前回は「合格目指す「僕だけ」「私だけ」の防衛ライン〜合格を目指す戦略・選択問題が多い理科と社会で合格点確保・防衛ライン堅守の学びと模試の活用〜」の話でした。
超エリート爽やかな青年・三和義勇
写真の人物は、第二次世界大戦の時の大日本帝国海軍軍人の三和義勇(みわ よしたけ)です。
当時、東大(東京帝国大学)より難関だった海軍兵学校を卒業して、海軍軍人を目指しました。
さらに、海軍大学校を卒業した三和。
海軍大学校は、年齢的には現代の大学院レベルです。
「限られたエリートのみ進学できた」将校育成機関であった海軍大学校。
一学年20名ほどの「選りすぐられた将校」のみが進学できた海軍大学校を次席卒業した三和。
海軍兵学校で一生懸命学び、
海軍大学校でも頑張った!
当時の超エリートであり爽やかな雰囲気でルックスが良く、知的な三和。
頭が良さそうで
ハンサムね!
男の子を持つ親であれば、我が子が「三和のような男性」に育ってくれれれば「言うことなし」でしょう。
1899年に生まれ、6歳になる年に日本海海戦が勃発した三和。
三和は、幼い頃に父親を亡くしてしまいました。
僕は我が国のために、
海軍で一生懸命頑張るんだ!
当時は、日本が軍国主義に急速に傾いてゆく時期ですが、国家が栄えてゆく「明るい空気」が広がっていました。
日露戦争で超強国ロシアに勝った大日本帝国に関する記述問題を、上記リンクでご紹介しています。
三和よ!
海軍の航空を引っ張ってくれ!
はいっ!
山本さん、お任せください!
若い頃から海軍航空隊を目指した三和は、「航空隊育ての父」山本五十六に可愛がられました。
山本五十六は海軍航空本部長(海軍次官と同格)を務め、空母・航空隊育成に努めました。
山本さんは、
僕の父親のような存在だ!
そして、第二次世界大戦が始まり、いよいよ日本は対米戦を開始することになりました。
真珠湾奇襲攻撃の頃に連合艦隊作戦参謀となり、連合艦隊司令部No.4の立場だった三和。
我が海軍が
米海軍や英海軍を叩き潰さねば!
二大強国を一度に相手にすることに、猛烈にテンションが上がってきました。
戦争でビールを掛けた山本五十六長官:緊張感みなぎる連合艦隊司令部
ちょうど同時期、「英国の戦艦大和」であるプリンス・オブ・ウェールズがアジアに乗り込んできました。
まずは、我が海軍航空隊で
プリンス・オブ・ウェールズを撃沈だ!
三和さん・・・プリンス・オブ・ウェールズを
撃沈できるでしょうか?
当時の海軍の超エリートを集めた連合艦隊司令部幕僚たちは、緊張感がみなぎっていました。
巨大戦艦プリンス・オブ・ウェールズと巡洋戦艦レパルスを送り込んできた英国。
いわば「英国艦隊の主力」をアジアというより日本に向けてきた英国は、本気でした。
まずは、アジアで英国海軍を
叩かねば!
この直前に、真珠湾奇襲攻撃で「航空隊の絶大な攻撃力」を世界に見せつけた連合艦隊。
一方で、真珠湾では「停泊していた戦艦などを攻撃」したのに対し、今回の敵は「戦闘中の戦艦」です。
「止まっている戦艦」を攻撃するのと「動いている戦艦」を攻撃するのでは、全然違います。
とにかく、我が航空隊の
力を見せつけねば!
いかんな・・・
皆緊張しすぎて、コチコチだ・・・
二大強国である米英に対しては、
緊張しすぎた姿勢は良くない・・・
むしろ朗らかな雰囲気で、
柔軟性が高い作戦指導が不可欠だ・・・
ここで、幕僚たちが「あまりに緊張しすぎていること」に大きな懸念を持った山本長官。
まあ、レパルスはやれる(撃沈)が、
プリンス・オブ・ウェールズは大破だろうな・・・
大破でも大ダメージですが「修理して戦列に復帰できる」ので、撃沈とは大違いです。
長官!私はプリンス・オブ・ウェールズも
撃沈と考えます!
気持ちは分かるが
そんなにカッカしても仕方ない・・・
気持ちを落ち着けて冷静に・・・
そのためには・・・
幕僚たちが熱くなり過ぎて、冷静さを失っている状況を打破しようとした山本長官。
ここで、
なら、三和よ!
俺とビールを賭けるか?
戦争中であるにも関わらず、突然「賭け事」を持ちこんだ山本長官。
はいっ!
乗ります!
ならば、プリンス・オブ・ウェールズが
撃沈出来なかったならば、俺にビール1ダース寄越せ!
代わりに、プリンス・オブ・ウェールズが
撃沈出来た時は、お前にビール10ダースやろう!
はいっ!
承知しました!
このように、敵艦(英国戦艦)撃沈に対して、ビールを賭けた山本長官と三和参謀。
実は、山本長官が「賭け事が好き」であることは有名で、ポーカーなどが得意でした。
この「戦場で賭け事をした」山本に対して、幕僚たちは、
また山本長官が
賭けをやっているよ・・・
山本長官らしいな、
ははは・・・
「突飛な行動」に出た山本に対して「ある種のおかしみ」を感じ、皆なんとなく和やかになりました。
これでよし・・・
幕僚たちは冷静になった・・・
そして、結果は「プリンス・オブ・ウェールズ撃沈」となり、「賭けで部下に負けた」山本長官。
長官!
プリンス・オブ・ウェールズ撃沈です!
おうっ!
ビール10ダースでも、50ダースでも持っていけ!
冷静に着実に学ぶ直前期:落ち着いた気持ちで時には朗らかに
この話は戦場での話ですが、直前期の中学受験生〜大学受験生にも通じる話と考えます。
とにかく
頑張るしかない!
絶対合格するために、
一生懸命必死に頑張る!
直前期、受験生たちは「緊張感がみなぎり過ぎる」状態になる方が多いです。
それは「当然のこと」ですが、あまり緊張感を持ち過ぎる姿勢も考えものです。
絶対、絶対合格したいから、
とにかく猛勉強!
睡眠時間削って、
最後の最後まで頑張ろう!
「最後の一秒まで猛勉強」の気持ちになる方が多いですが、冷静に着実に学ぶ姿勢が大事です。
あまりに緊張し過ぎると、体調を崩してしまう可能性もあります。
直前期は健康第一で、時には朗らかに笑ってみて落ち着いて過ごしましょう。
少し「余裕を持つ」くらいの姿勢で、一生懸命最後まで学ぶ姿勢が良いでしょう。
・健康第一で、落ち着いて冷静に学ぶ
・時には朗らかに笑ってみる余裕が大事