ちを持つのが良いでしょう。
そのような姿勢が、「良くない」成績と合格判定から「合格目指す」あるべき姿勢でしょう。
「取り返す」には「最終的に合格する」事であり、合格すれば「判定はどうでも良い」とも言えます。
そして、そのように「取り返す」姿勢を持つ方こそが、最後に合格に至る方々なのでしょう。
次回は上記リンクです。