成績アップ・記述問題のポイント〜中学受験とペーパー試験・「解けない」から「解ける」へ・記述問題で「書くべき」こと・採点者が試験で見ていること〜|中学受験

前回は「志望校の校風とカラー〜「大きなお兄さん・お姉さん」の存在・「弟のような存在」「妹のような存在」の下級生・合格と子どもの将来・志望校を決定したら「迷わない」姿勢・初志貫徹〜」の話でした。

目次

中学受験とペーパー試験

新教育紀行
空と雲(新教育紀行)

今回は、受験における「入試への取り組み」の話です。

小学校受験は、試験内容が少し特殊になると思います。

中学受験・高校受験・大学受験においては、日本の試験は概ねペーパー試験中心です。

この「ペーパー試験中心」の是非は、様々な意見があります。

例えば、中学受験に関して考えてみます。

中学校側の視点から、

なんのために、
入学試験を行うのか?

を考えてみます。

そもそも、

入学試験を実施するのは
「当然」でしょ・・・

だって、そうしないと、
学校の定員を超えてしまうでしょ・・・

と考える方もいらっしゃるでしょう。

「実施が当然」かもしれない、入学試験。

改めて、「試験を実施して、選抜する理由」を考えてみます。

「試験の点数」は、「一定の時間内に与えられた問題を解決する」能力を測ります。

入学試験実施する理由 1

・優秀な方を選抜するため

・高い能力や才能の片鱗を持つ方を選抜するため

これらが、まず思い浮かびます。

そもそも「優秀さ、とはなんなのか?」という疑問があります。

「優秀さ =試験で良い点数を獲得する能力」なのかどうかも、様々な意見がありそうです。

学校にもよりますが、下記の理由もありそうです。

入学試験実施する理由 2

・自校の校風・カラーに合う方を選抜するため

・自校の教育方針の元に大いに飛躍して、将来成長する持つ方を選抜するため

記述問題で「書くべき」こと:採点者が試験で見ていること

新教育紀行
武蔵中学・高校の校舎(新教育紀行)

試験の採点者の立場を、想像してみましょう。

ある一つの算数の問題を、採点しているとします。

問題に対して、バッチリ答えている答案には、

これは
いいね!

と、○で満点をつけます。

採点者は中学・高校の数学の教師です。

数学のプロから見れば、小学生の答案をみると一瞬で「どういう子どもか」が分かります。

企業の上司が、新入社員を指導している際も同様かもしれません。

その社員が、長時間かけて丹精込めて作成した資料であっても、

大体
分かった・・・

経験上、チラッと斜め読みすれば「大体わかる」でしょう。

採点者の数学の教師は、大学で懸命に数学を学んだ方々です。

彼らは数学を学ぶにあたっての、「何が大事か」を知っています。

基礎的・数学的センスが、
高いのは望ましい・・・

入学時にそれらの能力が
高いのは良いが・・・

より重要なのは、
今後、その子が「どのように伸びてゆくか」だ・・・

入学試験の際に、より高い能力を持っていることは「望ましい」ことです。

実際には、その後中高一貫の6年間で「どの程度伸び代があるのか」がより大事です。

懸命に取り組む気持ち・根気が大事なことを体感しています。

これは他の分野や仕事にも共通しますが、やはり一生懸命な気持ちが大事です。

受験においては、限られた時間で問題を解きます。

そして、さらに限られた時間で採点者は採点します。

算数の採点は、プロの教師にとっては容易なことで短い時間でサラッと済ませる事ができます。

そこで、採点者は何を考えるでしょうか。

「解答に辿り着いていない」答案を採点者が採点する場合、記述式ならば、

採点者が好ましく思う記述の答案

・一生懸命取り組んでいる痕跡が、十分に見受けられる

・時間切れか、白紙に近いが、補助線がいいセンスをしている

などの答案には、何らかの点数を与えるでしょう。

成績アップ・記述問題のポイント:「解けない」から「解ける」へ

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上記リンクで、問題3の解法Bをご説明しました。

おもりの違いから、棒グラフを書きましたが途中で時間切れになったとします。

もし、上記のようなことを考えていたら、「自分が考えていること」を積極的に書いてみましょう。

途中で、時間切れになってしまってもよいでしょう。

きれいに書くのが望ましいですが、走り書きでも良いです。

いいセンス
しているな・・・

「走り書き」でも「なんらかの考えている痕跡」を採点者は、見つけられます。

プロの数学教師から見れば、即座に「何を考えているのか」がわかるでしょう。

「考えている痕跡」「なんらかの解決に至るかもしれない痕跡」は数学的に非常に大事なことです。

これは答えには
至ってないが・・・

もう少し、
だったね・・・

数学的に「全く筋違い」のことがたくさん書いてあっても、あまり点数にはならないでしょう。

一方で、「ほんの少しの形跡」であっても、「本質的なこと」であれば、

うん・・・
これはいいと思うよ・・・

ここまでで
3点かな・・・

みたいな感じで、なんらかの点数に結びつくでしょう。

「懸命に考えている」ことは、答案にしっかり表現してみましょう。

そして、日頃の勉強の時から、紙やノートに「考えていること」を書くようにしましょう。

こういうことは、試験の際に「急にできること」ではありません。

日々、そういう「しっかり考える姿勢を身につける」ことは、学力アップにつながります。

そして、志望校合格に大きく近づきましょう。

次回は下記リンクです。

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