前回は「合格判定の焦りや不安を解消する勉強法〜受かる子の考え方・得意分野を広げる・なかなか思うように成績が上がらない算数と数学・得意分野が多い科目を信じる・得意分野が広がってゆくイメージ〜」の話でした。
「楽しくない」から「出来ない」不得意科目
誰しも個性があります。
個性があるから、科目や分野に「好き」「嫌い」が生じます。
そのため、「好き」な科目と「嫌いな」科目があることは「問題があること」ではありません。
「個性がある」からこそ、むしろ自然なことなのです。
それを無理に「好きになろう」としても、なかなか「好きになれる」ものではありません。
例えば、「社会の歴史」があまり好きでない子どもの場合、
歴史は
好きでないけど、勉強しよう!
こう張り切っても、嫌いなもの(科目)は嫌いなので、
楽しくないから、
はかどらない・・・
勉強がはかどらないので、テストの点数も良くない傾向があります。
テストも良くないから、
歴史って嫌だな・・・
さらに「楽しくない」と「成績が上がらない」ので、「さらに楽しくなくなる」傾向があります。
こういう時は、「自分が得意な科目・分野」を中心に勉強することをお勧めします。
僕は理科の
「てこ」とかバネは得意!
実験問題も
結構得意だよ!
このような方は「得意分野の四天王」を意識して、「不得意分野も頑張る」ようにしましょう。
歴史は暗記が多いけど、
少しずつやってみようかな・・・
「不得意科目・分野」を「得意科目・分野」にするのは非常に難しいです。
「不得意科目・分野」は「周囲の受験生に点差をつけられ過ぎない」程度に勉強してみましょう。
「四天王」という言葉は、とてもカッコいいものです。
四天王って、
強そう!
戦国時代には、織田四天王・武田四天王・徳川四天王などの四天王が有名です。
四天王が二人も出てゆけば、その合戦は、かなり有利になるでしょう。
相手のレベルにもよりますが、「非常に強力な存在」だから四天王なのです。
得意分野に
目を向けよう!
私の得意分野は
〜と〜と・・・・
そこで、自分の持っている得意分野には「僕だけ、私だけの四天王」になってもらいましょう。
受験で受かる方法・受かる子の考え方:不得意・苦手な科目は「捨てない」
「得意科目に頑張ってもらう」視点は大事ですが、不得意科目も点数の一部になります。
不得意科目を「捨てる」という考え方もありますが、僕はお勧めしません。
えっ、でも
得意科目をすごく上げれば良いのでは?
不得意科目の失点を
得意科目で挽回する!
各科目の総合点で勝負をつけるのが、中学受験・高校受験・大学受験です。
「不得意科目の失点を得意科目で挽回!」は、一つの戦略にはなりえます。
そして、得意科目が「非常に得意」で「試験で必ず高得点取れる!」ならば良いです。
実際には、得意科目が「そのレベル」に達する方は少数です。
更に、試験は出題傾向などによって「出来・不出来」が分かれることがあります。
うん・・・
それはそうだよ。
この間、算数は
得意な図形は出来たけど・・・
他の問題は、
出来ない問題が多くて・・・
こういうこともあります。
その時に、捨てている不得意科目の失点は「大きな影響を与える」可能性があります。
不得意科目は、無理に学力を上げようとしなくても良いでしょう。
一方で、不得意科目は「程々のレベル」は確保するようにしておくのが良いでしょう。
「机の上の戦い」とも表現できる受験。
「合格する」ことは「勝つ」ことでもあり、「負けない」ことでもあります。
この意味では、上記リンクでご紹介した通り「防衛ライン」を各科目で設定するのも良いでしょう。
「弱点」があると、戦いでは弱くなります。
「弱点を作らない」ためにも、「不得意科目」は「捨てない」姿勢にしましょう。
個性が生まれ、人格形成時期に行われる受験勉強。
中学〜大学受験においては、「少し苦手」や「少し嫌」くらいの学びはやっておいて良いでしょう。
学びに対して、「明確な方向づけ」をするのは大学以降で良いと考えます。
大学以降は、「自分の好きなこと(科目)」ばかりやるようにしましょう。
大学以降は「専門」に分かれます。
「専門以外」の比重が非常にダウンします。
さらに大学院へ進むと「専門」の中でも、さらに「専門分野以外」との接点が少なくなります。
「得意分野を成長させる」学び
科目が偏っていても、「得意分野の四天王」がしっかりいれば良いでしょう。
実は、僕には
「得意科目の四天王」がまだいない・・・
算数は
結構好き!
旅人算とか
好きで得意!
社会は、時事問題は
超得意だよ!
歴史は江戸時代は
分かるけど、明治時代とかはまだ・・・
「歴史」ならば強ければ「四天王」になりますが、「江戸時代」では「四天王」には少し遠いです。
そういう時は、好きで得意な科目を、ますます勉強してみましょう。
今は、「得意分野が旅人算」で「全体的に好きな」算数。
もっともっと勉強してゆけば、算数が得意になり、四天王に成長するかもしれません。
算数が得意科目になれば、かなり強力になります。
算数でなくても、ある一つの科目が得意になり、四天王の一つに成長すると非常に強いです。
「得意科目の四天王」は「得意分野の四天王」よりもはるかに強力な存在となるでしょう。
まずは「得意分野の四天王」を育ててゆく(学んでゆく)ことを最優先しましょう。
そして、受験の学びの中で
好き・得意な分野が多かった
理科が四天王に成長!
「あなたの得意科目の四天王」が生まれた時、「合格へ向けて王手」がかかるでしょう。
これまでの話は、中学受験の小学生向けに話を書きました。
中学生以上の方は、科目や分野を少し変えていただければ、同様なことだと思います。
中学生3年生くらいから、自分の「好きな科目」「好きでない科目」が明確になってくるでしょう。
理科系志向の方は、上のように数学・物理・化学に偏る傾向があります。
もう、
国語とかどうでもいい・・・
数学や物理が好きになると、国語を学ぶ時間がもったいない気持ちになります。
この時間、
数学やりたいんだけど・・・
なんで、
古文とかやらなきゃならないの・・・
そういう気持ちは、よく分かります。
「指向性が強くなる」中学生までは、「好き嫌い」は少なめで色々と学びを進めましょう。
高校生からは、少し「好きな科目を中心に」で良いでしょう。
そして、大学以降は「思いきり好き嫌いをはっきり」で「好きな科目・分野ばかり」で良いでしょう。
次回は上記リンクです。