前回は「試験当日への準備〜本番で実力を発揮・持っている力を出し切る姿勢・自己肯定感・ポジティブな考え方・「ここまでは出来ている」と思う〜」でした。
最後の最後に合格する大事な姿勢:「絶対に合格!」の強い気持ち
もう30年以上昔ですが、僕の場合、第一志望校の武蔵中学校を目指して受験して、運良く合格しました。
今は少し元気がなくなったようなイメージもある武蔵中学・高校。(上記リンク)
バブル絶頂期だった、ちょうど昭和から平成に変わる時代の日本。
当時の武蔵中学・高校の名声は、現代よりもはるかに高く、絶大と言って良い状況でした。
「自由と優れた学びと進学校」を併せ持つ象徴のような存在で、文字通りトップ校だった武蔵。
6年生からは武蔵中学に憧れを持っていて、
武蔵中学に
行きたいな・・・
そして、武蔵中に行きたくて、通いたくて仕方ありませんでした。
武蔵のことを、ずっと考えていました。
絶対に武蔵に合格したい!
入りたい!
歴史がとても好きだった僕は、第二次世界大戦のことも学習マンガや参考書でたくさん学びました。
そして、連合艦隊の旗艦・戦艦大和の二番艦の名前が戦艦「武蔵」であることを知っていました。
子ども心に「武蔵」という名前がカッコよく感じられて、
戦艦武蔵の武蔵!
武蔵ってかっこいい!
このように勝手に考えていたのです。
子どもにとっては「戦艦」などは、よく分からないのにカッコよく感じられるものです。
受験生本人が、筆者ののように、
僕の志望校は、
いい名前だ!
私の第一志望校の
A中学は、可愛い名前!
「志望校に対してポジティブな印象」を思い込むことは、とても良いでしょう。
本人が思わないようでしたら、志望校の名前が、
志望校のB中学って、
とても良い名前ね!
親から、このように話してあげるのも良いでしょう。
志望校に対して抱くイメージ:戦艦武蔵と武蔵国
例えば、東京の名門中学である「海城中学校」。
海城も面白い人間が多いのですが、由来はおそらく「海の城」でしょう。
海の城!
かっこいい!
男の子としてはロマンを感じます。
あるいは、女子御三家の女子学院中学校。
名前自体が優雅で「女の子らしい」雰囲気を持っています。
女の子らしくて、
あなたにはピッタリよ。
確かにそう・・・
女子学院、行きたいな・・・
それぞれの学校の名前の由来はあるでしょう。
自分の良いように考えても良いと思いますし、それは「良いイメージ」につながります。
実は僕の「戦艦武蔵」というのは、「武蔵中学の名前の由来」としては全くの間違いでした。
武蔵中学の名称は、昔の東京周辺の国の名前であった「武蔵国」からきています。
間違いだったのですが、自分にとって「良いイメージ」なら良いのです。
戦艦
武蔵だ!
これは全然違っていたので、武蔵中学校・高校と戦艦武蔵は「無関係」ですが、別に良いのです。
そもそも、巨大戦艦「大和」の二番艦として誕生した巨大戦艦「武蔵」。
当時の日本(大日本帝国)の各方面の技術の粋を結集させて建造した、「空前の巨大戦艦」でした。
そして、ミッドウェー頃から完全に「戦艦から空母主軸」へ時代が変わりました。
このため、今後「巨大戦艦が建造されることはない」ので、戦艦大和は「空前絶後の巨大戦艦」です。
日本の別名である「大和」を冠した「別格の戦艦」であった戦艦大和。
そして、その大和の二番艦・後継艦なので、
「大和」は日本の名前だから、
二番艦は国の名前かな・・・
じゃあ、日本の中心・東京周辺は
昔「武蔵」だったから・・・
戦艦「武蔵」が
良いだろう・・・
このような感じで、江戸・東京のある昔の国名「武蔵」となったのでしょう。
二番艦とはいえ、戦艦武蔵は「戦艦大和と完全に同等」の能力を持った、世界最強の戦艦でした。
戦艦武蔵は、神風特別攻撃隊が初めて出撃したフィリピン・レイテ沖海戦で奮戦しました。
あれはJapanの
戦艦Musashiだな!
Musashiを
狙え!
米海軍の多数の航空隊の襲撃を受けて、遂に撃沈されてしまいました。
戦艦大和の三番艦は途中で変更となり、戦艦ではなく空母となりました。
もはや、時代は戦艦ではなく
空母・航空隊が主力だ・・・
ならば、もはや巨大戦艦は不要だから、
空母に変更しようか・・・
そして、三番艦は「空母信濃」となりました。
「信濃」は、現在の長野県の旧国名「信濃国」から名前が採用されています。
連合艦隊の軍艦には国名・地名が多数採用され、他にも「赤城」「加賀」などがあります。
この歴史から考えると、武蔵中学・高校と「戦艦武蔵」は「多少の縁がある」と言えます。
入学してから、僕の個性と武蔵の校風・カラーは合っていたようで、
この学校の雰囲気は
僕にはぴったりだ!
すぐに武蔵カラーの影響を強く受けました。
40過ぎた今でもこの「武蔵カラー」に染まっていて、これは一生続くのでしょう。
中高一貫校の校風・カラーに対する反応は、子ども次第で千差万別でしょう。
中学・高校の教育は「良い(偏差値の高い)大学に受かる為のつなぎの機関」ではないと考えます。
中学校・高校は、子どもの成長にとても大きな影響を与えます。
「ただ勉強すれば良い」のではなく、学校の雰囲気・カラーは思春期において非常に大きな存在です。
学力や人間関係もありますが、本人の将来の人格・考え方などに非常に大きな影響を与えます。
うちの子の志望校の
S中学は、どんな雰囲気かな・・・
各中学校の偏差値や大学進学実績だけではなく、ぜひもう一度学校の雰囲気・校風を考えてみましょう。
そして、子ども本人と「学校のイメージ」を考えてみることは、良い事だと思います。
高いテンションをキープ:「通いたい!」と思うこと
小学生だった僕は、
武蔵中学にどうしても
通いたい!
こう思い続けて試験当日に臨みました。
このように、受験生本人が強い意思を持つテンションになると一番良いでしょう。
僕は運良く合格しましたが、それはこの「強い気持ちとハイテンション」が功を奏したとも言えます。
受験生本人・ご両親が、「本人が将来幸せになるイメージ」を抱けるようになるのが望ましいでしょう。
志望校の雰囲気や校風、その学校が「何を目指しているのか」を最後におさらいするのも良いでしょう。
多数の過去問を解いた後、志望校の雰囲気を考えることは「絶好の最終出題対策」なります。
・数多くの過去問を解いた後で、志望校の校風をイメージして頭の中で問題同士が関係づけられる
・「具体的な問題像」が見えなくても、志望校の雰囲気に合った問題を「解ける確信」を持つ
そして、受験生本人が、
僕と
絶対合う!
この学校は
私にピッタリ!
こう感じるようでしたら、受験生本人と親が一緒になって、
T中学は、この子に
ピッタリなはず!
「ピッタリだ」と確信して、あとは合格に向けて突き進んでゆきましょう。
・自分が「絶対にこの学校に通いたい!」という強いイメージを抱く
・偏差値や合格判定は「一つの結果」として、その学校の校風・カラーをおさらい
そして、健康第一で試験当日を迎えましょう。
読者の受験生の皆様が、志望校に合格することを心より願っております。
次回は上記リンクです。