かっ車の考え方・コツ・ポイント 4〜動かっ車の移動距離を描く・どこかの点に注目・大事なポイントに注目・理解して楽しく成績アップ〜|中学受験・理科

前回は「かっ車の考え方・コツ・ポイント 3〜動かっ車の基本の理解・大事な「ひもの長さ」・動かっ車と定かっ車の複合問題・「基本を理解する」学びが近道・暗記と理解すること〜」の話でした。

目次

動かっ車の移動距離を描く:どこかの点に注目

新教育紀行
動かっ車の考え方(新教育紀行)

今回は、「動かっ車」の移動する距離を描いて考えてみましょう。

女子小学生

これは知っているけど、
理由はよく分からない・・・

男子小学生

おもりの移動する長さの
2倍、引き上げるんだよね。

動かっ車についたおもりを、引き上げる長さを具体的に考えてみます。

今回は重さは関係ないので、「重さの矢印」は描かないです。

図は出来るだけシンプルに、必要なことを描くことが大事です。

実際に、描いて考えてみましょう。

新教育紀行
動かっ車の考え方(新教育紀行)

おもりを引き上げたら、おもりは上に移動します。

ここで「ひもをどのくらい引き上げるか」を、描きながら考えてみましょう。

新教育紀行
動かっ車の考え方(新教育紀行)

おもりの移動距離はわかりますが、「ひもとの関係」がなかなか分かりません。

男子小学生

描いてみると、ゴチャゴチャして
よく分からなくなるけど・・・

ここで、「おもりの移動距離」は何か?を考えてみましょう。

新教育紀行
動かっ車の考え方(新教育紀行)

おもりと動かっ車は「つながっている」から、「おもりの移動距離=動かっ車の移動距離」です。

物や図形が移動する時は、どこかの点に注目するのが大事です。

今回は、動かっ車の中心に注目します。

すると、「おもりの移動距離=動かっ車の中心の移動距離」です。

女子小学生

かっ車の中心の移動を考えると、
分かりやすいね!

これで、大分考えやすくなりました。

大事なポイントに注目

新教育紀行
動かっ車の考え方(新教育紀行)

複雑で分かりにくい時は、「何が大事か」を考えましょう。

「かっ車の中心」ではなくて「かっ車の端」でも良いですが、中心の方が考えやすいです。

女子小学生

おもりではなく、
「かっ車の中心」を考えるんだね。

女子小学生

なんだか、
分かりやすくなった気がする。

そのちょっとした「わかりやすくなった気持ち」が大事です。

これで、だいぶ見通しが良くなりました。

「おもりの移動距離」と「引き上げる距離」を考えてみましょう。

黒鉛筆だと分かりにくいようでしたら、色鉛筆で描いてみましょう。

男子小学生

色を変えて描くと、
分かりやすいね!

「おもりの移動距離=動かっ車の中心の移動距離」と考えました。

糸を引き上げることをイメージしながら、「動かっ車の中心の動き」を考えましょう。

新教育紀行
動かっ車の考え方(新教育紀行)

上図のように、「動かっ車の中心の動く距離=動かっ車の左右のひもの長さ」が図形的に分かります。

男子小学生

この長さが同じなのは、
描くと分かるね!

このことを意識して、糸を引き上げてみましょう。

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動かっ車の考え方(新教育紀行)

定かっ車の時と同様に、ひも・糸の長さは変わらないことに注目します。

女子小学生

ここでも、
ひも・糸が大事なんだね。

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動かっ車の考え方(新教育紀行)

先ほどの「動かっ車の中心の移動する距離=①」とおくと、糸は②短くなります。

ここで、「糸の長さは変わらない」ことが大事です。

糸の右端は、②の長さ分、上に上がったことになります。

これで、「引き上げる長さ=おもりを引き上げる長さの2倍の距離」が分かりました。

男子小学生

なるほど・・・
ちゃんと分かったよ。

女子小学生

暗記していたけど、
こう考えると、よく分かった!

理解して楽しく成績アップ

新教育紀行
てこ・ばねのつり合い:並列つなぎ・おもり1個(新教育紀行)

「動かっ車が〜個あると、引き上げる長さが〜倍」などを暗記しても良いです。

てこの問題では、「長さがおもりの逆比」という事実を「暗記する」と早く解けます。

これらの「力が〜倍」「長さが〜倍」「長さが重さの逆比」などを理解することが大事です。

力・ものの動き・ばねなど(力学)や電気は、このようにしっかり理解する方が楽しいです。

理由をしっかり理解しながら、学ぶ楽しさを感じて欲しいです。

男子小学生

ただ暗記するよりも
楽しい気がする!

女子小学生

自分が「かっ車」を目の前で、
動かしている気持ちになる!

「実際にかっ車を動かしているイメージ・気持ち」を持つと良いでしょう。

楽しくなると、無理に暗記するよりも主体的に学ぶので、学力が上がります。

きちんと理解することが、力・ものの動きなどの問題に対する応用力が、大きく上がります。

定かっ車・動かっ車の基本をよく理解したら、これらが複数ある場合を考えてみましょう。

「パターン化して覚える」ではなく、かっ車の動き・引き上げるイメージを考えると良いでしょう。

「ひも・糸の本数が〜本の場合は〜」が「暗記」ではなく「感覚的に分かる」ようになるでしょう。

次回は下記リンクです。

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