理科の学力アップのラストスパート〜苦手分野は「出来るだけ」・知識増強と理解力アップの両方必要な理科・全く異なる理科四分野〜|2025合格目指す理科1・中学受験

前回は「算数の学力アップのラストスパート〜繰り返し「覚えてしまう」勢い・なかなか成績が上がらない算数・時には成績が下がる「謎の科目」〜」の話でした。

目次

知識増強と理解力アップの両方必要な理科:全く異なる理科四分野

新教育紀行
基本的回路(新教育紀行)

今回は中学受験理科において、ラストスパートで学力をアップする具体的な話です。

主に中堅校から難関校・最難関校受験生の中で、「理科の基礎に不安がある」方向けです。

算数に対しては、「基礎的問題」は丸暗記でもなんとかなりますが、

男子小学生

算数の応用問題は
暗記じゃ無理・・・

女子小学生

算数はちゃんと
理解している必要があるね・・・

基本的に算数は「理解力を求める」傾向があります。

国語は漢字は暗記が中心ですが、物語や説明文の理解は「理解力を問う」問題ですが、

男子小学生

国語も難しい問題あるけど、
一応分かる感じはする・・・

女子小学生

答えが間違っていることが
あるけど、一応答えは出るかも・・・

そして、社会は「理解力を問う」問題もありますが、多くは「知識重視」です。

これらの算数・国語・社会と比べて、理科は「知識も理解も重要」な科目なので、

男子小学生

直前期になると、
知識と理解、どっちを重視したら・・・

女子小学生

知識も理解力もアップは
結構厳しい・・・

このように感じる受験生が多いはずです。

多少の共通点は無くはないですが、全く異なる分野であるのが、物理・化学・生物・地学です。

大学受験ならば、物理・化学・生物・地学に分かれる理科は、

女子中高生

私は化学と生物が
好きだから、この二つを学ぼう!

男子中高生

僕は物理と
化学を選択する!

それぞれの好みや個性に合わせて選択し、学ぶことが出来ます。

対して、一まとめにされて「物理・化学・生物・地学全分野」学ぶ必要があるのが「理科」です。

男子小学生

電気とかは結構分かるけど、
生物の問題は苦手で・・・

女子小学生

私は生物とか地学系は得意だけど、
「てこ」とかちょっと苦手・・・

「理科は全分野得意!」という方は極めて少数なはずです。

そして、大抵の方は、これらのうち「どれか一つ以上の分野が不安」なはずです。

この気持ちは、筆者はとても良くわかります。

筆者は小学校4年生くらいから、理科が大好きでしたが、

中学受験生の筆者

僕は実験とか大好きで、
「てこ」とか電気とか得意!

中学受験生の筆者

実験好きだから、水溶液とかの
問題も結構出来る!

物理・化学系の分野には一定の自信がありましたが、

中学受験生の筆者

でも、生物の昆虫とか植物とか
面白くないし、興味がない・・・

中学受験生の筆者

天体は物理的に考えればなんとか
なるけど、石の種類とかは苦手かな・・・

地学系は「天体など物理分野はOK」ですが、花崗岩とか安山岩とか暗記系は苦手でした。

さらに、「理科の暗記系総本山」とも言える生物系に至っては、そもそも興味がなく、

中学受験生の筆者

面白くないから、全然
頭に入らないけど・・・

中学受験生の筆者

でも、合格のためには、
ある程度暗記して、知識を増やさなければ!

普通に考えれば、全然異なる四つの分野に「満遍なく興味がある」子どもが不自然であり、

男子小学生

僕は、電気の流れとか
考えるのは、面白いから好き!

女子小学生

人体とか植物とか
生き物のことを知るのって楽しい!

この様に興味に指向性があるのが、普通の子どもでしょう。

一方で、「全然楽しくない」のですが、試験で出題される以上、

女子小学生

電気とか「てこ」とかって
苦手だけど、勉強しなきゃ!

