前回は「理科の成績アップにつながる「自分ノート」〜「自分ノート」を作成・描いて・書いてみる姿勢・簡単にまとめる姿勢・自分の個性を大事に・効率的な勉強法と子どもの指向性・学び方〜」の話でした。
基礎と基本をしっかり固める姿勢:基本から応用へ
バネ・てこ、電気、かっ車などは、上記のように「自分で描いてみる」ことが大事です。
てこでは、「長さxおもりの重さ」で「モーメント(回転する力)」を計算します。
・モーメントは「回転する力」
・「力 x 長さ」でグルッと、何かを回転させるイメージ
これらの基本的考え方は、
この辺は
大丈夫なんだけどさ・・・
応用問題が
なかなか出来るようにならなくて・・・
このように「基本は分かっているけど、応用問題がちょっと」という方は多いでしょう。
「モーメント(回転する力)」は難しいイメージがあるかもしれませんが、「グルっと回す勢い」です。
上図のように、この「グルっと回す勢い」を矢印で描くとイメージが湧くでしょう。
理科の問題では「つり合っている」状況が描かれていることが多い「てこ」。
実際には「つり合うこと」は、難しいこと・特殊なことでもあります。
「つり合う状況」になるためには、「モーメント(回転する力)が等しい」ことが条件になります。
もし、「モーメント(回転する力)が等しい」ではなかったとき。
上の例では、左側のモーメント(回転する力)」の方が大きいです。
この時、てこは「つり合わない」ので、どうなるでしょうか。
この時は、つり合っていないので、てこは傾いてしまいます。
確かに、釣り合ってなかったら、
傾くよね・・・
でも、問題では、
「釣り合っている」時ばかりだね・・・
・モーメント(回転する力)がつり合うと、てこは水平
・モーメント(回転する力)がつり合うと、てこは傾く
この「モーメント(回転する力)」」と「てこのイメージ」をしっかり理解しましょう。
モーメントって、
難しく感じる・・・
「モーメント」という言葉が難しい方は、「回転する力」で良いでしょう。
「回転する力」なら
分かるかも・・・
このように、てこなどを具体的に考えるには、問題を解いて理解するのが良いでしょう。
この時、描いて状況を理解しながら考える姿勢が大事です。
「問題を解く」のは、「理科の具体的な実例を学ぶ」機会になると考えましょう。
化学・生物系は「ある程度暗記するしかない」ですが、「理解しながら暗記」すると良いでしょう。
「ひたすら暗記」は効率が悪く、問題が解けるようにならない傾向があります。
暗記は、「問題を解きながら、一つ一つ頭に入れる」ようにしましょう。
現象・状況を理解する姿勢:「できない」から「できる」へ
電気では、「主役は電圧」と考えるとわかりやすいでしょう。
電圧・電流・抵抗の三つが登場する電気は、難しく感じることが多いです。
まず、
合成抵抗の公式で・・・
このように「すぐに公式に当てはめる」のではなく、まず電圧を考えるようにしましょう。
様々なタイプの回路があり、それらの電流や抵抗を考えると「早く解ける」かもしれません。
一方で、「電圧があって初めて電流が流れる(小学生の理科)」では「まず電圧」が大事です。
・「電球や抵抗」が電流を生むのではなく、電流は電圧(電池)があるから発生する
・電圧→電流という現象を理解して、抵抗を考える
同様に暗記事項でも、自分なりに「こういうことかな」と考えながら暗記しましょう。
自分で、
勝手に考えてもいいの?
「こういうことかな?」というのが「正しいか、正しくないか」は、別問題と思います。
論理的に「全く間違った考え方」は良くない場合がありますが、考えてみる姿勢が大事です。
ある程度は「自分なり」に考えて、理解・暗記しても良いでしょう。
自分なりに
考えてみればいいのかな・・・
語呂合わせなどは「自分に合えば覚えやすい」ですが、「合わない語呂合わせ」だと、
私には、
この語呂合わせが分かりにくい・・・
こう感じる時は、
こんな語呂合わせだったら、
覚えやすいかも・・・
語呂合わせを「自分で作る」でも良いでしょう。
「自分なりに理解したこと」が少し違ったら中学以降に気づいて、修正しましょう。
「ひたすら暗記」は、なかなか頭に入りにくく、効率が良くないです。
また、「ひたすら暗記した」ことは、意外と試験の際に「なかなか頭に出てこない」のです。
参考書や塾で教わったやり方でも「自分なり」でも、どちらでも「出来るようになること」が大事です。
「自分の好きな方法」でイメージして、暗記しましょう。
大きな流れを理解する姿勢:完璧を求めない
各科目、夏休みまでに基本的事項を、ある程度固めるのが理想です。
「全分野の基礎を夏休みまでに固める」が理想ですが、得意・不得意があります。
分野によっては、夏休み後でも、
社会の歴史が
いまいち良くわからない・・・
理科のてこ、電気が
少し苦手で・・・
このように、「ちょっと苦手な分野」がある方もいらっしゃるでしょう。
歴史は得意だけど、
地理が苦手で・・・
1990年に中学受験をした筆者は、歴史は得意でしたが、地理がかなり苦手でした。
でも、地理もテストで出るから、
少し勉強して、ある程度は出来るように・・・
苦手科目・苦手分野は、「ある程度できれば良い」と学ぶ姿勢が良いでしょう。
細かな知識も大事ですが、大事なことは「完璧を求めない」姿勢です。
塾や参考書で「大事な一冊」をしっかりこなして、
70〜80%くらいは
出来るかな
この問題集は、
大体できる感じかな・・・
塾のテキスト、市販の問題集など「やる問題がたくさんある」受験生。
「たくさん問題を解く」という姿勢よりも、「完璧ではなくても、少しずつしっかり」理解しましょう。
まずは、すでに取り組んでいる参考書・問題集の「大体の理解・習得」を目指しましょう。
この分野を
完璧に理解しよう!
こう考えると、
どこまで
出来るようになれば良いのだろう・・・
無理をすると、テンションが下がってしまう可能性があります。
入学試験でも資格試験でも「おおむね70%程度出来ること」が大事です。
この「70%程度」は問題の難易度や得意・不得意もありますが、「平均70%」が大事です。
「大体出来る」「おおむね理解した」を目指して、問題を解いて理解を深めましょう。
次回は上記リンクです。