思考力と高い学力 1|中学受験

前回は「中学入試と教育 3」の話でした。

山川(大山)捨松(Wikipedia)

威人紀行で紹介している後藤新平・山川捨松・西郷隆盛たち「歴史に名を残した」方々。

共通することは、若き日々から熱心に勉強してきたことでしょう。

そして、学びながら「主体的に考える」思考力を鍛える学び方をしてきました。

中学受験の入学試験で、「新たな試み」が行われている話をご紹介しました。

入試試験で「志望者の何を見たいか」は、学校ごとの校風・カラーによるでしょう。

試験は「学力を測る」ために行いますが、「どういう学力を測るか」が試験問題に現れます。

一般的には「学力=問題を解く力」となります。

しかし、入試時点で「問題解決能力」が高いことが、「将来大きく成長する」ことに直結するとは限りません。

「問題解決能力」は高い方が良いですが、それよりも大事なことが沢山あります。

どのような分野の問題でも、「問題を早く・確実に解ける」考え方はあります。

それらの考え方をしっかりもつことは、「大事なことの一つ」に過ぎないでしょう。

中学以降伸びてゆく人物は、自分で主体的に考えてゆける人物ではないでしょうか。

明治維新以降、「欧米に追いつけ、追い越せ」で知識重視主義となった日本の教育。

知識重視・ペーペーテスト重視の傾向が、「偏差値主義」となりました。

その問題点は、1990年代から様々な形で指摘されてきました。

その結果、「大きく変わった」とは言えないまでも、中学受験では新しい流れも出ています。

「北欧教育が良い」などの意見もあり、様々な教育方法・カリキュラムが学校ごとに組まれています。

そして、米国の大学が「ペーパーテスト重視路線から脱却」しました。

海外に比較して、全てにおいて変化が少ない・遅い日本。

それは、日本の文化・国柄・民族性にもよる面もあるでしょう。

中学受験において、様々な取り組みが行われていますが、現場で対応する先生方は非常に大変です。

その中、「試験の傾向・形式の変更」は、比較的やりやすいと考えます。

少し変わった試験問題であっても、冷静に臨める姿勢を日頃から養っていると良いでしょう。

新教育紀行

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