前回は「独自模型で合戦の説明を熱弁する早稲田〜響き渡る歴史への熱意・子どもの興味を喚起する体験実験・化学への大いなる熱意を形に〜」の話でした。
他校との共同活動が盛んな生物部:生物に触れられる「タッチプール」
今年2024年11月3日〜4日に開催された筑波大附属駒場中学校・高校の文化祭を訪問しました。
開場9:30だったので、少し前の9:20頃に現地に到着すると、大行列が出来ていました。
この日は、あいにく雨が結構降っていましたが、大人気で学校の敷地を半周ほどする行列でした。
今年は、これまでに多くの文化祭を訪問しましたが、いずれも天候に恵まれたことに改めて気づきました。
各校の文化祭の生物部の展示が、「水族館よりも面白い」ことを知った子どもは、
まずは、
生物部に行く!
様々な生き物が感じられる生物部が大好きなので、生物部最優先で向かいました。
様々な生き物が展示されている中、目を引いたのが「タッチプール」です。
これは、
なんだろう?
これって、触って
いいのかな?
これまで見たことがない「タッチプール」。
名称からして、「触ってどうぞ」ということらしく、近くには除菌シートが置いてあります。
ぜひ、触って
みてください!
生物部の方に促されて、触ってみることにしました。
これって、
すごくプニプニしているよ・・・
こっちは尖っていて、
ちょっと硬いね・・・
僕も
触ってみようかな・・・
筆者も触ってみると、プニっとした感触が感じられました。
このように「水の生き物に直接触れることが出来る機会」は、とても貴重です。
こっちの生き物も
プニプニしているよ!
触ってみると
面白いわね・・・
この「ちょっと触れる」新鮮な体験を、大勢の方が楽しんでいました。
展示を進むと、実物の大きな「蜂の巣」(上の写真の右端」が展示されていました。
子どもはもちろん、筆者はこれほど大きな蜂の巣を見るのは初めてです。
そもそも、「蜂の巣の実物」を見る経験は、そうそうないのが現実です。
これは、僕の田舎の
家の近くにあったんです。
みんなに手伝ってもらって、
僕が段ボールに詰めて持ってきました!
田舎の家の周辺にあった蜂の巣を、自分の手で運んできた努力と根気は大変なものです。
数多くの生き物の展示に加え、多数の研究やレポートも展示されていました。
中でも、目を引いたのが、筆者が卒業した武蔵高校生物部との合同での「自主合宿」です。
筑駒と武蔵の生物部が
合同で「自主合宿」したんだ・・・
筆者は物理部に所属していましたが「他校と共同研究」等はなく、他の部活でも聞いたことがありません。
筆者が高校生だった1994年〜1996年頃は、携帯電話すら一般的でなかった時代です。
現代のネット社会ならば、中高生が連絡を取りやすい環境であるのでしょう。
他には、隣にある駒場東邦中との合同研究もあり、筑駒は他校との交流が活発でした。
このように様々な学校の
部活と一緒に何かするのは、とても良いこと・・・
強烈な根気と迸る熱意を持つ筑駒:知的な折り紙展示
続いて、折り紙部へ。
折り紙部も、様々な学校でありますが、筑駒では冒頭「はじめにー折り紙とは?」と説明ありました。
誰でも知っていて、子どもの頃に折ったことがある「折り紙」。
展示パネルによると、
折り紙は「不切正方形
一枚折」です。
切らずに正方形の一枚の紙で
作品を制作します。
この制約によって
折り紙の特異性が生まれるのです。
「折り紙の特異性」は考えたことがありませんでしたが、確かにこの説明には納得です。
確かに「折り紙の作成」は
強い制約があるのは事実・・・
数多くの折り紙が展示されていて、
このライオン
すごいね!
本当に上手で
すごいわね・・・
丁寧に根気よく折られた作品群を鑑賞して、最後の方に向かいました。
大作が登場しました。
この作品は部員たちが
一年かけて、作成しました!
鱗まで
全部一枚の紙です!
細かな鱗がある巨大な龍は、冒頭の説明通り「一枚の正方形の紙」を折って制作したようです。
さらに、「一年かけて地道に」というのは、「言うは易く行うは難し」の典型であり、
いやはや、これは
凄まじい根気だな・・・
この圧倒的な作品には、
この龍って、
すごい!
子どもたちは「ひたすら圧倒される」しかなく、
これを皆さんで
一年かけて作ったんですね。
そうなんです。
のりは使っていますが、一枚の紙です!
大人たちは「ひたすら驚嘆する」しかありません。
その隣には、こちらも力作の武将・本多忠勝の折り紙です。
徳川家康を支えた「徳川四天王」の一人の本多忠勝。
本多忠勝は
東国一の武将だ!
当時、指折りの超名将であった本多忠勝は、「東国一」と呼ばれるほどの武将でした。
龍にも感嘆しましたが、歴史が好きな筆者は、「本多忠勝の折り紙」にも大いに好感を持ちました。
この本多忠勝も多大な時間とエネルギーを
かけて作ったんだろうな・・・
ディテールに至るまで、創意工夫と若いエネルギーが感じられました。
知的な印象が強い筑駒ですが、強烈な根気と迸る熱意を持っていることを実感しました。
来年同時期に開催されると思われる筑駒の文化祭に、親子で訪問してみてはいかがでしょうか。