前回は「「自分の好きな科目」が自然と見つかる学び〜得意科目の発見と学びの進化と深化・英語の入学式と卒業式・OrientationとCommencement=始まり〜」の話でした。
中学3年から高校1年での学問の大きな変化
中学受験の際の成績と、中学1〜2年生頃の成績は「大体似ている」傾向があります。
中学生になると「算数」が「数学」に変わり、場合によっては「代数」や「幾何」が始まります。
「数学の基礎」とも言える算数ですが、やはり算数と数学では大きく異なります。
数学と「学問の学」の字がついている通り、数学は学問的傾向が強くなります。
それでも、中学1~2年生の数学は概ね「算数の延長線上」にある傾向があります。
大きく異なるのは幾何学で、小学校の「算数の図形」とは全然異なります。
「算数の図形問題」の難問は多数ありますが、基本的法則・原理は非常に少ないです。
それに対して、幾何学は円に関する様々な性質や定理などが登場し、一気に複雑化します。
「小学校の算数の図形」が一気に複雑化する幾何学以外は、中学2年くらいまで「算数の延長」となります。
これが一気に、大きく変化するのは、中学3年〜高校1年です。
学校のカリキュラムにもよりますが、この中学3年〜高校1年の頃に様々な変化があります。
代数は代数学に一気に近くなり、数学らしさが急速に高まってゆきます。
「理科の延長」だった「なんとなく物理」が、一気に「本格的物理の基礎」と変化するのです。
運動方程式・エネルギー保存則などを学ぶようになり、「物理学の非常に大事な基本」を学びます。
イメージすることを楽しむ物理・化学実験
これらの物理法則などを暗記するのは簡単ですが、暗記しただけでは、ほとんど意味がありません。
法則は「公式」として習うことが多いのが現実です。
公式をきちんと理解して、自分で立式してゆく必要があります。
この「立式する」ことは、物理学の非常に根幹的な部分です。
基本的な問題から学んで、徐々に様々な状況を描いて、働く力などをイメージして、描きこみます。
それらの力をもとに立式して、問題を解いてゆきます。
この時、「イメージする力」は非常に重要です。
状況がよく分からないのでは、立式しようがないからです。
小学生の頃から「イメージすること」を楽しんでやってきた子は、こういうことは得意だと思います。
あまりそういう経験がない中学〜高校生の方は、今からでも遅くないです。
物理・化学などの実験は、積極的に楽しみながら取り組んでみましょう。
中学3年くらいになると、大体自分の方向性が出てきて、
僕は、数学や物理が好きだから、
理科系だな!
私も数学結構好きだから、
理系に行きたい!
僕は数学は性に合わないし、
英語とかの方が好きだから、文系かな!
大きく理系・文系に分かれてきます。
大学の「理系・文系」の分類に関しては、「意味がない」と言う意見もあります。
ところが、現実的に中高生の学びにおいては、「文系と理系の違い」は大きいのが現実です。
両方出来る子もいますが、多くは
数学得意だけど、
古文はちょっと・・・
英語が好き。
授業が英語ばっかりだと良いのに。
など指向性が出てくるでしょう。
その自分の気持ちを大事に、「やりたい科目」は、どんどんやりましょう。
失敗を楽しんで考える姿勢:失敗が大発見につながること
物理が、どんどん「本格物理」になってきて、実験が増えてくる学校が多いと思います。
実験は結構大変で、うまくゆかないこともあります。
物理楽しいけど、
実験が予想と違ったよ。
僕、物理は好きだけど、
あまり向いてないのかな・・・
実験は「うまくゆかない」ことも楽しんでみると良いでしょう。
うまくゆかないことから、何か発見があることがあります。
ノーベル賞受賞者のの中には、
あれ?
なんかいつもと違うぞ・・・
と、「予想しなかった状況・事態」を「ただの失敗」と思えないで、考えた方も大勢います。
なぜ、
こんなおかしなことになるんだろう・・・
そして、研究した結果、
あっ!
こんな大発見があったぞ!
「新発見」となることもあるのです。
えっ?
失敗しても、新発見になるの?
「失敗→新発見」ではありませんが、そういう可能性もあります。
ですから、「失敗もまた良し」と思いましょう。
うまく行かなかったら、がっかりせずに
先生・・・
この辺が上手くいかなかったんですが・・・
「上手く行かなかった実験結果」を物理の先生に話してみましょう。
なになに、
どんなところが上手くいかなかったのかな?
先生も楽しんでくれるでしょう。
そういう姿勢が将来的に非常に大事で、「失敗を考えてみる」と学力も上がるでしょう。
次回は下記リンクです。