前回は「動く点の動き方・解き方と「動く点の気持ち」をイメージ〜「どうなるか」を考える・自分で状況を変えて考える・具体的にイメージ・問題10(5)解法〜」の話でした。
問題11
移動する図形と面積:「鉄則」「公式」よりも理解する姿勢
久しぶりの算数実践です。
2021年麻布中学の改題です。
原題は(2)のみで、解いたことがある方も多いと思います。
(1)を追加し、今後いくつかの問題を追加します。
難関校〜最難関校志望の方には、出来て欲しい問題です。
動く図形の考え方、
知ってるよ。
動く図形には、
コツがあるね!
「動く図形は・・・」という「解法の鉄則」みたいな考え方があります。
それを「しっかり理解した上で、考える」ようにしてみましょう。
動く図形に限らず、「鉄則」や「公式」は内容を理解するようにしましょう。
「鉄則」や「公式」を丸暗記していると、「分かりやすい問題」は解けるようになります。
ところが、応用問題などに対しては、丸暗記だけだと、
あれを使う気がするけど、
どうやって使うのかな?
と「思うように解けない」場合が多くなるでしょう。
「鉄則」や「公式」には、「しっかりした考え方」が背景にあります。
この「しっかりした考え方」をセットにして理解すると算数の学力が、大きく上がるでしょう。
公式を自分でつくる姿勢:応用力を育てて学力アップ
相似形の面積比は「(辺の比)x(辺の比)」です。
これは大抵の方が知っている公式ですが、説明できる方は少数かもしれません。
辺の比をしっかり考えれば、面積比が明確に計算できます。
面積比を理解する話を、上記リンクでご紹介しています。
三角形の相似形の「面積比」は比較的簡単ですが、四角形は少し難しいかもしれません。
「平面図形の相似比」は方眼紙に図形を描くイメージを持ちましょう。
すると、「縦・横の辺の比」に応じて「縦・横に引き伸ばされる」イメージができます。
そして、感覚的に四角形でもどんな形でも「相似形の面積比は(辺の比)x(辺の比)」が分かります。
四角形の場合を、感覚ではなくしっかり計算して理解しましょう。
四角形を三角形二つに分割すると、それぞれの三角形の面積比が「(辺の比)x(辺の比)」です。
分割した面積が全て共通して「面積比が(辺の比)x(辺の比)」です。
そこで、「分割した図形を元に戻して合計した図形」も「面積比は(辺の比)x(辺の比)」です。
このように考えると、多角形の場合は、すべて「三角形に分割」すればできます。
複雑な曲面でも同様ですが、厳密に計算するのは難しいです。
そこで「分割した図形」と「分割した図形を元に戻して合計した図形」を考えると同じというイメージが大事です。
・図形を小さく分割する
・「小さく分割した図形を合計した図形=元の図形」を考える
面積比の考え方が、
スッキリ分かった!
これで、少し複雑な図形問題も
面積比は分かりそう!
「公式をしっかり理解する」ことは、応用力も育つ傾向があります。
解法は次回(下記リンク)ご紹介します。