前回は「電気・電流・抵抗のわかりやすい考え方・イメージ 3〜主役の電圧・直流回路と交流回路・回路と電流を描く・電流と電圧をイメージ・回路の電圧と電流〜」の話でした。
回路の基本=「主役は電圧」
電気・電流の問題では、基本的に回路があって、
豆電球の明るさ(電流)は、
どうなるか答えて下さい。
電流が問われる問題が多いです。
そこで、上記の「オームの法則」に従って(暗記して)、
回路のどんなパターンに
当てはまるだろう・・・
電池が直列(並列)で
〜個で・・・
こちらには、電球・抵抗が
並列で〜個あって、もう一つ別にあるから・・・
このように「パターン」から考える方が多いかもしれません。
それら「回路のパターン」で、電気・電流の基本問題の多くは解ける様になります。
解ける様になりたいから、
「パターン」でも良いと思う・・・
と考える方もいるでしょうから、考え方はそれぞれの方次第で、個性にもよるでしょう。
「パターン」も良いですが、「基本的な仕組み」を理解しておくと、パターンの理解も進むでしょう。
電気は「電圧があって初めて発生する」(小学生の理科)ですから、電圧を主役で考えましょう。
電圧は、「電流をエイッと持ち上げて、回路に流す」ポンプのような役割です。
その電圧を発生させるのが電池です。
・回路に電圧を発生させる
・発生した電圧は、電流を持ち上げるポンプの様な役割を持つ
・「電池=電圧を発生=ポンプ」が回路にあるイメージ
電池=電圧=ポンプ:「なぜ?」とエジソン少年
基本的な回路に対して、電池が電圧を発生させ、電流を流します。
その電流を、具体的に描いてみましょう。
鉛筆でも良いですが、最初の頃は色鉛筆・マーカーで「好きな色で描く」と良いでしょう。
電池が電圧をかけて、発生した電流が一周して戻ってくるイメージを、しっかり持ちましょう。
「上がった高さ=電圧」と「同じ高さ=電圧」分下がって、電池に戻ってきます。
もし、「下がる高さが、電圧より小さいと、どうなるか」を具体的に考えてみましょう。
「電池がポンプみたい」と
習ったことがあるけど・・・
電流は一周して、
「上がった分下がる」のが当然だと思ってたよ・・・
好奇心が「旺盛すぎる」子だった、エジソン少年。
なぜ、「1+1=2」
なんですか?
また「なぜ?」か・・・
うるさいな・・・
そう
「決まっている」んだ!
だから、
なんで?
もう、お前は
学校に来るな!
えっ?・・・
小学校で「なぜ?」を言いすぎて、小学校を退学することになってしまいました。(上記リンク)
国家国民全体で「イノベーションを求める」姿勢の米国では考えられない事態です。
このエジソン少年のことは、時代もあるでしょう。
1847年生まれのエジソン。
エジソン少年が小学生一年の頃は、1853年です。
1853年って、
ひょっとして・・・
Hello!
Japan(日本)の皆さん!
我がUnited States(米国)と
条約結びましょう!
ペリーが四隻の巨大な(当時)軍艦を率いて、東京湾に乗り込んできた時代です。
当時の米国は、高度成長期でしたが、まだまだ欧州よりは「遅れていた」存在でした。
「膨大な国土と資源」のある米国でしたが、まだ南北戦争前で、国家として未成熟だったのでしょう。
そのため、エジソン少年の
だから、
なんで?
「なぜ?」の姿勢が、当時は嫌がられたかもしれません。
「なぜ?」を考えると、エジソンのような発明王になれるかは別として、理解力が上がります。
そして、成績も上がるでしょう。
「どうなるか?」を考えてみる姿勢:電圧は「矢印の大きさ」
電流は一周して、
「上がった分下がる」のが当然だから・・・
「そうでなかったら」を
考えるのは難しいよ・・・
算数(数学)・理科で「そうでなかったら、どうなるか?」は具体的に考えましょう。
算数で「三点が一直線上にあること」を示すとき、どう「算数として説明するか」考えました。
そして、具体的に「三点が一直線上になかったら」を考えました。
その結果「三点が一直線上にある」理由・条件が、具体的に分かりました。(上記リンク)
同様に、「下がる高さが、電圧より小さい場合」を考えてみましょう。
上がった高さ・下がった高さを矢印で書いて、イメージしてみましょう。
電池の部分だけ、取り出して考えてみましょう。
そして、「上がった高さ=電圧」と「電流が一周して下がった高さ」の矢印を足してみましょう。
算数で矢印の話をしました。(上記リンク)
算数では、図形の位置を矢印で考えましたが、今回は「高さを矢印で考える」をやってみましょう。
この場合は、「真上を向く矢印」と「真下を向く矢印」と、「矢印の向きが逆」です。
大きく上がって、少し下がると、矢印がまだ残ります。
電流が一周して「少し上がっている」と、電流は短い時間で何周もするので、どうなるでしょうか?
少し上がって、
また少し上がるから・・・
電流が
高いところに行くのかな?
電圧で持ち上げられた電流は、「どんどん高いところ」に行きます。
なんか、
変だね・・・
ここで、「オカシイ」と気づきます。
やっぱり
オカシイよね!
これは、「なぜ、おかしいか」というと、「もし・・・」と考えたことが、間違っていたからです。
今回、「もし、一周して、上がった高さより下がる高さが小さくなったら」を考えました。
「もし、一周して、上がった高さより下がる高さが大きくなったら」も同じように、おかしくなります。
同じように電圧を
矢印で考えると・・・
電流が、どんどん下に
下がっていってしまう!
つまり、「回路は一周した電流が、電圧で上がった分の高さ下がる」となります。
このイメージをしっかり持ちましょう。
今回、電池の部分だけ取り出したので、電球・抵抗がどのような状況でも同じです。
電圧によって、最初持ち上げられた電流が、戻ってきます。
「上がった高さが下がって、電流が戻ってくる」です。
この「高さ=電圧が下がる(降下する)」を「電圧降下」と呼びます。
言葉は覚えなくても良いですが、イメージ出来ていると、「そのまま」です。
なんだか、
回路が分かった気がする・・・
電圧を主役として、回路のイメージすると、
少し分かった気がする・・・
この「回路の基本」は「電気の基本」です。
このイメージをしっかり持って、回路を考えてみましょう。
「基本的な事=原理」をしっかり理解すると、電気・力・バネなどの問題は、一気に見えてきます。
問題をたくさん解くことも良いですが、基本をしっかり押さえれば、「1題が10題以上」になるでしょう。
しっかり理解した上で、出来なかった問題をもう一度やると、学力はメキメキ上がります。(上記リンク)
このように電流・電気・回路の基本をイメージした上で、回路を色々考えてみましょう。
きっと、電気が得意分野になるでしょう。
ちゃんと回路を
描いて理解しよう!
電流を矢印で
描くようにしよう!
次回は下記リンクです。