前回は「入試本番の心構え・思考のエンジンかけて試験開始後はフルパワーで〜深呼吸して落ち着いてページを開く姿勢・常に平常心・持てる力を存分に発揮〜」の話でした。
「忘れてしまったこと」が「フッと蘇ってくる」こと
今回は「忘れていたこと・忘れかけていたことを思い出す」話です。
新教育紀行では、僕の実話・体験の話もご紹介しています。
上記リンク先の話は、僕が30年以上前に「中学受験生だったとき」の話小学校での体験をご紹介しました。
この時は、「中学受験絶対反対派」の先生がいたこともあって、大変な思いをしました。
第一志望校だった武蔵中学校を受験した当日の休み時間に起きた「ちょっとしたこと」の話。
試験と試験の合間の時間に、ある会話がふと耳に入ってきました。
ああ、
あの問題ね!
答えは
整数だったね!
塾で、同じクラスだったSくんが誰かと話している声でした。
どうやら、僕が「自信を持って解答した」算数第一問の話らしいです。
何気ない話がポッと耳に入ってきた僕は、
えっ?!
と思いました。
誰かと話していた、Sくんは続けます。
答えが
小数だったの?
それは違ってて、武蔵は、ああいう問題は
いつも答えは整数でしょ!
僕が「自信持って解いた答え」は「小数」だったので、
確かに
そうかも・・・
「大きなショック」を受けましたが、
でも、ちゃんと解き方は
あっているはず・・・
と考えて「気持ちを取り直して」試験を受けて、運良く合格しました。
そして、Sくんが「違う」と言っていた問題の答えは、「僕の小数の答え」で正しかったのでした。
あまりに衝撃を受けた上で後でホッとしたので、今でも問題の概要と「小数の答え」を覚えている程です。
読者の方の中には、
よく、30年以上も昔のことを
覚えているね・・・
とお感じの方がいらっしゃるかもしれません。
新教育紀行でお話ししている実話は、実は「ほとんどは、既に忘れていたこと」なのです。
記事を書いたり、様々考えているうちに昔の記憶が呼び起こされました。
ああ、そんなこと
あったなあ・・・
あるいは、
ああ、そういえば、
あの時、こんなことがあった・・・
そういえば、塾で〜くんって
面白い人がいたな・・・
と思い出しているのです。
不思議なものです。
人間にとって「忘れてしまったこと」は、「完全に忘却している」のではないのでしょう。
「忘れている」と思っているだけで、実は脳の片隅にヒッソリ残っているのでしょう。
そして、なんかのキッカケで、その記憶がふと「フッと蘇ってくる」のかもしれません。
一つ昔のことを思い出すと、連鎖的に、
ああ、そうそう・・・
そうだったな・・・
と思い出すこともあります。
その意味では、僕はこれらの記事を書きながら、
辛いことも多かったけど、
楽しいこともあったな・・・
「昔のことを思い出すこと」を楽しんでもいます。
上記リンクでは、「合理的に選択問題を解く考え方」をご紹介しています。
試験当日は焦りすぎずに落ち着いて対処して、思い出せなければ、合理的思考法で得点を上げましょう。
「思い出せること」に集中する姿勢
これらの「思い出していること」は僕が長時間かけて、歩きながら思い出したりしています。
そういえば、
こんなこともあったな・・・
長い、長い時間をかけて「思い出している」のが実情です。
対して、暗記問題などに対して、受験生は「非常に短い時間内で思い出す」必要があります。
中学受験生の社会の問題ならば、試験時間は60分程度の間に「様々思い出して答える」必要があります。
「子どもの頭脳は柔軟」とは言え、これは「大変なこと」です。
受験生の方が試験当日に、ある問題に出会って、
あ、これ知ってるけど、
出てこない・・・
え〜と、何だっけ?
あれだよ、あれ・・・
う〜ん、出てこない・・・
おかしいな・・・
と思った時は、あまり考えすぎないようにしましょう。
60分程度という短い時間で「他の問題も考えながら」思い出すというのは、かなり大変なことです。
事実上、「不可能」と考えて良いでしょう。
暗記や選択問題は分かる範囲で解いてゆき、分からなければ、
ちょっと思い出せないけど、
これなはず!
