前回は「優秀な佐藤三兄弟〜「昭和の妖怪」岸信介・佐藤栄作の実兄と東條内閣商工大臣・海兵と海大首席卒業の佐藤市郎〜」の話でした。
天皇皇后両陛下の硫黄島訪問:第二次世界大戦後80年の節目

本日2025年4月7日に天皇皇后両陛下が、硫黄島を訪問します。

硫黄島って
知らなかったけど・・・



昨日ニュースで
聞いて、初めて知ったよ!



私も知らなかったけど、
昨日初めて知った・・・



とても悲惨な戦い
だったみたい・・・
ニュースを聞く前から、硫黄島での戦いのことを知っている小学生〜高校生は少数派でしょう。
今回の天皇皇后両陛下の硫黄島訪問を機会に、第二次世界大戦のことを少し学ぶと良いでしょう。
第二次世界大戦・大東亜戦争の趙激戦地であった東京・小笠原諸島の硫黄島。
本土から約1200キロ南に位置する、遠い島・硫黄島。



緯度で考えると、
沖縄くらいだね・・・



とても
遠い島だね・・・
天皇皇后両陛下は硫黄島を訪問し、島内の3カ所で拝礼し、戦没者遺族らとの面会にも臨まれる予定です。


前回、硫黄島を現天皇皇后両陛下が訪問したのは、1994年のことです。
上皇ご夫妻(当時は天皇皇后両陛下)が訪問して以来、天皇皇后陛下が硫黄島を訪れるのは31年ぶりです。
戦後80年にあたり、両陛下の慰霊の旅が行われる事は極めて意義深いことと考えます。


日本には、14,000あまりもの島があります。
日本の国土・島に関する話を、上記リンクでご紹介しています。
硫黄島は、29.86km2ほどの小さな島で、東京都に所属しています。
今は無人島の硫黄島。



昔は人が
住んでいたのかな?
戦前は、1,000名ほどの方が住んでいたという記録があります。
「超絶死闘」の硫黄島の戦い:歴史に興味を持つ姿勢


第二次世界大戦当初は、「破竹の勢い」で大日本帝国は猛烈な勢いで領土を広げました。
対米戦半年後には、上の図のような「信じられないほど広大な領土」を支配下に納めました。


ところが、1942年6月のミッドウェー海戦を機に、米軍に押され続けました。
ミッドウェー海戦の話を、上記リンクなどでご紹介しています。
もともと、国力が10倍ほどだった米国に対して、資源が極めて少ない大日本帝国。
冷静な視点から見れば、「米国に敗北して当然」だったのが大日本帝国でした。


そして、1943年からは玉砕、1944年からは神風特別攻撃隊の出撃が始まりました。
神風特別攻撃隊に関する話を、上記リンクでご紹介しています。
「玉砕と神風」の時点で、大日本帝国の敗北は「完全に決定していた」のが現実でした。


この硫黄島で「絶望的な戦い」が行われたのは、1945年2月19日から3月26日でした。
当時、大日本帝国では、すでに米国中心とする連合国に敗北は、ほぼ確定していました。



なんとしてでも、
米軍を叩き、大きなダメージを与えるのだ!
陸海軍の大本営では、「米軍に痛恨の打撃」を与えることを史上命題としていました。
ちょうど、この時期には、沖縄でも米軍との死闘が始まった頃でした。



絶対国防圏を破られ、
いよいよ内地(ないち)での戦いだ・・・
第二次世界大戦初期に、信じられないほど広大な領土を占領した大日本帝国。


その後、米陸海軍に押され続け、領土は徐々に減少し、絶対国防圏と定めたサイパンなども失いました。
領土を奪還されることは、当時の大日本帝国にとっては「全ての領土を失うことが痛恨」でしたが、



内地(ないち)での戦いは、
他のエリアでの戦いとは全く違う・・・
日本固有の領土である沖縄や硫黄島などの諸島での戦いは、「真の日本の領土」でした。



なんとしても沖縄も
硫黄島も死守するのだ!


そして、硫黄島には総司令官として栗林忠道 司令官が就任しました。



あの米国を相手に
戦争するのは、馬鹿げている・・・
米国駐在経験がある栗林忠道は、かねてから「対米戦の愚かさ」を認識していました。



だが、対米戦の最前線に
向かうならば、徹底的に戦おう!



絶望的な戦いだが、
なんとしても、米軍を叩く!
栗林司令官率いる大日本帝国陸海軍が20,000名ほどで、硫黄島を守りました。
栗林忠道に関しては、威人紀行で改めてご紹介する予定です。



まあIwo-Jima(硫黄島)での
Japanとの戦いは5日くらいか・・・
「5日程度で制圧可能」と考えていた米軍。
そして、米海兵隊を主軸とした米軍が硫黄島を攻めました。



早めにIwo-Jimaを
占領して、Tokyoへ!
この「5日で制圧」は、当時の大日本帝国が「見くびられていた」のではありません。
米軍の圧倒的な物量によって、日米で「それほど巨大な差がついていた」のでした。
そして、約40日の間、「死闘」を超えた「超絶死闘」が行われたのが、この島でした。



まさか、
これほどの時間がかかるとは・・・
米軍は、硫黄島の制圧に「想定の約8倍」時間がかかりました。
「想定外の時間がかかった」だけでも、大変な問題でしたが、それ以上に大問題がありました。



そして、まさか、
これほどの損害が出るとは・・・
日米戦において、ただ一つ「米軍の方が死傷者が多い」戦いとなったのが、硫黄島の戦いでした。
死者 | 負傷者 | |
大日本帝国軍 | 約20,000名 | 1,033名(捕虜) |
米軍 | 6,821名 | 21,865名 |



硫黄島の戦いに関して、
下記の問題に答えて下さい・・・
中学受験〜大学受験の入試問題で、「硫黄島を題材とした問題」は出題する可能性は極めて低いです。
筆者としては、天皇陛下皇后陛下ご訪問を機に、こういう問題があれば良いと考えます。



出題はなさそうでも、
準備した方が良いかも・・・



覚えることって
あるのかな・・・
硫黄島の戦い等に関する予備知識は不要で、仮に出題があるとしたら「文章を元に考える」形式です。
可能性は低いですが、報道などを機会に、第二次世界大戦の歴史に興味を持つと良いでしょう。
歴史に興味を持つ姿勢は、とても大事です。
「まだ80年しか経過していない」近い過去の歴史に、少しでも興味を持つこと。
この姿勢が、「歴史に興味を持って、得意になる」きっかけになるかもしれません。
次回は上記リンクです。