前回は「新校舎で理系部活が超活発な海城〜小学生にハイレベルなクイズを出す生物部・海城生たちのメッセージ・大規模な機械を作成実演する物理部〜」の話でした。
新理科館で楽しく学べる海城:「興味を喚起」する化学部の実験
今年2024年9月14日〜15日開催の海城中学校・高校の文化祭「海城祭」を訪問しました。
入り口に入って、広場のような空間があるすぐ脇に新設された理科館があります。
この新校舎では、物理・化学・生物・地学などが
まとまって入っているんだ・・・
学校の考え方・教育理念によりますが、理科をまとめて「理科館(棟)」を作るのは合理的です。
比較的「どこでも学べる」文系科目や数学と比較すると、多数の実験器具や標本等が必要な理科。
理科の実験室と講義室は「まとめて+広く」つくると、学びがはかどります。
昔、武蔵生だった時、
理科棟にばかりにいたな・・・
今は大きく変わった筆者が卒業した武蔵中高の校舎にも、昔「理科棟」がありました。
2階の物理部から下に行けば化学部、
上に行けば、生物部や気象部の連中がいた・・・
理系学生にとって理科棟は「天国のような空間」であり、「物理から生物まで全て揃った」環境でした。
そのため、「理系学生を育てる」ためには「理科棟設置は重要」と筆者は考えます。
こちらで化学実験を
行っています!
物理部に続いて、子どもも楽しい実験が多い化学部へ。
鏡を作る銀鏡実験を
行います!
こう元気に大声をあげて、水溶液をつけて実験を進めてゆく海城生。
綺麗な鏡が
できました!
あっ、本当だ!
綺麗な鏡ね!
このように「多くの方が知っている何か」を化学実験で生み出すのは、大変面白いです。
実験って、
面白いね!
この銀鏡実験には、子どもから大人まで大好評で、とても良かったです。
これから火がパッと出る
実験をします!
こちらを、よく
見てて下さい!
うわっ!
すごい火が出たよ!
来校者に配慮して、きちんとガードした空間で、強い火花が出る実験が行われました。
こういう「あっ」と思わせる
実験をするのは大変だけど、面白い!
なんで、あんなに強い
火が出るんだろうね・・・
この実験の原理を
説明します!
このように「興味を引く実験+原理解説」は「化学部のオハコ」とも言えますが、とても良い実験でした。
お兄さんたちは、
すごい実験するね・・・
子ども実験に対して強い興味を持ったようで、このように「興味を喚起」する姿勢は共感できます。
海城生たちが、新理科館で楽しく学んでいるように感じました。
雲の誕生を体験できる地学部:カフェテリアで日々の学食を体験
生物部とか化学部も良いけど、
他にも行ってみたい!
じゃ、ちょっと面白そうな
ところへ行ってみよう!
模型などが多数展示しているコーナーでは、子どもたちが戦車のラジコンを動かせました。
あの戦車のラジコンを
やってみたい!
戦車の砲塔の先に針のようなものが差してあり、風船を割ったりします。
こういうのはゲームでも出来ますが、「リアルなラジコン」の方が遥かに良いです。
砲塔を動かすのが意外と難しそうで、
あっ、一個だけ
風船が残っちゃった・・・
はいっ、
よく出来たね!
「どのくらい風船が割れたか」が分かりやすく、終了後に海城生が景品をくれました。
こっちが一号館で、こっちが
二号館で・・・
多数の校舎がある海城では、初めて行く人にとっては迷ってしまいそうな感じです。
ちょっとお腹が
空いたかな・・・
じゃ、お昼ご飯は
カフェテリアに行ってみよう!
海城では、学食(カフェテリア)が開かれていたので、早速行ってみました。
このラーメンは、ここの
お兄さんたちが、いつも食べているんだよ。
ふ〜ん・・・
結構美味しいね!
文化祭の際に、カフェテリア・学食を解放することは、とても共感できます。
文化祭は「立っている時間が長い」ので、ゆっくり食事することが出来るこ場所は大事です。
さらに、カフェテリア・学食はとても良く、その学校に通う生徒の学校生活の一部を体験できます。
A.自校が志望校となりうる受験生本人・親に対して、校風を知ってもらう機会
B.受験生・親などに対して、学校説明を兼ねた説明会開催の機会
C.教育界・学外関係者に対して、自校の「ありのままの姿」を知ってもらう機会
文化祭の「対外部」の意義の最たるものが、「未来の受験生・小学生に知ってもらうこと」と考えます。
ここで、文化祭の際にカフェテリア・学食を開いて「日々の食事を提供」することは大事な視点です。
学校側の視点では、管理上、難しい面が
あるかもしれませんが・・・
文化祭では、ぜひカフェテリア・学食を
開いて欲しいと思います。
シンプルな味のラーメンは作りたてで、とても美味しかったです。
お昼ご飯を食べて、次に向かうのは、
もう一回、物理部とか
あるところに行く!
そして、地学部に行ってみました。
このペットボトルの栓を
閉めて、空気を入れてみてください!
これに蓋をして、
どうするの?
そこの黒いところを
押して、空気を入れてみて。
こんな感じで
いいの?
それくらいで、いいかな。
そして、蓋を開けてみて。
じゃ、開けて
みるね!
あっ、真っ白に
なったよ!
これは、雲が
出来る原理なんだよ。
これは、
とっても面白い!
大人が見ても、とても面白い実験です。
こういう、雲など身近な現象を
子どもたちにやらせるのは、とても良いな・・・
「雲はどう出来るか?」簡単そうで、きちんと説明するのは難しい面があります。
こういう身近な自然現象を自分自身で体験してもらう姿勢は、とても共感できました。
その他にも、多数の面白い展示があった海城祭。
来年も同時期に行われると思いますので、ぜひ足を運んでみてください。
次回は上記リンクです。