前回は「おすすめ図形問題の解き方〜図形・正三角形の性質・「正三角形を作る」こと・見えてくる「大事な性質」・60°回転と平行・問題10(1)〜」の話でした。
問題 10(再掲載)
図形と矢印の話:「図書館へ行く」ルート
この問題を「解く鍵」となる「AHとBCが平行」の話でした。
今回は「矢印の話」です。
内容は小学生の算数の範囲を超えますが、基本的概念は知っていて良いと思います。
太郎君がお母さんと一緒に図書館に行くことを考えましょう。
実際には道路などで道は変わりますが、「大体の感じ」で考えて下さい。
そして、ここでは移動時間・歩く速さなどは考えず、「移動する図形的位置関係」のみ考えます。
ちょっと公園のブランコで遊んでから、
図書館で本読みたい!
と太郎君が言うので、先に公園に寄りました。
そして、公園から図書館に向かいました。
ブランコでちょっと遊んで大満足の太郎君は、手を洗ってお母さんと一緒に図書館に行きました。
違うルートで目的地に到着
違う日に、太郎君がお父さんと一緒に図書館に行くことになりました。
今日はちょっと
咳が出るよ・・・
そろそろ花粉症の
時期だからね・・・
ちょっとのど飴買ってから
行こうか!
うん!
飴舐めたい!
家を出た太郎君がちょっと花粉症気味なので、のど飴を買うために先にスーパーに向かいます。
スーパーでのど飴買って、図書館に向かいます。
目的地への二つの異なるルート:同じ位置への移動
僕だったら、
コンビニに寄ってから行きたいな!
私だったら、
真っ直ぐ図書館に行く!
これ以外にも、様々なルートが考えられます。
「移動した位置関係のみ着目」しましょう。
「ルートが変わっても、太郎君の家から図書館に行った位置関係は同じ」です。
これは、もともと太郎君の家と図書館の位置が「変わらない」のですから、「当たり前」の話です。
「当たり前」かも知れませんが、この「目的地への異なるルートが同じ」は図形で大事な性質です。
・「ある点から複数の異なるルートである点に移動する」ことは、元の位置関係は同じ
・「ある点からある点へ異なる辺を移動する」ことは、図形的な位置関係は同じ
同じように、この問題で考えてみましょう。
点と点の位置関係を「矢印をつなげてみる」と何か見えてきませんでしょうか。
少し図を描いて、矢印を描いてみましょう。
矢印で
寄り道する感じかな?
この点とこの点を
結んで・・・
「点Cと点Fの位置関係」は「点Cから点Bへ行って、点Bから点Fヘ行っても同じ」です。
「辺CFの矢印=辺CBの矢印+辺BFの矢印」と考えてみましょう。
なるほど、
面白いね!
すると、何か見えてきませんか。
確かにそうだけど、
特に何かわからないけど・・・
「正三角形を作る=辺を60°回転」を考えてみましょう。
色々と自分で描いてみて、楽しく試行錯誤してみましょう。
次回は下記リンクです。