前回は「「来年の僕」や「未来の私」を楽しみに勉強〜子どもの「遊びたい」という気持ち・子どもへの親の理解・「人生初めての大試練」に向かう強い気持ち〜」の話でした。
久しぶりの武蔵中高記念祭訪問
先日の2024年4月27日(土)〜28日(日)に開催された母校・武蔵中高の記念祭を訪問しました。
武蔵の記念祭(文化祭)が4月開催であることは、もちろん知っていました。
ところが、今年の記念祭訪問は「もともと予定していなかったこと」でした。
今年の中学受験で見事、第一志望の武蔵中学に合格した読者のT君。
先日、T君のお母様からメールを頂いて、
いよいよ息子にとって、
最初の武蔵生としての記念祭です!
このような連絡を頂いて、とても嬉しい気持ちになりました。
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、武蔵中高では文化祭を「記念祭」と呼びます。
そして、
そういえば、記念祭か・・・
しばらく行っていないな・・・
物理部に所属していた僕にとって、記念祭は「年に一度の発表の場」である大会でした。
物理部に限らず、文化部に所属する中高生にとって当時は「記念祭中心の人生」でした。
高校卒業後、物理部OB会には頻繁に行っていました。
物理部の先輩から、
たまに記念祭に行って、
現役生を激励しよう!
このように言われて、武蔵高校卒業後も記念祭には何度か行っていましたが、
記念祭にはしばらく
行っていないな・・・
ここ10年以上、記念祭は行っていませでした。
武蔵中高の行事・イベントは、武蔵中高の校舎だけでなく様々な会場で行われます。
そうした集まりには出席することはあっても、さすがに記念祭には足が遠くなっていました。
つまり、「武蔵の記念祭は4月開催」という事実は「遥か頭の片隅」にある存在でした。
そして、「事実上、忘れていた」というのが現実でした。
久しぶりに、子どもと一緒に
ちょっと行ってみようか・・・
急に思い立ち、
明日は
文化祭に行ってみよう!
えっ?
文化祭ってなに?
まあ、学園祭みたいな感じで、
お祭りだよ。
学校のお祭りかぁ・・・
僕、初めてだけど楽しみだな・・・
子どもを誘って、準備して4月28日(日)に訪問しました。
「およそ15年ぶりの記念祭」であり、僕にとっても久々の冒険になりそうです。
きっかけを作ってくれた読者のT君のお母様には、とても感謝しています。
仕口で組まれた力作「記念祭の世界」への入り口
母校であるだけでなく「記念祭中心の人生」を送っていた筆者にとって、非常に思い入れが強い記念祭。
結構
楽しいね!
思いの外、子どもたちが楽しんでくれたので、長時間の訪問となりました。
今回は全体的な感想をご紹介して、気になった展示などに関しては別の機会にご紹介します。
まず、入口には「仕口で組み、金物をしようしていないのに木造の門」が展示されてありました。
「互い違いに欠いた木材を組み上げる」日本の伝統的な工法です。
こういう「何かを作る仕組み」は頭で理解することは比較的容易ですが、実際作るのは大変です。
これは、
よく作ったな・・・
実際に自分たちで設計し、木材を加工して、ここまで作り上げた現役生たちの意気込みと能力。
それは、大変素晴らしいことです。
木材を切ったりするのは簡単そうに見えて、実は結構大変です。
木造の加工を専門にしている方にとっては、「なんでもない事」かもしれませんが、
これだけ大きな木材を
加工するのは大変だっただろうな・・・
この門をくぐって、「記念祭の世界」へ入場してゆきます。
筆者にとっては、こういう「現役生の手作りの門」は初めての体験でした。
入場して、いつものヤギを見ていると、
おっ?Sか?
久しぶりだな!
お〜、Uか?
久しぶり!
20年以上ぶりに会った、同級生のSくんと一緒に写真撮影しました。
20年以上経過していても「すぐに分かる」のは、中高六年間一緒に過ごした仲だからかもしれません。
10時頃に訪問しましたが、すでに混雑し始めていました。
この自然の光に包まれたような開放的な廊下は、中高生時代、筆者は大好きでした。
今は増改築のために、この廊下はだいぶ短くなりましたが、校舎として実に心地良い空間です。
なんだか、中高生に
戻った気持ちだ・・・
「昔自分がいた場所」に実際に身を置くと、不思議な気持ちになります。
最初に訪れたのは、鉄研(鉄道研究部)でした。
入り口では、昭和時代の懐かしい「切符を切ってもらう」体験が出来ました。
鉄研の渾身のジオラマは、大変大きな規模で精巧に作られていて、子どもたちに大人気でした。
電車を
動かしたよ!
鉄研の現役生たちも、
記念祭に向けて、
頑張ろう!
という高いテンションの中で、作り上げたのでしょう。
こういう「何かをしっかりやり遂げる」経験は、学生時代に極めて大事なことです。
「いつ文化祭に行くべきか」=「思い立ったらすぐ」:24年春の文化祭
色々展示を見た後に、一休みしてラムネを飲みました。
こういう雰囲気の中で飲むラムネは、
ラムネ、
美味しいよ!
とっても美味しく感じられるものです。
折り紙部の精巧な折り紙の作品もまた、子どもたちに大人気。
ね〜、これ
すごいよ!
どうやって
作っているのかな?
確かに、これだけ折り込んだ折り紙は圧巻です。
太陽観測部(太観)では、地球や土星などの模型が置かれていて、リアルにサイズが分かります。
木星とか土星って
大きいんだね!
一生懸命手作りした感があって、とても好感が持てます。
筆者が在籍していた物理部では、運動量保存則による「ガウス加速器」の展示がありました。
端の鉄球を当てると「次々に鉄球が弾き出されて、最後の鉄球が加速される」のが実感できます。
これ、
やってみる?
現役生の方が、子どもたちに話しかけて、実体験させてくれました。
これ、ボールがパチパチって
動いて面白いね!
これはね、運動量保存則という
法則があってね・・・
現役生が物理法則の原理から、理由を説明してくれます。
原理は比較的簡単ですが、本で読んだり動画を見るだけでなく、実際に制作することはとても大事です。
快晴であったこともあり、濯川周辺の空間もまた大人気でした。
この「武蔵中高にしかない空間」は、記念祭においても抜群の存在感を持っています。
中学受験において、「いつ文化祭に行くべきか?」という話があります。
筆者は、個人的には「思い立ったらすぐ」がベストと考えます。
小学校5,6年生の方はぜひ行った方が良いでしょうし、小学校4年生以下の方も行くと良いでしょう。
結構
面白かった!
文化祭を訪問する最大の理由は「志望校と自分の相性」を知ることです。
本人が「志望校の現実」を知ること、それは本人が勉強のテンションをキープするためにとても大事なことでしょう。
今回は、「子どもがメイン」よりも「筆者が行きたかった」のが本音です。
「志望校はどんな感じ?」とまで考えなくても、「学校を訪問する」のはなかなか楽しいことです。
9月から10月開催が多い文化祭ですが、春開催の学校はまだまだあります。
中学受験を決定した方、あるいは考えている方は、ぜひ親子で文化祭を訪問してみて下さい。
次回は下記リンクです。