前回は「選択・暗記問題の解き方・コツ・ポイント 5〜暗記問題を合理的に考える姿勢・状況から選択肢を推測・イメージして暗記を増やす方法・歴史の「作用反作用の法則」〜」の話でした。
選択問題や知識を問う問題への対応
選択問題で、「知識をきちんと思い出せるか・流れを理解できているか」ことが問われることがあります。
また、人物名や単語を答える「知識をきちんと書く」問題もあります。
こういう問題は、参考書・テキスト見て「わかっている」つもりにならないようにしましょう。
試験場で「パッと明白に頭に思い浮かんで、すぐに答えられる」ことが大事です。
パッと、
すぐに出来るように成らなければならないの・・・
ちょっと
大変そうだよ・・・
こういう知識を問う問題は、考える問題とは異なり「覚えていなければ正答に至るのは難しい」です。
そのため、「時間制限のある」試験に対しては、パパッと思い出して答えられるのが理想です。
覚えていない場合は、「出来るだけ考えてやってみる」のが良いでしょう。
人物や出来事も「歴史の流れから推測して」解ける問題があります。
それでも「どうしても分からない」時は、次にいきましょう。
スパッと諦めて、他の問題をしっかり獲得するようにするのが良いでしょう。
問題をどんどん解いて暗記アップ
勝海舟や吉田松陰を答える問題など、様々な学校で知識を問う問題は出ます。
こういう知識を覚えてゆくには、参考書を読むよりも、問題に取り組んだ方が良いでしょう。
でも、
まだ全部覚えきれていないよ・・・
もう少し、
しっかり全体的に覚えてから、問題やった方が良いのでは・・・
「もう少し覚えてから」という気持ちは、とてもよく分かります。
問題を解いて、出来なかった時、
ああ、
まだまだ覚えなければ!
ちょっとテンションが下がってしまい、
もう一回、
参考書をしっかり理解しよう・・・
「参考書をもう一度」という気持ちになる人が多いでしょう。
歴史・地理・化学・生物などの暗記問題は、参考書を読むように問題に取り組む姿勢が良いでしょう。
参考書を
読むように、問題に取り組む?
参考書・テキストと
問題集は違うでしょ?
「知識」や「解法」がまとめてある参考書・テキストは、「インプットする」本です。
対して、「アウトプットする」のが問題集や過去問です。
参考書と問題集は、異なる性質を持ち「対極的な存在」かもしれません。
一方で、参考書・テキストなどを読み続けても、なかなか頭に入らない傾向があります。
そう・・・
一生懸命読んでも、なかなか頭に入らない・・・
頭に入らないのは、「何がポイントで、どこが大事か」が分かりにくいからです。
ポイントとかは、
参考書に赤文字で書いてあるよ。
赤文字などで書いてあることを「明確に意識」できれば、暗記は進むでしょう。
出題者が様々な方法や考え方で出題する「暗記や知識を問う」問題。
出題のされ方は様々ですが、
このあたりは、
こういうことを問いたい・・・
「対象となる項目・人物・出来事」に対して、ポイントとなることがあります。
問題を解いてみると、「何が問われやすくて、何がポイントか?」が分かりやすいのです。
早い時期に問題にどんどん取り組んで、できなかったら、
出来なかったところは、
全部習得・覚える!
「出来なかったところは、習得しよう」という気持ちでやってみましょう。
歴史・地理・生物などの知識を答える問題に、ぜひ取り組んでみて確認して下さい。
下記のような問題を考えて、出来れば、漢字で答えるようにしましょう。
ある人物に関して、「ポイントとなる事柄」がまとめられています。
「答えを漢字で書きなさい」と書いてなければ、平仮名で書いても○でしょう。
難しい漢字でなければ、漢字で書けた方が良いでしょう。
1.公家出身で幕末維新期に薩長側で活躍。
明治維新政府樹立後は参与・参議・議定等となり中心的役割を果たし、太政大臣三条実美を補佐。
外務卿特命全権大使として使節団を率いて欧米へゆき、不平等条約改正を試みるも失敗。
世界を見て、見聞を広め、新政府の中心人物であり続けた。
2.長州藩の首領で、薩長同盟を結んだ長州側責任者の一人。
維新政府樹立後は参与・参議・文部卿などを務め、幅広い政務を行う中心人物となった。
1の人物と共に使節団に参加した。
明治維新の元勲たち:西郷と大久保と木戸と岩倉
1は岩倉具視です。
岩倉は、上の写真中央にいる一番堂々としていて、偉そうな人物です。
具視は簡単な漢字ですが、書くのは意外と難しいです。
「鋼鉄の精神力を持つ男」と呼ばれた岩倉。
実際、岩倉のやったことは、かなり「際どいこと」が多かったのです。
明治維新を主導したのは、
私だ!
2は木戸孝允(たかよし)です。
漢字で書けたら良いですが、「允」の字が簡単なようで、難しいかもしれません、
「初心を貫く」話をしましたが、長州藩の高杉や木戸はまさにそういうタイプでした。
「勝つことが大事」という西郷・大久保の薩摩。
戦うからには、
勝たなければ、仕方なか!
そうだ!
「勝てば官軍」よ!
それに対して、長州藩士は、気持ちが真っ直ぐで素直な人物が多かったのです。
そのために高杉・久坂らの大人物が、維新前に亡くなってしまいました。
そういう経緯もあり、木戸は西郷が、ずっと大嫌いだったのです。
西郷は
大嫌いだ!
おのれ!
西郷め!
明治維新の頃は、卓越した政治力で長州を勝利に導いた木戸。
「長州藩の中心人物」であるだけでなく、「討幕派の中心人物」でもあったのが事実でした。
徳川幕府を
倒すのだ!
そして、新政府樹立後に「五箇条の御誓文」作成の中心人物となり、
何事も
基礎が大事だ!
基本理念は
早急に固める必要がある!
大活躍しましたが、途中から病気がちになってしまいました。
体調が
悪い・・・
そして、幕末を思い出すと、
だいたい、
西郷や大久保が悪いのだ・・・
ちょっと愚痴っぽくなってしまった木戸。
また、木戸さんが
文句言っている・・・
木戸は大久保利通とは「犬猿の仲」となり、少しずつ政治から遠ざかってゆきました。
もう
嫌になった・・・
そして、「木戸の活躍の場が限定された」側面があります。
「分かる問題・得点すべき問題が試験で出たら、即答する」をイメージしておくのも大事です。