前回は「中学受験をするべきかどうか〜中学受験をする親・家庭の理由・学校の理念・校風・カラーと子ども・質の高い教育とは何か〜」の話でした。
子どもの個性に合う校風とカラー:正しい教育と中学受験
子どもの個性に合う教育理念・校風を持つ学校に、
うちの子を
行かせたい!
と親が思うことが、まずは中学受験の大きな動機でしょう。
一方で、
小学生に
詰め込み教育を強いて・・・
(不必要な)中学受験させるのは
「正しい教育」ではない!
というお考えの方もいるでしょう。
この「正しい教育」も、様々な意見があります。
小学校の教員・先生方の中にも、様々な考え方を持つ方がいらっしゃいます。
まずは親が、よくお考えになるのが良いと思います。
うちの子には、
どのような教育が合うのか?
うちの子は、
どんな雰囲気の学校に行くのが、楽しいのか?
僕の考えでは「正しい教育」というものは一つの答えがあるものではなく、「人それぞれ」であると思います。
その人の、あるいはその家庭の価値観によって根本的に変わるからです。
正しいこと:「数学・物理の正しいこと」と「実社会の正しいこと」
「正しいこと」というのは、なかなか難しい面もあります。
例えば「1+1=2」は「正しい」ことで、「1+1=3」は「間違っている」ことになります。
数学や物理であれば、「正しい」「正しくない」は、論理的に決定づけられることが多いです。
一方で、理念は論理で決定できることではありません。
北欧的な教育が好きな方、
子どもには、
どんどん学ばせた方が良い!
と考える方もいらっしゃるでしょう。
あるいは、
子どもには、
あまりやらせ過ぎず、のびのび学ばせるのが良い!
と考える方もいらっしゃるでしょう。
中学受験へ向けて:メリットとデメリットの的確な認識
教育に関しては様々な方の意見があり、唯一つの「正しい教育」というのは存在しないと考えます。
中学受験は、親子共々、膨大な時間・エネルギー・費用がかかる家庭の一大行事です。
その時間・エネルギー・費用は、中学受験に向けて、子どもが「いつから本格的に準備するか」によります。
最近は、「小学校一年生から塾」という方も多いと聞きます。
僕が中学受験した1980年代後半は、「小学校5年生くらいから本格的に塾」が多かったように思います。
仮に「小学校四年生から塾に週1〜2日通い始める」時、親がかける時間・エネルギー・費用は大きいでしょう。
時間・エネルギーは「考えようによって捻出できる」としても、費用は具体的に多額のお金がかかります。
これだけの
費用を出すのは、大変だ・・・
と考える方が大勢いらっしゃるでしょう。
そして、子ども自身の人生にも大きな影響があります。
江戸時代の「読み・書き・算盤」も「詰め込み教育」の側面があります。
そのため、小さな子どもたちは「ある程度、詰め込まれる教育」で学ぶことも必要でしょう。
「詰め込み教育」のぜひ、もありますが、中学受験では「合否という結果」が最終的に下されます。
その時、「第一〜第二志望校に合格」の方や、あるいは「それ以外の結果」の方もいるでしょう。
非常に大きなストレスがかかり、膨大な時間・エネルギー・費用がかかる中学受験。
中学受験は「合格すれば、大きなメリット」ですが、「デメリットだらけ」とも考えられます。
それらの「メリットとデメリット」をしっかりと親が認識することが、第一でしょう。
その上で、子ども本人が
この学校に
ぜひ行きたい!
あるいは親が
この学校に、
うちの子を行かせたい!
と考えた時。
「よし、やろう!」と思い切って突き進んでゆくのが良いでしょう。