直前期に図形問題が解く力を上げるコツ〜「直感的に明らか」を説明・基本的図形の性質を総復習・図形を多角的に考える姿勢・(2)解法B〜|武蔵中1984年算数2・過去問・中学受験

前回は「対称性がある図形問題を解くコツ〜「正〜角形」の時は対称軸に着目・「思い込み」で問題を解かない・条件を整理して着実に・算数の記述のコツ・未知数や方針を明記〜」の話でした。

目次

直前期に図形問題が解く力を上げるコツ:「直感的に明らか」を説明

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前回は、上記の「正三角形が二つ+それぞれの中心が一致」する問題を考えました。

この問題は一見簡単そうですが、きちんと解くには相応の学力が必要です。

男子小学生

答えを見たら分かるけど、
難しくて分からなかった・・・

女子小学生

正三角形や正方形の問題は
結構やったけど、解くキッカケが分からなかった・・・

図形問題は「見るからに複雑で難しそうな」問題があります。

一方で、「簡単そうに見える」問題ですが、考えてみると「なかなか分からない」問題もあります。

前者の「見るからに複雑で難しそうな」問題は、解いてみたら意外と解きやすい事があります。

後者の「簡単そうに見える」問題は、簡単であったり、意外と分からないことがあります。

男子小学生

図形問題って、中学受験の算数で
「一番深い分野」かもね・・・

今回は、直前期に図形問題を「どう学ぶのが良いか」の話です。

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この問題では、上の「正三角形アとウに着目」することが鍵でした。

このうち、「正三角形ア」は問題で与えられています。

女子小学生

この正三角形アとウは
全部同じなのは、なんとなく分かったけど・・・

女子小学生

あと、二つの正三角形の辺の比が
6:5は分かったけど・・・

女子小学生

その後、どうしようって、
困っちゃった・・・

「正三角形アとウは全て同じ(合同)」であることは、直感的に分かります。

算数や数学では「直感的に明らか」であることは大事ですが、それを説明できる姿勢が大事です。

前回は「折り返しても同じ直線=対称軸」を三本見つける話をしました。

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これら三本の「折り返しても同じ直線=対称軸」が、解く鍵となります。

女子小学生

この三本の
「折り返しても同じ直線=対称軸」で・・・

女子小学生

正三角形アとウの
ことが分かるね!

「折り返しても同じ直線=対称軸」から「正三角形アとウは全て同じ(合同)」を明確に意識しましょう。

基本的図形の性質を総復習

新教育紀行
正三角形の対称性(新教育紀行)

「正〜角形」が登場する図形問題は多いですが、中でも正三角形と正方形は頻出です。

それは、「正三角形と正方形が非常に強い性質を持っているから」です。

上の正三角形では「折り返しても同じ直線=対称軸」があり、向かい合う辺と直角に交わります。

新教育紀行
正三角形の対称性(新教育紀行)
新教育紀行
正三角形の対称性(新教育紀行)

この「折り返しても同じ直線=対称軸」は、他に二つあり、合計で三本あります。

図形の対称性

・ある線で折り返すと、きれいに折り返せる(折り返したら同じ)

・対称性のある図形には、様々な特徴(辺の長さが等しい、角度が等しい)がある

「対称性」という言葉が難しければ、「折り返しても同じ」と理解しましょう。

算数の記述の時、「対称性」という言葉ではなく「折り返しても同じ」と記載しても良いです。

動く点と正三角形の問題を解くコツを、上記リンクでご紹介しています。

男子小学生

考えてみたら、今回の問題の
「折り返しても同じ直線=対称軸」って・・・

男子小学生

正三角形が一つの時と
全く同じだね・・・

女子小学生

言われてみたら、
「全く同じ」だから・・・

女子小学生

「正三角形が二つ」でも
「正三角形が一つ」と似ているのかな・・・

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「正三角形二つ」と「正三角形一つ」で、「折り返しても同じ直線=対称軸」が同じ理由を考えましょう。

男子小学生

「同じ」理由は・・・
「中心が同じ」だからだ!

今回の問題で大きな特徴は、「二つの正三角形の中心と対称軸の向きが同一」であることです。

女子小学生

「中心と対称軸の向きが同じ」だから、
「対称軸」も同じだね!

この問題では、条件の設定のために「折り返しても同じ直線=対称軸」が描かれています。

正方形・正三角形・正六角形などの対称性のある図形

・対称となる軸・中心・重心を描いて考える

・対称となる軸をいくつか考えてみる

「正〜角形」では、中心や対称軸がとても大事です。

特に「正〜角形」にとって「中心は図形のへそ」みたいな感じで、極めて重要です。

図形問題で「正〜角形」が登場したら、

男子小学生

この図形の中心は
ここだから・・・

必ず「図形の中心に着目」するようにしましょう。

このように、様々な問題を解いた直前期は、「基本的図形の性質を総復習」すると良いでしょう。

図形を多角的に考える姿勢:(2)解法B

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前回は、(2)のイの面積を求めるために、上のように「イ=ア+エ」で考えました。(解法A)

イの面積を求めるために、他の方法を考えてみましょう。

男子小学生

イの図形って、
変わった形しているけど・・・

男子小学生

何か特徴が
ありそうな感じがするね・・・

女子小学生

イの図形には、二つの正三角形の
「共通の中心」があるね!

女子小学生

「共通の中心」の周りは
対称だから、図形を別に分けたら出来そう!

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問題の図形の大きな特徴である「二つの正三角形の共通の中心」に着目しましょう。

すると、上の図形のように「大きな(36cm2)正三角形の1/6の図形=オ」が見えてきます。

男子小学生

このオの図形は
風車みたいで、綺麗な図形だね!

女子小学生

オの図形は、直角と30度と60度だから、
三角定規の一つだね!

そこで、「イ=アの半分+オ」で解いてみましょう。

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まずは、「オの面積」を求めれば、(1)の面積の半分を加えれば「イの面積」が計算できます。

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このように、別の視点から「イの面積」が求まりました。(解法B)

男子小学生

解法Aと解法Bは
どちらが良いの?

解法Aは「ダイレクトに(1)を利用して考えている」点で、やや素直です。

一方で、「正三角形の1/6」に着目する解法Bも良いので、どちらでも良いでしょう。

女子小学生

私は、解法Bも
結構好きかも・・・

図形問題は「複数の考え方・解法」があることが多いです。

直前期には、問題集などの解法を学ぶだけではなく、

男子小学生

こう考えたら、
どうなるかな・・・

「多角的に考える」姿勢で学ぶと、総合的な学力が上がるでしょう。

図形問題に限らず、

女子小学生

ちょっと違う視点で
考えると、どうなるかな・・・

様々な分野の問題で「少し違う視点」を考えると、色々な気づきが生まれます。

直前期は、総まとめで「多くの問題を解く」ことも大事かもしれません。

男子小学生

やっぱり、これまでの問題の
復習も大事だと思う!

女子小学生

解けなかった問題を
もう一度やってみよう!

「しっかり理解して復習」と「少し異なる視点で考える」姿勢で、総合力と瞬発力を高めましょう。

直前期に算数の総合力と瞬発力を高める

・解けなかった模試や問題集の問題を「しっかり理解して復習」

・「こう考えられるかな」と「少し異なる視点で考える」姿勢

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