前回は「受験生の「伸びる」勉強法・学び方〜「引き出し」を整理して学力アップ・丁寧に考える・ケアレスミスをなくす・引き出しを組み合わせて算数と理科の難問攻略・「引き出し」を活用して解く〜|中学受験・高校受験・大学受験の話でした。
算数・理科・社会・国語を「出来ない」から「出来る」へ:暗記の「引き出し」を整理
算数や理科の思考力を要する問題に対して、「思考の引き出し」を整理すると学力が上がります。
たくさんの「解法」や「考え方」を学ぶと、「思考の引き出し」が整理されなくなる傾向があります。
「思考の引き出し」は多い方が良い面もありますが、整理することが大事です。
特に算数は、
この問題は
こう考えて・・・
こういう問題は、
こういう解法パターンで・・・
「パターン」で考え過ぎると、「思考の引き出し」は増えてしまいすぎて、
沢山のパターンが
ありすぎて・・・
整理ができなくなってしまう可能性があります。
難問や複雑な問題も、「思考の引き出し」をいくつか組み合わせると解けることが多いです。
「組み合わせ」まで考えると、「思考の引き出し」の使い方は非常に多くなりそうです。
ただでさえ「引き出し」が
多いのに・・・
組み合わせまで考えると、
ちょっと大変・・・
中学受験の算数では、どんな難問でも「思考の引き出し」を二つ組み合わせると出来ることが多いです。
今回は、理科・社会の暗記問題に関する話です。
「〜算」や図形問題など、算数は「引き出しが少なくても、組み合わせて」考えればできそうです。
一方で、理科・社会などの「暗記問題」は、項目が非常に多岐に渡ります。
中学受験の理科・社会の参考書を読むと、
本当に小学生が
全部やるの?
こう感じてしまうほど膨大な範囲です。
暗記問題の「引き出し」は、どの程度の分量を「一つ」としてカウントするかによります。
考えようによっては、「無限」に感じてしまいます。
そう。
キリがないよ・・・
確かに「限界が見えない状況」です。
中学受験性のみなさんが、あまりにも頑張って勉強するので、出題する先生は、
ありきたりの「知識・暗記」では、
点差がつかない・・・
点数に差をつけるために、
少し細かな知識を出そうかな・・・
こう考えて「細かな知識を問う問題」を考えたりします。
難関校〜最難関校を受験する受験生に、「木戸孝允」を答えさせる問題は少ないでしょう。
木戸孝允なら、
たいていの受験生が答えられてしまう・・・
「大抵の方が出来てしまう」からです。
こういう基本的人物が出るときは、
まずは、出来る基本問題を
やってもらって、スタートダッシュしてもらおう・・・
「まずはスタートダッシュ」が出題者の意図です。
武蔵中で「松下村塾」から「吉田松陰(答え)」となる問題がありました。
「吉田松陰」は基本問題ですが、出題者は、
これは
出来てほしいな・・・
「出来てほしい」と考えて出題しています。
無限に感じる理科・社会の項目ですが、
何をどこまで
やれば良いのか・・・
「もう知っていること・分かっていること」も再確認しながら、着実に進めましょう。
「引き出し」を整理して流れを理解
「吉田松陰-松下村塾」は簡単ですが、「緒方洪庵-適塾」は少し難しいです。
僕は、
知ってるよ!
「緒方洪庵と適塾」はご存知の方もいるでしょう。
ここで、「緒方洪庵と適塾」ではなく、輩出した人も再確認しておきましょう。
数多くの優れた医師を輩出した適塾。
これだけでも、日本の歴史上極めて大きな役割を持っています。
適塾は「医師だけを輩出した」のではなかったのです。
優れた若者が数多く集ってきた適塾。
日本の歴史に大きな足跡を残す人物を多数出しました。
中でも、大村益次郎・福沢諭吉はしっかり確認しておきましょう。
暗記も「新しいこと」を追い求めるよ追い求めるよりも、「出来ること」を再復習しましょう。
学力を少しずつ着実に増強する学び方:「引き出し」を広げて強化
「引き出し」を整理すると、算数などの解き方だけではなく、暗記分野も広がります。
たくさんの「引き出し」を整理する話をしましたが、一つの「引き出し」に着目しましょう。
ある「引き出し」を整理することは、その「引き出し」の内容や位置を確認するだけではありません。
その「引き出し」の解き方や暗記項目を再確認することで、「引き出し」が大きくなります。
それって、
本当?
「知っていること」や「分かっていること」を復習したり、再確認すると「深み」が生まれます。
確かに、復習すると、
「より分かった」気がする。
たくさんのことを学んで、たくさんの「学びの引き出し」を持っています。
そこで、たくさんある「学びの引き出し」を時々整理しましょう。
それらを整理整頓すると「どこに何がある」と、同時に分かりやすくなります。
そして、それぞれの「引き出し」が大きくなります。
すると、思考が整理されて、学力がアップします。
「新しいこと・解き方を学ぶ」ことも大事ですが、「分かっていること」を整理しましょう。
なんとなく、
イメージは分かったよ。
今までやった問題や
模試を復習するのね。
ノートに整理した方が
良いの?
「ノートに整理する」のが良いかどうかは、それぞれの方の学力・個性や科目・分野によります。
ただし、「きれいな整理ノートを作る!」とは考えない方が良いでしょう。
・きれいにまとめない
・「自分さえ分かれば良い」という気持ちで
・時間・エネルギーを掛けすぎないこと
ただの紙でもノートでも、書く・描くを必ずやりましょう。
そして、暗記項目も「ただ参考書を眺める」のではなく、声に出したりしましょう。
歴史や地理などの暗記も、「ざっと書いてみる」のも良いでしょう。
どうやって
書くの?
ノートなどの「書き方」は「自分なりのやり方」で良いでしょう。
歴史でちょっと苦手な時代があるとき、
ここで、西郷隆盛が〜して、
大久保利通が〜で・・・
その時代の主たる人物などを思い描きながら、名前や出来事を書いてみましょう。
そして、その流れを矢印で書いてみるのも良いでしょう。
そのようにして、「不安なところを補強しながら、分かっていることを固める」ことがベストでしょう。
次回は下記リンクです。