歴史・地理の暗記方法・ポイント・コツ 1〜穴埋め問題攻略法・書いて声に出して学ぶ・「さつま」の語感・解きながら自分なりに整理・出題者の「まとめ」を理解〜|中学受験・社会

前回は「記述式問題と選択式問題 2〜合理的思考で選択肢を絞る思考・育む「考える力」・選択式問題と記述式問題・選択問題から学ぶ姿勢〜」の話でした。

目次

穴埋め問題攻略法

新教育紀行
世界地図:日本作成1840年の一部拡大(Wikipedia)

今回は、穴埋めの暗記問題必勝法・攻略法です。

穴埋め問題は記述式と異なり、「知らなかったら、分からない」問題です。

「知っているか、知らないのか」で明確に分かれます。

「分からない」と試験の時に、

男子小学生

う〜ん・・・
なんだっけ・・・

このように、悩んでしまうことも多いです。

分からなくても、「近そうな答え」をとりあえず書くのも良いと思います。

男子小学生

多分、
これかな・・・

ただ、そういう時は、大抵の場合は間違っていることが多いです。

女子小学生

確かに「これかな?」という
答えは、大体✖️だね・・・

そこで、穴埋め問題で少し考えて分からない場合。

試験の際は、スパッと諦めるのが良さそうです。

男子小学生

分からない・・・
次いこう!

そして、他の問題に向かった方が良いでしょう。

当日一問でも多く点数は取るための、暗記・穴埋め問題攻略法です。

幕末維新に関する文章題(一部抜粋)を元に考えてみましょう。

書いて声に出して学ぶ:「さつま」の語感

f:id:Yoshitaka77:20211204075353j:plain

まず、①は薩摩②は征韓が答えです。

これらの答えを漢字で書かなかった場合、「どう採点するか」は、採点者の考え方次第です。

「薩摩」を漢字でかける大人の方は少ないでしょうから、「さつま」でも○でしょう。

「征韓」は、小学生には難しい漢字です。

そこで、平仮名の「せいかん」で良いのかどうか。

場合によっては、△で少し減点があるかもしれません。

小学生が受ける中学受験ならば、「◯で良い」と思います。

こうした暗記に対しては、「書いて覚える」などが推奨されることが多いです。

そして、穴埋め形式の問題集も多く出ています。

男子小学生

問題たくさん
やらなければ・・・

女子小学生

やればやるほど、
暗記が進むみたいだし・・・

基本を押さえる上で、これらの考え方は正しいと思います。

一方で、「数をこなす」ことばかり注目すると「消化不良」となってしまうことがあります。

ある程度の基本的な事柄は学んだ・覚えた後では、次のような方法をお勧めします。

「知らなかった・分からなかった」問題であった場合、正しい答えを書いて声に出すようにしましょう。

新教育紀行
薩摩藩出身の幕末〜明治の威人(偉人)たち: 左上から時計回りに、西郷隆盛、大久保利通、大山巌、東郷平八郎(Wikipedia)

例えば、「薩摩」という文字を見るだけより、

男子小学生

さつま!

このように声に出してみましょう。

「さつま」と言う語感自体が、なんだか強そうなイメージがあります。

女子小学生

確かに「さつま」という
音は独特な感じだね・・・

「さつま」の西郷や大久保のイメージも膨らむでしょう。

「さつま」という音からして「只者ではない集団」の雰囲気があります。

木戸孝允の長州(ちょうしゅう)、坂本龍馬の土佐(とさ)よりも、薩摩の方が音からして強そうです。

解きながら自分なりに整理:出題者の「まとめ」を理解

明治維新の立役者たち:左上から時計回りに木戸孝允、岩倉具視、大久保利通、西郷隆盛(Wikipedia)

文章の中の穴埋め問題ならば、その文章の流れを元に、「自分なりに歴史を整理」してみましょう。

西郷隆盛・征韓論・徳川慶喜・明治天皇などが出てきます。

それらの単語を白い紙に書いてみて、流れを→などで自分なりに書いてみましょう。

例えば、長年の盟友・同志であった西郷と大久保が対立する征韓論。

西郷隆盛

一度、朝鮮への使節派遣を
閣議で決定した!

西郷隆盛

今更、蒸し返して
何考えてんだ!

大久保利通

今は、朝鮮と事を
構える状況にはない!

大久保利通

戦争になるかも知れぬ、
使節派遣は断固反対!

