二つの移動する図形が分かるポイント・コツ〜相対的位置・「変化しない量」は大事なポイント・問題11(2)解法〜|麻布中2021年算数3・過去問・中学受験

前回は「向かい合う点の移動が分かるコツ〜電車のイメージ・動く点の片方を止める・「速さを足す」理由と矢印・問題11(1)解法AB〜」の話でした。

目次

問題11(再掲載)

二つの移動する図形が分かるポイント・コツ

動く図形の問題(新教育紀行)

(1)では、未知数を設置する方法と相対的速さを考える方法を考えました。

動く図形の問題(新教育紀行)

このように「動く図形・点の問題は片方止める」では、イメージして理解することが大事です。

「向かい合う図形の速さは合計(和)になる」ことを矢印でしっかり理解しましょう。

(2)のように、図形や点などが二つ動いて「〜秒後の状況」を考える問題があります。

男子小学生

とりあえず、「一つを止める」って
習ったよ。

こういう時は「一つを止めて考える」のが、いわゆる「鉄則」です。

この考え方は非常に有効ですが、「鉄則」というよりも「考え方をしっかり理解」しておきましょう。

動く図形の問題(新教育紀行)

中学の算数で「動く二点の問題」のご紹介をしました。

これらの問題で「二点、二つが動く時」の考え方が紹介されています。

ただ「一つ止めれば良い」と考えていると、応用力が伸びない傾向があります。

そして、少し変化球の問題になると、

男子小学生

どう考えたら
いいのかな?

応用問題や難問に対して、対応しにくくなることがあるでしょう。

二つ・二点動く時は、「一つを止める」のは「相対的な位置を重視する」姿勢です。

相対的位置:「変化しない量」は大事なポイント

動く図形の問題(新教育紀行)

「一つを止める」あるいは「片方から見る」方が、考えやすいことがあります。

それら動く図形・点などが「それぞれの位置」よりも「相対的位置」の方が重要な時に大事です。

女子小学生

「なぜ、相対的位置が大事か」を
考えてみれば良いのね。

今回の問題では、一度、それぞれの図形を動かしてみても良いでしょう。

9秒後の状況を、具体的に考えてみて絵を描いてみましょう。

男子小学生

9秒後の具体的な
図形を描いてみるね!

二つ動く問題は、難しいです。

それは、「片方を考えている間に、もう片方が動いてしまう」からです。

考える対象が二つになると、非常に難しく感じてしまいます。

動点Pと正三角形(新教育紀行)
動点Pと正三角形(新教育紀行)

動く点の問題で「変わらないモノ(長さ)に注目」する話をご紹介しました。

「算数実践 54」では、「ある長さが変わらない(不変)」であることに注目しました。(上記リンク)

「二つの図形・点などが動く」時は、「変わらないモノは何かな?」と考えてみましょう。

今回の問題では、「変わらないモノ」は何でしょうか?

男子小学生

変わらない
モノ・・・

女子小学生

二つの図形は、
それぞれ動くから・・・

男子小学生

それぞれ動く速さは、
変わらないね。

女子小学生

そうね。
「Aから見た速さ=Bから見た速さ」で、変わらない!

動く図形の問題(新教育紀行)

Aが右に1cm/秒で、Bが左に2cm/秒で進んで、

相対的な速さは「お互いが3cm/秒で近づく」ことで、「変わらないモノ」です。

「変わらない長さ」や「変わらない速さ」など「変化しない量」は大事なポイントです。

このことを、しっかり理解して考えてみましょう。

解法は次回(下記リンク)ご紹介します。

新教育紀行

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