前回は「個性認めない日本の教育〜「色を自由に塗れる」米国の教育と「100点を求める」日本の教育・「ある一定の枠組み」と個性・子どもが成長するプロセスと義務教育・西郷と大久保を育てた郷中教育〜」の話でした。
才能を持つ子どもが「居心地が良くない」日本の教育
天才ドラマー「よよかさん」の話を例に、日本の教育の問題点を考えました。
私には
日本の教育は合わない!
「答えが最初から決まっている教育をする」日本を離れる決意をしました。
ドラマーというと、音楽家や芸術家・アーティストの部類に入ります。
彼女の例は、少し特殊な例になると思います。
一方で、こうした才能の優れた子ども、異能を持つ子どもが「居心地が良くない」教育は問題です。
様々な意見があると思いますが、この「ある子どもが居心地が良くない」教育は良くないでしょう。
欧州や米国の教育が、日本の教育よりも優れていることは、随分と前から言われています。
ところが、日本は一向に良くなる気配がないのが実情です。
ならば「どうすればよいのか」という話になります。
この「よよかさん」のように海外へ行くのも一つの手です。
特に大学以降は、海外進学も良いかもしれません。
医師などの国家資格を要する職業に就きたい方で、
日本で
活躍したい。
日本で
過ごしたい。
方は、原則として日本の大学で学び、日本の大学における学位を得る必要があります。
短期間でも留学したり、海外へ旅に行って様々な経験をすることは、とても良いことだと思います。
中学受験の大ブーム:「満州事変」を小学生に問うこと
この海外留学などの様々な選択肢は、それは基本的には大学以降の話となります。
最近は「第三次中学受験ブーム」とも言われます。
それは「低レベルな日本の教育」に対する反動でしょう。
「独自の教育理念・カラーを持つ中学・高校へ大きな期待」を持つ親が多いのでしょう。
本来ならば、日本全体の教育がもっと個性を重視したり、ディベートをするようと良いのです。
「自分の意見を伝える」ことを奨励する環境に変化することが望ましいのです。
ところが、文科省が大きく変わらない限り、それはなさそうです。
こうした「日本の教育のレベルの低さ」に対して、様々な中高一貫校はそれぞれ独自に工夫しています。
その一つが、麻布中学の今年の入試問題だったと思います。
優れた人物を多数輩出している麻布中からは
日本の教育が
変わらないなら・・・
麻布から
日本の教育を変えてみせる!
くらいの気持ちを、この問題から感じることができます。
麻布中学が、この問題を出したのは、
麻布に入りたいなら、
こういうことを積極的に考えるようになった欲しい・・・
ということですが、「日本が傀儡政権を樹立した」ことは小学校では「習わないこと」でしょう。
満州事変という紛争を仕掛けて、中国北東部に巨大な傀儡政権=半植民地を築いた日本。
この事実を元に「小学生に問う」姿勢は、かなり強い姿勢です。
中学受験業界では大喝采を呼びましたが、こういう問題を出すことは大きな批判を受ける可能性があります。
それでも、麻布中学校の教員・担当者たちは、
仮に大きな批判に
さられても構わない!
と考えている、という強い姿勢が伺えます。
百人百様の子どもたち
本来、子どもは100人いたら100人異なるのです。
教育はある規範があるべきですが、全て個性が異なる子どもたちを、
みんな
一緒に、同じように育ってゆきましょう!
と育てることに、本質的な大きな問題があります。
さらに、その子どもたちの個性を見ずに「点数」や「偏差値」でレッテルを貼って優劣をつけること。
それは、多くの子どもたちにとっては、
この間の
テストは80点だった・・・
私は
70点だった・・・
「息苦しい環境」とも言えるでしょう。
テストである程度「知識を学んだ確認」をすることは必要です。
ところが、「テストのよる点数付け」が行き過ぎると、「点数を取ること=勉強」となります。
この姿勢は「本来の学びの姿勢」から大きくずれているでしょう。
この意味で、最も大事な中学〜高校の時代を、
この学校の校風は
僕ととっても会う!
この学校の制服も雰囲気も
全部好き!
「独自の教育理念・カラー」を持つ学校に通うことは、良さそうです。
中学受験は大変ですが、「個性を大いに活かすこと」のは良いことと思います。
中学受験されるご家庭は、そうした各学校の「教育理念・カラー」と子どもの個性をよく考えて、
うちの息子には、
A中学が合いそうだ。
と「子どもに最も合う」志望校を決定するのが良いと思います。
次回は下記リンクです。