「征韓論 西郷隆盛←→大久保利通」など書いてみて、続いて「→西南戦争」などと書いてみましょう。

この白い紙に書くやり方に「正しいやり方」は、ありません。

自分なりで良いのです。

西郷隆盛

なぜ、一度決定したことを
再度議論するのだ?

西郷隆盛

一蔵どん!
これでは、政治にならないごわす!

大久保利通

西郷どん!
国内優先であるべきだ!

大久保利通

いまは、戦争するよりも、
欧米に学ぶべきだ!

歴史でも地理でも、自分なりにこれまで学んできたことを元に、問題を解きながら学びましょう。

西郷隆盛

こんなことが通るなら、
おいどんは、政府の役職を辞任するわ!

岩倉具視

な、
なんですと・・・

ここで、ギロリと睨む岩倉。

岩倉具視

・・・

そして、睨み返す西郷。

西郷隆盛

・・・・・

岩倉具視

私を
舐めるなよ・・・

ハッタリで生き抜いてきたような岩倉にとって、「恫喝する」ことは「得意技」でした。

ここで時の総理大臣格であった太政大臣・三条実美。

太政大臣 三条実美(Wikipedia)
三条実美

ちょ、ちょっと・・・
西郷さん、岩倉さん・・・

三条実美

もうダメだ・・・
ああ・・・

三条は倒れて、病気で伏せってしまいます。

西郷・大久保・岩倉は、「生きるか死ぬか」の維新の風雲を駆け抜けた人間です。

対して、あくまで「お公家さん」だった三条。

西郷隆盛

戦争を駆け抜け、
薩摩藩士を率いて徳川を倒した・・・

西郷隆盛

おいどんを
甘くみるごわすか!

岩倉具視

まあまあ・・・
三条さんが病だから・・・

岩倉具視

同じ公家の
私が太政大臣代理を務めましょう!

こうして、「太政大臣代理」に居座った岩倉具視。

ここからが、超強気で「鋼鉄の意志を持つ」男・岩倉具視の本領発揮です。

岩倉具視

明治天皇の御裁可を得て、
朝鮮使節派遣中止!

岩倉は強引に「明治天皇の意思」を利用して、西郷たちの「遣韓使節案」を廃案に追い込みました。

西郷隆盛

なんと・・・・・

西郷隆盛

こんな・・・・・

怒りにワナワナと震える西郷。

西郷隆盛

こんな馬鹿なことが
あるか!

西郷隆盛

閣議で一度決したことを
覆しては、政治など出来ぬわ!

ここで、怒りを通り越して、呆れてしまった西郷。

西郷隆盛

こんな低俗な画策をする連中とは、
「新しい政治」など出来ぬわ!

西郷隆盛

・・・・・

西郷隆盛

こんな新政府
やめてやる!

こうして、西郷隆盛は下野しました。

続いて、板垣退助・江藤新平たちも同調して、下野しました。

新政府首脳は半減し、大きく影響力を下げました。

岩倉具視

まあ・・・・・
仕方ないが・・・

岩倉具視

これで、
新政府は保つのか?

ハッタリを通し続けたものの、内心は不安な岩倉でした。

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西南戦争(Wikipedia)
西郷隆盛

新政府に
物申したいことがあります!

そして、後に「最大の内戦」とも言える、西南戦争へ続きます。

「分からなかった問題」に出会ったら、自分なりに整理しながらさらに暗記を進めてゆきましょう。

上記のような問題は社会の先生が、「独自の考え方で歴史をまとめている」のです。

出題者

私の解釈では、
この頃の歴史は、このようにまとめられる・・・

そのまとめを学びましょう。

男子小学生

なるほど・・・
こういう視点でまとめられるんだね・・・

少し時間がかかりますが、こういう問題は「様々な事柄をまとめた総合問題」です。

自分で整理することで、様々な歴史的事実などが有機的に繋がってゆくのが大事です。

「知らなかった問題」などが、あると焦ってしまうかもしれません。

男子小学生

分からなかった・・・
もっと勉強しなきゃ!

それよりも、むしろ

男子小学生

これは
チャンスだ!

「チャンス」と思いましょう。

そして、こういう問題に出会ったら、

女子小学生

復習して、さらに知識を
増やせる良い機会にしよう!

このように前向きに考えましょう。

着実に・正確に、少しずつ暗記項目も増やしてゆきましょう。

次回は下記リンクです。

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