と思い切って書いて次に行くか、
これは
解けなくてもいい!
と割り切りましょう。
そして、他の問題に向かうことも重要です。
最も避けたいことは、「知っていたのに、出てこない」と焦ってしまうことです。
・「ちょっと思い出せないけど、これなはず!」と、とりあえず答えを書いて次へ
・「思い出せないこと」に焦りすぎない
「忘れてしまったこと」にこだわりすぎない:合格点を目指す姿勢
上の四人は幕末維新の超有名人物ですから、「問われれば、出来る」方が多いでしょう。
ところが、ふと、
あれ、
思い出せない・・・
変だな・・・
いつもはすぐに出るのに・・・
ということがあるかもしれません。
人間なので、そういうこともあるでしょう。
そう言う時も、あまり気にし過ぎないで次に進みましょう。
その一問くらい出来なくても、大きな影響はありません。
「1点を争う」のが試験ですが、
あれ・・・
うっかり忘れてしまった・・・
どうしよう・・・
出来るはずなのに・・・
と「思い出せないこと」に、あまりに悲観的にならないようにしましょう。
そして、「暗記問題の2,3点にこだわってしまい、他の5点を失う」ことはないようにしましょう。
試験は「全体で70%ほどの点数」を取れば、ほぼ合格です。
算数や理科・社会の論理的問題では「分からないことを考えて、解ける」ことはあります。
暗記問題は「考えても、なかなか答えに至らない」のです。
うんうん考えて、
どうしよう・・・
なぜ出てこないんだろう・・・
気持ちが焦らないようにしましょう。
理科・社会の暗記問題は、全体を見渡して「出来る問題」は確実に取る姿勢をしっかり持ちましょう。
選択問題ならば、出来るだけ答えを合理的に詰めて、正答率を高めましょう。
時間制限のある中、
これは間違っているかもしれないけど、
こっちは出来ているようにしよう!
こう考えて「全体で70%程度」をしっかり目指しましょう。
そして自分の学力をきちんと発揮して、
うん!
こっちは出来ているから大丈夫!
着実に合格へ向かいましょう。
特に「記述問題がある」学校の場合は、「暗記が出てこない」場合は、
ちょっと暗記問題が
不安だけど、記述で挽回!
くらいの姿勢が良いでしょう。
「記述問題の比重」によりますが、記述を課す学校の先生方は、
知っていることが多いのは、
大変良いことだが・・・
こういう記述問題には、
ぜひ答えてもらって、適性を測りたい・・・
と考えています。
記述問題が出題される場合は、必ず「しっかり分からなくても、分かる範囲で書く」ようにしましょう。
ちょっと違うかもしれないけど、
こう思うから、書いてみよう・・・
と思って、書いてみましょう。
実際に少し違っている場合でも、採点者の考え方次第では、
ああ、こういう考え方も
あるんだな・・・
ちょっと想定の答えと違うけど、
こういう視点も良いかもな・・・
まあ、3点くらい
あげておこうか・・・
となるかもしれません。
そして、この「ちょっとした点数」で運命が分かれる可能性があります。
中学受験の算数や理科では、「答えが一つ」ということが多いかもしれません。
一方で、社会や国語は「答えが一つとは限らない」ことが多いです。
歴史の様々な事実に対しても、様々な歴史学者の方の学説があって「答えは一つではない」ことがあります。
「◯か✖️」の選択・暗記問題で時間をかけ過ぎず、記述があれば「必ず答える」ようにしましょう。
記述は
絶対に答えよう!
「全体で合格点を目指す」姿勢で、「ポジティブな平常心」をキープして試験に臨みましょう。
・「思い出せないこと」に悲観的にならず、「全体で点数獲得」を目指す
・「あやふやな問題」は多くの方にとっても「あやふや」なので、出来るだけ正答率高めて次へ