前回は「丁寧に描く姿勢〜「描くこと」から膨らむイメージと「発見すること」・「観察する」イメージ・とても大事な「丁寧に」の姿勢・「丁寧に・きちんと」と思考力〜」の話でした。
描いて理解:「解答を見てわかった気持ち」にならない姿勢
今回は、中学受験を控える小学生の「描く」大事さの話です。
具体的内容は中学受験ですが、本質的には高校受験・大学受験にも共通します。
ただ「見て理解」するだけではなく、「描くこと」のは非常に大事です。
中学受験・高校受験・大学受験においても、「描くこと・書くこと」は非常に大事です。
この問題は解けなかったけど、
こうやって考えればいいんだ・・・
ふ〜ん・・・
ここで、こうして・・・
特に、算数や数学は「解答を見てわかった気になる」のは避けるようにしましょう。
必ず手を使って「描いて・描いて」理解するようにしましょう。
ここで、ここに着目すると、
こう式を立てられる・・・
そして、こう計算して、
次は・・・
応用問題は「立式して計算して解く」という基本姿勢を大事にしましょう。
「立式する」という言葉は難しく感じるかもしれませんが、「式を立てる」です。
問題に対して「どのように式を立てる=立式するか」を、しっかり考えると学力が上がるでしょう。
・解答を「見て理解」ではなく「書いて描いて理解」する
・「どのように式を立てる=立式するか」をしっかり理解
「見よう見まね」で描いてみる姿勢:「学ぶ」は「真似ぶ」から
例えば、図形問題では、平面図形・立体図形の良い問題は問題集などに多数あります。
平面図形は描けるけど、
立体図形は難しいよ・・・
「立体図形は難しい」と感じる方も多いと思います。
最初は、解答の図などを「見よう見まね」で描いてみましょう。
真似で
いいの?
「学ぶ」は「真似ぶ(まねぶ)から」という言葉もあります。
つまり「学ぶことは真似をすることから」という意味です。
確かに
そうかも・・・
これは「まなぶ」という音と「まねぶ」という音が「似ている」こともポイントです。
三文字のうち一文字だけ異なり、しかも異なる一文字が「同じな行」なので語感がいいのです。
最初は
真似で良いのね!
でもさ。
上手く描けないよ・・・
上手い方が良いですが、上手い・下手は気にしすぎないようにしましょう。
図でも字でも「上手な方が良い」のは事実ですが、「上手である必要はない」のです。
まずは、
自分が
図形が分かれば良いさ!
「自分が分かれば良い」と考えましょう。
上手く
描かないと・・・
こう考えると「手が止まってしまう」ので、「自分が理解すること」を大事にしましょう。
まずは、
描いてみるね!
大事なことは「自分が理解して、問題が解けるようになること」です。
・上手い、下手は気にしない
・「自分が分かれば良い」という姿勢で、どんどん描いてみる
記述式などで、図が少し分かりにくいことがあっても、
これは、こういうことを
言いたいんだな・・・
算数の試験ならば、採点者の算数・数学のプロである先生方は、
ここで、こういうことを
考えようとしているな・・・
「小学生が何をしようとしているか」が即座に分かるでしょう。
ここで、記述問題では図が描いてあると、
ここを図を描いて
表現していることは、とても良い!
図形問題に限らず、「図などで表現する」ことは大事な姿勢です。
そして、
このあたりは、
途中だけど、〜点上げよう!
採点者から見て「図などで表現」する姿勢は、大変好感が持てます。
そして、どんどん図や絵を描くと理解が深まります。
さらに、算数・理科の記述式、あるいは「経過を表現する」試験形式にも良い対策になるでしょう。
・図や絵を描くと理解が深まる
・記述式や「経過を表現する」試験形式の対策になる
上からなぞってみる姿勢:拡大して図形をしっかり理解
でもさ・・・
やっぱり、描くって難しいよ・・・
「見ながら描く」のが、難しく感じる方もいるかもしれません。
そういう子どもには、
上から
なぞってみたら!
「なぞってみる」ことを親が勧めるのが良いでしょう。
上からなぞるなら、
出来そう!
問題集や問題集は上からなぞるのは、難しい面があります。
本が開いた時に、紙面が少し斜めになってしまうからです。
その場合、親が大事な図をコピーして、
このコピーした
図をなぞってみたら。
これならページが
斜めになっていないから、なぞれるね!
コピーした図に描いても良いでしょう。
「書籍をコピーすること」は問題がある場合がありますが、「自分・家族に限る」場合はOKです。
雑誌・問題集等の図は、「分かっている方」には十分な大きさです。
ところが、慣れない子には、
ちょっと
図が小さくて、分かりにくい・・・
少し小さい場合があります。
全体的に
もう少し大きいと良いな・・・
筆者が問題集等を見て、こう思うこともあります。
「図を大きく表現する」場合、紙面が増えコストもかかります。
書籍を作る原価と販売価格に関しては、出版側の考えもありますから、仕方ありません。
自宅かコンビニのコピー機で2倍くらいのサイズにすると、分かりやすいでしょう。
大きい図は、
なぞりやすい!
でも、やっぱり
立体図形は難しい・・・
本人の考え方次第では、もう少し大きくしても良いでしょう。
大きな「A3サイズの紙」にコピーして、どんどん描いてみましょう。
これって、
こういうことだったんだ・・・
なぞってみると、
少し分かった気がする!
最初は難しくても、描いているうちに少しずつ分かってくるでしょう。
うん!
描いてみると、気づくことが多い!
立体図形を切ると、
この点とこの点を結んだ線かな・・・
この「描くと気づくこと」が、算数や理科では、とても大事です。
ぜひ、「上から図をなぞってみる」をやってみましょう。
次回は下記リンクです。