ウクライナ戦争と日露戦争に関する問題〜世界の国々・ウクライナとNATO北大西洋条約機構・ロシアと極東日本・日露戦争の戦場と日本陸軍の戦い〜|時事問題と対策2・中学受験・社会

前回は「ウクライナ戦争と日露戦争〜ウクライナとロシアの位置・日露戦争・日本とロシアが戦った場所・SDGと世界〜」の話でした。

目次

ウクライナ戦争と日露戦争に関する問題

新教育紀行
ウクライナ戦争と日露戦争(新教育紀行)
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ウクライナ戦争と日露戦争(新教育紀行)
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ウクライナ戦争と日露戦争(新教育紀行)
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ウクライナ戦争と日露戦争(新教育紀行)

時事問題は内容も大事ですが、まずは「関連する国の場所」等はしっかり理解して覚えておきましょう。

世界の国々:ロシアと極東・日本

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ウクライナ戦争と日露戦争(新教育紀行)

ここで、世界地図のことを考えてみましょう。

日本人にとって、馴染み深いのが上の「日本を中心とする世界地図」です。

世界地図(Worldmeters)

一方で、欧米の方々にとっては、上が「世界地図」となり、世界では「この世界地図」が主流です。

この地図では、日本が東の端っこの方にあります。

男子小学生

日本って
ずいぶん端にあるね・・・

そこで、ヨーロッパから見て日本周辺は、北極・南極と同じように「東極」に位置し、極東と呼ばれます。

日本人から見ると

女子小学生

なんで極東って
呼ばれるの?

「極東」というのは「究的に東」という意味でもあるので、

男子小学生

「極」ではなく、
もう少し違うニュアンスがいいな・・・

こう思う方も多いはずですが、世界の歴史・世界秩序では「このような見方」になります。

問題の世界地図でも、上の「ヨーロッパ中心の世界地図」でも一際大きい、世界で最も広い国があります。

それがロシアです。

米国(アメリカ)や中国は十分に大きいですが、ロシアは米国の1.7倍ほどの広大な面積を有します。

そして、ロシアの面積は、日本の面積の何倍くらいでしょうか?

男子小学生

20倍は
ありそうだね。

女子小学生

もう少し大きそう。
30倍くらい?

ロシアの面積は、日本の面積の45倍ほどです。

男子小学生

とっても
大きいね!

「とにかく広い、世界一広い国」がロシアです。

答えは、ロシアー(ウ)です。

ウクライナとNATO北大西洋条約機構

NATO(北大西洋条約機構)1949年から2022年(Wikipedia)

ウクライナに侵攻したロシア。

「侵攻した」ということは、ウクライナはロシアの隣の国です。

隣でない国に侵攻するのは、とても大変なことです。

ロシアは広大な国なので、「陸で国境を接する国」だけで14ほどあります。

上の地図では、ア、イ、エ、オ、カ、キの6つの国がロシアの隣です。

この中で、(ア)-中国(中華人民共和国)は多くの方が分かると思います。

女子小学生

中国は
分かるね!

そして、(イ)-モンゴルです。

男子小学生

ここまでは、
分かったよ。

プーチン大統領は、「西の国々がNATOに加盟するのがロシアにとって大いなる脅威」と主張しています。

上の地図を見ると、確かにロシアから見ると「西からNATO加盟国が増えている」のが分かります。

男子小学生

どんどんNATO加盟国って
増えているんだね・・・

そこで、ウクライナは(オ)か(カ)です。

ここからは、知っていないと出来ないかもしれませんが、ウクライナ-(オ)です。

(カ)-ベラルーシは「親ロシア」の国です。

中学受験では、ベラルーシは出ない可能性が高いです。

特に「ウクライナの位置」はしっかり知っておきましょう。

エ-カザフスタン、キ-フィンランド、ク-米国(アメリカ合衆国)、ケ-英国(イギリス)、コ-フランスです。

ロシア、ウクライナ、米国、英国、フランス等の位置はしっかり覚えておきましょう。

(1)ウクライナとロシアの位置:答え

(ア)-中国(中華人民共和国)

(イ)-モンゴル

(ウ)-ロシア(ロシア連邦)

(エ)-カザフスタン

(オ)-ウクライナ

(カ)-ベラルーシ

(キ)-フィンランド

(ク)-米国(アメリカ合衆国)

(ケ)-英国(イギリス)

(コ)-フランス

日露戦争の戦場と日本陸軍の戦い

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ウクライナ戦争と日露戦争(新教育紀行)

日露戦争の主戦場の位置を問う問題は、かなり難易度が高いです。

江戸時代末期から、さまざまな接触があった日露関係。

明治中期には、「日本の10倍の国力」と言われたロシアと戦争に至ります。

そして、辛くも陸での戦いで勝利する事ができた日本。

ロシアは当時「世界最強」とも言われた海軍を擁していました。

日本海軍の連合艦隊は、戦争開始時点から全艦隊がフル稼働でした。

対して、ロシア海軍は「日本海軍に押されていた」ものの、

ロシア帝国

Japan(日本)に
予想外に苦戦している・・・

ロシア帝国

仕方ないから、
我が軍の「とっておき」をJapanに派遣する!

