てんびん算・食塩水を混ぜるのコツ・応用と解き方 4〜食塩水が3つ以上の「てんびん算」・未知数設置のコツ・計算を簡単に・計算ミスを防ぐ=「同じもの」を探す〜|中学受験・算数

前回は「てんびん算のコツ・食塩水の問題・解き方 3〜難しいことは分ける・比と濃度と量・状況や現象に対する直感・「なぜ?」とバランス・「混ぜる」を描いて理解・仮定して考える〜」の話でした。

目次

食塩水が3つ以上の「てんびん算」

てんびん算の考え方(新教育紀行)

この問題の最も本質で大事なところである、「混ぜて半分」が理解できました。

この問題の良いところは、「算数と理科の両方にまたがる」ことです。

「食塩水を混ぜる」ことは、日常生活では「なかなかしないこと」です。

描いてみれば、イメージがしやすいです。

男子小学生

確かに「食塩水を混ぜる」のは
問題だけだね・・・

女子小学生

理科実験で
一回だけ、食塩水混ぜたよ!

理科実験でもなければ、日常生活で「何かと何かを混ぜる」ことは少ないです。

ここで、「何かと何かを混ぜる」と「何かが生まれる可能性がある」ので、非常に大事なことです。

これで、てんびんのイメージが出来たので、立式出来そうです。

男子小学生

食塩水が3つだと、
難しそう・・・

女子小学生

あまりやったことが、
ないけど・・・

てんびん算・てこの原理は、「おもりがいくつになろうと同じ」です。

そこで、食塩水が3つ、あるいはそれ以上の問題があっても、

男子小学生

同じように考えれば
良いんだ!

「考える対象が増えても同じ」と考えるようにしましょう。

未知数設置のコツ:計算を簡単に

てんびん算の考え方(新教育紀行)

Bの量・Cの濃度を未知数で考えましょう。

ここでは、「Cの濃度と11%の差」を未知数とします。

男子小学生

え?なんで?
Cの濃度を未知数にするんじゃないの?

それでも良いですが、「差を未知数」にした方が、「計算が簡単だから」です。

女子小学生

「Cの濃度を未知数にする」方が
分かりやすそうだけど・・・

実際に、計算してみましょう。

てんびん算の考え方(新教育紀行)

後の条件は、上のようになります。

てんびん算の考え方(新教育紀行)

ここからは、バランスとって、立式してゆきましょう。

支点の左側と右側の釣り合いは、「重さx長さ(支点からの距離)」です。

女子小学生

確かに、「Cの濃度と11%の差を未知数」の方が、
計算が楽かも・・・

てんびん算の考え方(新教育紀行)

二つの未知数に、二つの(独立した)条件式が出たので、解けます。

計算ミスを防ぐ=「同じもの」を探す

てんびん算の考え方(新教育紀行)

この数式を解くだけですが、こういう時は「同じものがないかな?」と考えましょう。

てんびん算の考え方(新教育紀行)

同じものがあると、計算が楽です。

男子小学生

「同じもの」が
あったね!

女子小学生

同じ量だから、
計算出来そう!

辺々引くと、同じものは消えます。

てんびん算の考え方(新教育紀行)

Bの量・Cの濃度が求まりました。

男子小学生

てんびん算って、
便利だね。

女子小学生

解いてて、
イメージ出来るから、楽しいかも!

「中学への算数」では、方程式的視点で考えています。

両方の視点で出来るようになると、「多角的視野」が広がるでしょう。

方程式のみで立式すると、計算が複雑になる傾向があります。

試験の時、複雑な計算式を解くと、間違える可能性があります。

出来るだけ「計算が簡単に」なるように考えましょう。

それには、日頃から「多角的視点で考える」ことが大事です。

記事とは異なる、てんびん算の解き方をご紹介しました。

これは、著者の方の考えに対する「異議」ではありません。

「こういう考え方もできるよ」という、一つのご紹介です。

記事が多角的視点を提示しており、様々考えを執筆されている著者の方には敬意を持ちます。

次回は下記リンクです。

新教育紀行

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