前回は「過去問から学ぶ勉強法〜合格への最短の道と孫子「敵を知り・・・」・試験で高得点を得る「学びの軸」の構築〜」の話でした。
覚えることが多すぎる受験生
覚えることが多すぎる受験生たち。
今回は、どのように暗記や知識を増やしてゆくかを具体的に考えてゆきます。
話は中学受験生向けですが、高校受験生・大学受験生も共通する点があります。
覚えなければ
ならないことが多すぎるよ・・・
参考書には沢山のことが
書いてるけど、どこまで暗記すればいいの?
例えば、中学受験の社会の市販の参考書を読むと、かなり深いことが広範囲に渡って描かれています。
「大人でも分からない・知らないこと」を多数学ばなければならない中学受験生たち。
中学受験生の時、筆者は歴史は大好きだったので超得意でしたが、地理は苦手で不得意でした。
そのため、筆者が小学生の時は、
歴史なら、たいていのことは
知っているし、説明できる・・・
でも、地理は楽しくないし、
ただ覚えるだけでつまらない・・・
こう思ったものです。
ひょっとしたら、中学受験の難関校〜最難関校志望者は「徳川全将軍」は「必須の知識」かもしれません。
初代・家康、二代・秀忠、三代・家光、八代・吉宗、十五代・慶喜は、知っている方が多いです。
五代・綱吉も大勢知っていますが、とにかく「人名や出来事、年号丸暗記」は苦痛です。
司馬遼太郎の超速読術:暗記の猛訓練と百科事典
歴史作家・司馬遼太郎は、膨大な作品を遺しましたが、資料もまた膨大でした。
私は資料を読んで読んで
読み尽くして・・・
その後に一滴、二滴出る透明な
滴を書くのです。
と言った司馬は、膨大な資料を集めて全てに目を通したと言われます。
そのため、日本で最も多数の古書店が並ぶ神保町では、
神保町に行くと
司馬さんが何をテーマにしているか分かる・・・
こう言われるほど、司馬の執筆内容に関わる書籍が「ガバッと消えた」という伝説があります。
この「膨大な資料を丹念に読み込む」ことから司馬文学は生まれました。
「丹念に読む」には時間がかかりそうですが、「司馬流速読術」があったと言われます。
なるほど、
こういう事実があったのか・・・
ここが大事なところだから
要チェックだな・・・
膨大な資料をパパッと読んで、重要ポイントに赤鉛筆で印をつけた司馬遼太郎。
その読み方は、「ページをパパッと頭の中に映像として取り込む」ようだったと言われます。
この「司馬流速読術」は、作家になるプロセスで司馬遼太郎が身につけたものです。
それは、司馬遼太郎が
天才的だったからじゃないの・・・
司馬さんと私たちを
比較されても困るけど・・・
作家になる前は、産経新聞の新聞記者だった司馬は、実は「猛烈な努力」をしていました。
1923年生まれの司馬遼太郎(本名・福田定一)は大阪に生まれ、大阪大学外国語学部を卒業しました。
そして、学徒出陣で第二次世界大戦に出征し、満州などで戦った経験があります。
つまり、大作家・司馬遼太郎は「元軍人でもあった」のでした。
出征し、大敗北して日本に帰国した司馬遼太郎は、
なんとくだらない戦争を
日本はしてきたのか・・・
このように考え、これが司馬が作家になるキッカケとなりました。
戦地からの復員後、産経新聞記者となった司馬には様々な伝説があります。
その「司馬伝説」の一つは、
毎日百科事典を一枚ずつ
破いて、通勤する時ずっと読むのだ・・・
そして、行きと帰りの電車の中で、
表裏2ページを頭に叩き込んだ・・・
なんと、若き司馬は「百科事典のページ」を毎日丸暗記する訓練と知識の増強をしていたのでした。
この「伝説」には、「百科事典を1ページずつ破って」というところも凄いです。
まだ物資が豊かでなかった時代に、本当に「破ったかどうか」は不明です。
大事なことは、司馬が「知識の増強の猛訓練」を自ら課していたことです。
「1ページごとに破る気持ち」もまた大事であり、
このページをもう読むことは
ないから、必ず頭の中に入れよう!
という強い気持ちで学んだのでしょう。
暗記や知識増強の効果的勉強法:図や表を超真剣に読み込む
この司馬遼太郎の「猛烈な訓練と知識の増強」は、受験生にとっても参考になりそうです。
地理では、山脈、盆地、海流や地名など多数のことを暗記する必要があります。
福井県近くの湾は「若狭湾」ですが、名前の由来は「かつての若狭国に面した湾」だからです。
そのため、昔の国名もある程度覚えた方が良いでしょう。
多すぎて、なかなか
覚えられない・・・
このような受験生の方々は、
また、どうせこの参考書読んで、
勉強しなければならないし・・・
本音では、このように思っている方が多いでしょう。
このように「また図や表を見る機会がある」と考えていると、なかなか頭に入らないかもしれません。
そこで、司馬遼太郎の如く「ページを破る」必要はありませんが、「もう見れない」と考えましょう。
勉強している参考書などの、あるページは「もう二度とお目にかかれない」気持ちです。
もう二度とこのページは
見られないなら・・・
なんとか、このページに書いてある
大事なことは全部頭に入れよう!
このように「漫然と見る」のではなく、「超真剣に読み込む」気持ちを持ってはいかがでしょうか。
そこで、
あ〜あ、覚えるの面倒だけど、
覚えないと成績上がらないから・・・
このような姿勢ではなく、
絶対に、このページの表は
覚えてみせる!
このような「真剣すぎる姿勢」で暗記してみると良いでしょう。
・ただ「覚える」ではなく「絶対覚える」超真剣な姿勢
・参考書のページが「もう見られない」と考えて、頭に入れる学び方
次回は上記リンクです。