ロシア帝国

これで、Japanを
徹底的に叩くのだ!

モスクワ付近に「とっておきの大艦隊」がいたのです。

バルチック艦隊です。

バルチック艦隊の航路(Wikipedia)

日露戦争の最終決戦「日露大海戦」に向けて、ロシア本国からバルチック艦隊が出動しました。

日本海海戦は、ロシアのバルチック艦隊が「極東地域:ウラジオストクから出動」と考えられがちです。

男子小学生

バルチック艦隊って、
すごく遠いところから来たんだね・・・

実際は、上の地図のように「ほぼ世界一周」して日本に攻め込んできた事実は知っておきましょう。

戦艦三笠と東郷平八郎 連合艦隊司令長官(Wikipedia)

「日本海海戦」では、欧米先進諸国が驚愕するほどの大勝利を納めた日本。

米国

Japan(日本)がRussia(ロシア)に、
途轍もない大勝利をしたな・・・

当時、世界最強国の一つであったロシアに、

フランス

Japan(日本)が勝っただけでも、
驚きなのだが・・・

フランス

あの日本海海戦の
大勝利には心底驚いた・・・

「大方の予想を裏切って」最終的に勝利することが出来ました。

この勝利は日本にとって、とても大事なことでした。

大日本帝国

ロシア帝国に
勝つことが出来た!

大日本帝国

我が大日本帝国は
世界列強の仲間入りしたのだ!

この「日露戦争の勝利」は、後に日本が軍国主義に走る「大きな要因の一つ」となりました。

満州軍総参謀長 児玉 源太郎(国立国会図書館)

大勝利した「日本海海戦」のことばかり、語られがちな日露戦争。

陸海軍で死闘を続けましたが、実は「主戦場」は陸での戦いでした。

兵力・武器装備のいずれも日本の上のロシアに対して、

児玉源太郎

確かに、ロシア帝国は
強大な国家だ・・・

日本陸軍は、極めて慎重に戦略的・戦術的に巧みに戦いました。

「日本陸軍の宝」とまで言われた児玉総参謀長が、前線で総指揮を執りました。

児玉源太郎

ロシアが日本より、はるかに強大なのは
認める・・・

児玉源太郎

しかし、日本が勝つ可能性が、
僅かながら、ある!

児玉源太郎

私が総指揮を執ることが
大前提だ!

能力があり、自ら大変な自信もあった児玉源太郎。

日露両軍は陸で、数度にわたり大きな戦いをしました。

こういう問題が出た時は、「当時の流れ・状況を考える」ようにしましょう。

そして、知らないことだったら、「論理的に選択肢を絞ってゆく」ようにしましょう。

男子小学生

大変な戦争だったけど、
お互いが攻め込んだのかな・・・

日本とロシアの国の位置関係から、上の図の赤線のような「互いに攻め込む」ルートが考えられます。

ここで、まずロシア極東の端の「Dはない」と選択肢から外れます。

男子小学生

Dに日本軍が
攻め込むのは、難しそう・・・

「北海道より北」がほとんどのロシア。

「とても寒い」ので、戦うのは「非常に大変」なのです。

「Dの地域で戦うには、日本陸軍をDに運ぶ」必要がありますが、それは日本にとっても極めて困難です。

ついで、「北海道のC」は、ここまでロシアに攻め込まれていたら「大事」で「勝利ではない」です。

女子小学生

北海道が戦場になった
話は聞いたことないね・・・

そこで、北海道の「Cはない」となります。

残るは、AとBですが、難しい問題です。

「北海道のC」と同様に、ここまでロシアの内部まで日本が攻め込んだ状況には、とてもならないです。

そこで、ロシア国境内部の「Aはない」となります。

男子小学生

確かに、日本が勝ったけど、
ロシアにここまで攻め込むのは大変そう・・・

女子小学生

Aまで攻め込んだら、
ロシアも必死に抵抗したでしょうね・・・

論理的に考えて、「ありえない3つの戦場」が消去され「答えはB」となります。

(2)答え

・B

・日露戦争は日露両国の間に位置する中国北東部・朝鮮半島が戦場になった

男子小学生

日露戦争の戦場の位置は、
知らなかったけど・・・

男子小学生

「知らなければ解けない」でなくて、
「考えたら解ける」こともあるんだね・・・

女子小学生

「知らない」から諦めないで、
選択肢の問題も「考える」のが大事かも・・・

社会でも理科でも「知らないと解けない」と思わずに、考えて「論理的に答えを絞る」と良いでしょう。

次回は下記リンクです。

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