前回は「受験生の失速しない・スランプにならない姿勢〜算数・理科の公式・まとめ・覚え方〜」の話でした。
超直前期の心掛け
新年明けましておめでとう御座います。
2023年となり、いよいよ関西圏の中学受験は残すところ「あと2週間ほど」となりました。
関東圏の中学受験も残り2週間ほどの学校もあり、多くは一月を切りました。
大学受験は共通テストが間近になり、受験生は精神的に緊張する時期です。
今回は、超直前期の最も大事な姿勢に関する話です。
具体的な考え方等は、中学受験を対象としますが、高校受験〜大学受験でも同様と考えます。
僕、
大丈夫かな?
私、
合格できるかしら?
模試などの成績が群を抜いている方以外は、誰しもこういう考えが頭がよぎります。
でも、「大丈夫か?」「合格できるか?」を考えるよりも、「体調をしっかり」しましょう。
今まで「自分のやってきたこと」に自信を持って、着実に勉強して突き進みましょう。
模試を復習
模試などで「出来なかった問題」は復習しましょう。
特に算数(数学)、理科(物理・化学)などでは、「出来なかった問題」をしっかり習得することが大事です。
模試の判定・合格率も気になりますが、模試の最も大事な点は下記です。
・当日の試験と同様の内容・似た問題でトレーニング
・自分の出来ない箇所・分野を意識して、出来るようにする
「当日のトレーニング」は誰しも理解していることですが、どうしても「判定」ばかり気になります。
「トレーニング」と同様に大事なことは、「出来なかった部分・分野を明確に意識」することです。
誰しも過去問を重視して、暗記してしまうくらいやることがあります。
「過去問」は大事なので、この姿勢は大いに良いですが、模試も大事です。
模試は、塾などのプロが何十年もの過去問を分析して、新しい問題を作成しています。
特に、算数(数学)は模試の「出来なかった問題」を、もう一度復習しましょう。
算数・理科の公式に対する考え方
以前から「公式丸暗記ではなく、公式の内容を理解」することをお勧めしています。
図形の「辺の比と面積比」は公式というよりも、基本原理に近いので、こういう基本事項は全て押さえましょう。
それは、ニュートン算・旅人算・てんびん算などの「基本的考え方」も同様です。
中堅校志望の方で、この辺の基本事項が「あやふやな」方は、公式暗記に走るより、「基本をしっかり」しましょう。
理科の電気の問題で「合成抵抗」という考え方があります。
この「合成抵抗」は、抵抗(電球)がたくさんある時などに、「素早く解ける」考え方・公式です。
このような問題を「答えのみ・素早く解く」ことが求められる学校を志望している方は、覚えておいた方が良いでしょう。
「複雑な回路に対して、この電球の明るさは『一つの電池・電球』の時の何倍ですか?」のような問題。
こういう問題に対しては、「合成抵抗」を求めれば、すぐに出来ます。
「公式を暗記」する意義・効果が非常に大きいので、「(丸)暗記した方が良い」です。
公式よりも基本をしっかり理解
一方で、大問形式が多く、「思考力を求める問題」が出題される学校を志望する方は、「公式より理解」を優先しましょう。
電気の問題で、「対話形式」や「実験しながら考える問題」などがあります。
こういう問題において、「合成抵抗」の考え方は「無意味」ではありませんが、あまり役に立ちません。
ご説明しました通り、「主役は電圧」です。
「電圧があるから、電流が流れる」のであり「電流があるから、電圧が発生」するのではないのです。
実は「電流があるから、電圧が発生」することが物理現象であり、非常に大事な現象です。
そうなの?
知らなかった・・・
この事実は「小学生の理科」の範囲を確実に超えるので、知らないのが当然なので、気にしないでください。
こういう事実を「説明しながら問題を解いてもらう」形式の出題はあり得ます。
とにかく、基本は「電圧」です。
「この場合の合成抵抗は〜」と、ひたすら暗記を固めるよりも、「基本を固める」ようにしましょう。
現在の「超直前期」は、無理に暗記を固めるよりも「暗記をおさらいする」姿勢が良いでしょう。
そして「総合的な理解力」を深めて、しっかり学力を上げてゆきましょう。