前回は「アインシュタインの愛読書・通俗自然科学読本〜困難な子どもの能力判断・アインシュタインの脳の分析と成長環境・子どもの個性と好み〜」の話でした。
エリートコースへ進んだアインシュタイン
小学校で「のろま」と教師に言われたアインシュタイン少年。
周囲には、
アインシュタインは、
見どころがあるな・・・
高く評価してくれる人もおり、サイエンスの本を読んで、スクスク育ちます。
アインシュタインが10歳の頃、よく遊びにきていた医学生タルムートは、
これ、良かったら
読んでみな・・・
アインシュタイン少年に、「通俗自然科学読本」という本を手渡しました。
この本が、アインシュタインの個性と能力にピッタリとはまり、
この「通俗自然科学読本」は、
とっても面白いよ!
アインシュタイン少年は、熱烈にこの本を読み続けました。
この本は、
本当に面白い!
子ども向けに描かれていた「通俗自然科学読本」ですが、易しい内容ではなさそうです。
このように「子ども向けの理科・科学の本」は沢山ありますが、
この本、とっても
面白い!
このように、「自発的に読み続ける」子どもは、そうそういません。
多くの子どもたちは、親から、
これ、面白いから
読んでみな・・・
「子ども向けの理科・科学の本」を手渡れても、
うん、
とりあえず読んでみるよ・・・
この辺は面白いけど、
なんだか難しそうだな・・・
しばらくは読んでいても、
もう
いいかな・・・
大抵は、「自発的に読み続ける」ことはなく、途中でやめてしまいます。
人と接することは得意ではなかった、アインシュタイン少年。
本を読むのは、
本当に好き!
「とびきり優秀」ではありませんでしたが、大好きだった理科や算数が得意な少年でした。
ギムナジウムへ進学:父の意向で大学進学目指す
アインシュタインの父・ヘルマンは、若い頃に数学が得意で、一種の才能を持っていました。
ところが、大きな財産のないユダヤ人であったヘルマンにとって、大学は遠い道だったのです。
アルバートには、
大学へ進み、学問を続けて欲しい。
こう考えた両親は、アインシュタインをギムナジウムへ入れます。
当時のドイツの学校制度は、現代の日本とは大きく異なりました。
学校制度の違いを題材にした問題と考え方を、上記リンクでご紹介しています。
小学校の次に進む学校は、進む道によって大きく分かれていたのが、当時のドイツの学校制度でした。
中でも、ギムナジウムは「大学を目指すための学校」であり、エリートコースでした。
短大を含めると、日本の大学進学率は現在、男女共に58%程度です。
現代では「普通」である大学進学。
当時のドイツ・日本においては、「大学へ行くこと自体がエリート」でした。
軍隊のような学校生活:帝国主義のドイツ
14歳のアインシュタイン。
小さな頃と似た感じの、可愛らしい少年です。
のちに大天才となるも、この頃は「少し優秀な、どこにでもいる」少年だったアインシュタイン。
ギムナジウムで、アインシュタインは青春を謳歌するはずでした。
よしっ!
中学校だ!
好きなサイエンスを
どんどん学ぶぞ!
ハイテンションになって、ギムナジウムに入学したアインシュタイン。
でも、アインシュタインが考えていた雰囲気とは、だいぶ違いました。
生徒は教師を
尊敬しなければならない!
えっ?
なぜ?
最初から、「全然合わない」と感じたアインシュタイン。
威圧的な教師が多く、アインシュタインは戸惑いました。
なんだか、
怖い雰囲気だけど・・・
ビスマルクが主導した帝国主義が濃厚なドイツの国情を反映し、軍隊のような学校だったのです。
学校では、
集団行動第一!
えっ?
どちらかというと内向的なアインシュタインは、集団行動が苦手です。
これとこれを
覚えなさい!
えっ?
さらに、「ひたすら暗記」のような教育に、アインシュタイン少年は困り果ててしまいます。
こんな
はずじゃ・・・
何かが
違う・・・
夢に溢れていたアインシュタイン少年は、ギムナジウム・中学校入学した途端に絶望的になりました。
次回は上記リンクです。