前回は「Eグループ中学志望の方へ 2」の話でした。
試行錯誤と暗号:少し遠回りする大事さ
引き続き、Eグループ中学志望の方向けに良い問題をご紹介します。
p44開成中
「暗号を作る」という大変興味深い問題です。
一目見て「面白いな」と思いました。
こういう問題の背景には、数学専門の方なら分かる理論があります。
「小学生向けに理解しやすく、それでいて難しい」という極めて優れた問題です。
「分かりやすい」のですが、これを試験場で短時間でこなすのは、かなり大変です。
時間がある今は「答えに辿り着く」ことばかりではなく、自分でマス目を描いてみましょう。
そして、色々やってみて、
こうすると、
どうなるかな?
など試行錯誤して、理解を深めましょう。
特に後半は難しいですが、解説者はスマートに解いています。
スマートな解き方を学びながら、少し遠回りでも、自分で実際に描いてみましょう。
最後の方は答えも多いので「全部書くのは大変」でも、一部は描いてみましょう。
グラフを描いて発見すること
p52渋谷教育学園幕張中
シンプルで面白い問題です。
理科実験のような問題で、答えを読むと「ふむふむ」と思います。
自分できちんと系統だててグラフを描くのは、かなりの高い学力を要します。
自分でグラフを描いてみて、考えてみましょう。
グラフを見るのは
分かるけど・・・
グラフを描くって、
難しそうだけど・・・
「だいたい」でよいので、グラフを描くと色々と発見があります。
ぜひやってみましょう。
「見るだけ」と「描く」違い
(1)では、「〜ですから、一番短いロウソクは・・・」と説明あります。
自分で考えられるパターンのグラフを描いてみましょう。
「理屈で分かること」も大事ですが、「きちんとグラフが頭にパッと描ける」ことが大事です。
パッと描ける様になるには、実際に描いてみるのが一番です。
方眼紙に描いても良いですし、大きな紙に「大体の様子」を描くのも良いでしょう。
確かに、
グラフって描いてみると面白い・・・
「見るだけ」と「描く」では、
全然違うね。
この問題をよく理解すると、算数・理科実験の応用問題に対する学力が上がります。
非常に良い問題ですから渋幕志望の方以外でも、マークしておいて、しばらくしたらまたやってみましょう。
良問ばかりの4月号は次回も続きます。