前回は「自宅でロケット飛ばす体験 3〜実験装置・発射台の製作・ロケットの制作・実験して状況を理解する姿勢・ロケット発射準備・スポイトで水を入れる体験〜|学研の科学」の話でした。
発射台の完成:水の高さが同じになる体験
実験装置が完成して、発射の第一段階が完了です。
そして、ロケット発射台に水を注ぎ込みます。
電気分解する試験管は、すでに泡が立ち始めています。
ロケット発射台の試験管と、もう一つの試験管がパイプでつながっています。
水を入れると、
同じ高さになるね。
なぜだと
思う?
わからないよ。
日本の試験官・コップの様な容器が、パイプでつながっていることをイメージしましょう。
すると、「片側に水を入れてゆくと、もう一方の容器にも水が入ってゆく」のがイメージされます。
パイプでつながっているから、
水が移動するね。
うん。
水は、こっちにも来るね。
物理的には「両方の試験管の水の質量のつりあい」とも考えられます。
同じこと・「対称性」に注目
もっと原始的に考えると、「同じ試験管」なので「対称性がある」から、「両方の水の高さは同じ」になります。
正三角形・正方形などの「特殊な図形」には、「対称性がある」ことが多いです。
正三角形には、三本の異なる対称軸があります。
この実験で使う試験管は「全く同じサイズの試験管」です。
これが、太さが異なる試験管であれば、「同じ高さ」にはならないのです。
この試験管と、そっちの
試験管は、同じだね。
そうだね。
小さな子どもに「対称性」と言っても、「???」となってしまうので、「同じ」と説明しました。
「同じ」だから、
同じ高さになるんだよ。
ふ〜ん。
「同じこと」あるいは「全く同じではなくても類似していること」に注目する姿勢は大事です。
片方の試験管に水を入れてゆくと、ロケット台の試験管にも水がスーッと入ってゆきます。
電気分解を体験:泡を出す
ここで、ハンドルを回して、電気を発生させます。
ハンドル内のモーターは、普通ならば、電池などが接続して自動で回ります。
今回は、「ハンドルで回す」ことが電池の代わりとなります。
ハンドル回すと、
電気が発生するよ。
なんで?
ハンドルを回すと、
モーターが回るからだよ。
泡が出てくることを確認しました。
泡が出るね!
大人が見ても、面白いです。
子どもは、どんどんハンドルを回して、泡を出します。
どんどん
泡が出るね。
ロケットを装着して、泡がロケット下に溜まるようにセットします。
ハンドルをどんどん回して、子どもは楽しくなってゆきます。
面白い!
このように、「自分で何かをすると、何かが動いたり、何かが発生する」体験は、とても面白いです。
こういう「楽しい実験」が、子どもの好奇心を刺激します。
「なぜだろう?」の姿勢と「理解する」姿勢
小学校4~6年生では、「勉強のための実験」をします。
こういう「勉強のための実験」の時も、
なぜだろう?
と考える姿勢をもつことが大事ですが、
これは、〜ということで、
〜になります。
と先生に説明されると、
これが、
分かる様にならなきゃ!
と「理解すること」に重点を置かざるを得ません。
そのため、
なぜだろう?
という姿勢が少し弱くなってしまう傾向があります。
それは、子どもの立場からすれば、
だって、分かる様にならないと、
テストで良い点が取れないじゃん!
であり、「理解する」あるいは「覚える」姿勢になってしまいがちです。
そういう時も、小さい頃の「楽しい実験」の経験・記憶があると、主体的に実験に取り組むでしょう。
そして、中学〜高校での実験、あるいは中学受験の実験問題も「自然と得意に」なると考えます。
次回はロケットを発射させます。
実験内容は、小学生には非常に高度で、中学生以上の内容です。
「ロケットを飛ばす」という行為が、遊びに似た実験で、とても良いと思います。
子どもと理科実験するには、非常に良いので、ぜひお手に取ってみてください。
次回は下記リンクです。