苦手でも勉強しなければ、「良くない未来が待っている」可能性が高いのが受験生です。

自分の得意を活かして学力増強:苦手分野は「出来るだけ」

新教育紀行
基本的回路(新教育紀行)

この中、これら物理・化学・生物・地学の全分野が「ある程度出来る」のが「理想」です。

ところが、一部の優等生を除くと、この「理想」を狙うのは事実上不可能と考えるのが良いでしょう。

「違うものは違う」のであり、興味がないものを無理やり学ぶと、

男子小学生

もっと生物も勉強
しなければならないけど・・・

女子小学生

私、この電気とか考えるのが
ちょっと好きじゃないのに・・・

テンションが下がってしまいます。

記事を執筆している10月以降は直前期であり、模試・模試・模試の嵐となる受験生。

あなたの成績は
〜点で、偏差値は〜です。

毎週のように、自分の学力が点数化され、さらに比較される受験生は大変な立場です。

高ければ嬉しい偏差値ですが、

男子小学生

この間の模試で偏差値上がったと
思ったら、下がった・・・

女子小学生

志望校合格には、
あと偏差値3くらい安定して上げたい・・・

「偏差値」という数字に追い立てられ続ける受験生は大変で、小学生である中学受験生は尚更です。

ここで、

受験生の親

理科は沢山の分野があって
大変だが、全分野頑張れ!

このように、親に「謎の激励」をされたところで、「勉強する当事者」である子どもは、

男子小学生

頑張けど、
全部って大変過ぎ・・・

女子小学生

生物や地学は大丈夫!だけど、
電気とか難しすぎる・・・

このように、「鼓舞されながらも不安を抱える」気持ちになるでしょう。

新教育紀行
多摩六都科学館(新教育紀行)

ここで、大事な事は「全分野を合格点目指す」姿勢を持たない事です。

個性や学力、志望校のレベルによりますが、「全分野合格点」は「かなり困難」です。

そして、「嫌な分野を無理やり勉強してテンションが下がる」ことも考慮する必要があります。

四つの異なる分野を追い求めることは「四兎を追う」姿勢です。

これから志望校受験までの日々と時間は、自分達が持てる「貴重な資産」です。

これらの資産は「ある程度分散する」必要がありますが、勝つには「重点化」が重要です。

「自分の人生・時間」という大事な資産は、分散し過ぎないことが大事です。

新教育紀行
米軍機の攻撃を回避する空母赤城(歴史人2019年9月号KKベストセラーズ)

第二次世界大戦において当初、超強力な戦力を有していた旧日本海軍。

当初は世界最強である米海軍と伍す戦力を持ち、空母航空隊は米海軍を上回っていた存在でした。

欲張りすぎて、戦力分散をし過ぎ旧日本海軍は、米海軍の奇襲攻撃を受けてミッドウェーで惨敗しました。

「三兎を追う」無謀すぎる作戦計画であったミッドウェーの話を、上記リンクでご紹介しています。

もし、生物など暗記系が苦手で、電気など理解系が得意なら、

男子小学生

電気やてこの問題は得意だけど、
もっと難問に取り組んで学力高める!

男子小学生

苦手な、暗記系は失点を最低限に
するために、出来るだけ頑張る!

このような姿勢が良いでしょう。

もし、電気など理解系が苦手で、生物など暗記系が得意なら、

女子小学生

生き物のことは大好きだから、
難しい、細かな知識も対応できるよう頑張ろう!

女子小学生

電気とか苦手だけど、
周りと差がつき過ぎない程度に頑張る!

このように「得意分野をさらに増強!苦手分野は出来るだけ」という姿勢がベストでしょう。

理科の学力アップのラストスパート

・物理、化学、生物、地学の四つの分野「四兎を追い求める」様な無理はしない

・「得意分野をさらに増強!苦手分野は出来るだけ」で、総合的学力アップ

次回は上記リンクです。

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