実験問題攻略法 2〜水溶液の実験のポイント・状況の大きな変化をチェック・簡単な絵や状況を描く・食塩が溶ける量・大事な単位・変化したモノに注目〜|中学受験・開成中・過去問・理科

前回は「実験問題攻略法 1〜水溶液の実験のポイント・食塩が水に溶ける様子を描く・水溶液の性質をイメージ・大きな変化をチェック・理科実験を思い出す〜」の話でした。

目次

水溶液の実験のポイント:状況の大きな変化をチェック

新教育紀行
水溶液の問題(開成中 理科 2020年)

開成中学校の2020年理科の問題の問3に進みましょう。

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水溶液の問題(開成中 理科 2020年)

問3では、6→7の変化が問題です。

6で食塩が、「これ以上溶けなくなる」状況になりました。

男子小学生

「溶けていた」のが、
「溶けなくなった」のは大きな違いだね!

「これ以上溶けなくなる」などの大きな変化の状況を、しっかり把握しましょう。

実験問題のコツ

・「これ以上溶けなくなる」など、状況の大きな変化を把握・チェック

・大きな変化が発生している表・グラフなどに線を引いて「変化を明確化」する

食塩が溶ける量:大事な「単位」

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水溶液の問題(開成中 理科 2020年)

食塩と水の「体積の差」を考えましょう。

食塩が24g多くなっているのに対し、体積は11ml=11cm3増えています。

答えは24/11=約2.2g/cm3となります。

問3の答え

2.2g/cm3

理科の問題では、単位は非常に大事です。

これは、中学以降の物理・化学でもそうですが、単位は根本的なことです。

理科の計算をするときは、上記のように単位も含めて、掛け算や割り算をすると、理解が進むでしょう。

実は、単位の掛け算・割り算も通常の掛け算・割り算と同様に扱えます。

「g/cm3を求めよ」ですから、

男子小学生

答えの単位は、
g/cm3になるはず!

こう考えると良いでしょう。

実験問題のコツ

・計算は単位も含めて考える

・単位も普通の計算同様に、掛けたり割ったり出来る

問4では、食塩を蒸発させて・・・とあります。

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水溶液の問題(新教育紀行)

頭でイメージできれば良いですが、上のように状況を描いてみましょう。

女子小学生

こうして描いてみると、
問題文の内容が理解しやすいね!

簡単な絵や状況を描く:変化したモノに注目

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水溶液の問題(新教育紀行)

6で食塩が「これ以上溶けません」ですから、1→6のプロセスでの変化を描いてみましょう。

上の図のように、1にはなかった食塩が、6では溶け込んでいます。

男子小学生

食塩が
溶けているから・・・

食塩を「・(点)として」描いてみると、雰囲気が分かりやすいです。

そして、その下に変化する量を書いてみましょう。

食塩36gが元々あった水100mlに対して「最大の溶ける量」です。

そこで、「溶ける食塩の量=36g/100ml」となります。

上記の通り、ただ36/100と書くのではなく、36g/100mlと単位も含めて書くと良いでしょう。

少し遠回りに感じるかもしれませんが、その方がイメージも膨らんでゆくと思います。

ここで、5の状態から、水を加熱して40g蒸発させます。

その状況を、簡単な図を描いてみましょう。

男子小学生

水が蒸発すると、
水が少なくなるね・・・

溶けきれない食塩が「沈澱するはず」です。

「下の方に沈澱した」ようなイメージで描いてみましょう。

実験問題のコツ

・簡単な絵を描いて、「沈殿」など具体的に状況をイメージ

そして、こういう変化があったときは、

男子小学生

変化したのは
何かな?

「変化したモノは何か」を考えてみましょう。

今回、「水だけが100gから60gに減っている」ことに注目します。

体積の変化は大事ですが、「食塩の量=g」を問われているので、

男子小学生

ここでは、
体積は関係ないかな・・・

重さに注目して、考えましょう。

すると、残った60gの水に溶ける塩の量が計算できます。

溶ける量が分かれば、引き算で残りの量が分かります。

問4の答え

8.4g

理科の問題で文章しかない場合では、自分で簡単な絵を描いてみるようにしましょう。

描いてみると、なんとなく

女子小学生

ああ、
そういうことかな・・・

ポイントが分かるようになります。

絵を描く時間がもったいないように感じるかもしれませんが、着実に得点をあげるには最も良いです。

描く時間がかかっても考える時間が減りますから、全体的には時間的にも効率が良いでしょう。

次回は下記リンクです。

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