米国の同い年の女性と文通開始した山崎直子〜遠い世界を実感・辞書で地道に調べる大事さ・辞書を丸写しした勝海舟・米国と日本の大きすぎる違い・広がる世界〜|山崎直子12・中学生から高校生・エピソード

前回は「「英語との出会い」で世界が広がった山崎直子〜英語部へ入部・米国の女の子との文通への興味・部活での経験・みんなで切磋琢磨〜」の話でした。

宇宙飛行士 山崎直子(Wikipedia)
目次

米国の同い年の女性との文通開始した山崎直子:遠い世界を実感

ニューヨーク(新教育紀行)

英語部で、みんなでNHKラジオ講座を聞いたり、劇を作って楽しむ山崎少女。

ついに、米国の女の子との文通が始まります。

この文通が、
とてもしたかった!

英語部の醍醐味の一つの、米国の同世代の女の子との文通。

山崎少女の相手は、同い年の金髪の可愛らしい米国の女の子でした。

写真もやりとりしたので、

お互いの雰囲気が、
とてもよくわかる。

そして、一生懸命英語で手紙を書きます。

こういうことを
伝えたいけど、どうやって英語に書こうかな・・・

単語がわからないから、
辞書で調べて・・・

初めてみる単語だけど、
用例を見ながら、真似て書いてみよう・・・

英語を学ぶことは、「将来、英語を話して世界を広げる」ことにつながります。

辞書で地道に調べる大事さ:辞書を丸写しした勝海舟

新教育紀行
幕臣・参議・海軍卿 勝海舟(Wikipedia)

現代は、スマホ・パソコンなどで「検索」すればパッと単語などが調べられます。

ネットでの検索でも、単語の意味や用例、そして発音まですぐに調べられます。

これはとても便利ですが、一方で「パッと調べて、パッと忘れる」ことになりがちです。

幕臣として軍艦奉行などを務めた勝海舟(麟太郎)。

新教育紀行
左上から時計回りに木戸孝允、坂本龍馬、西郷隆盛、中岡慎太郎(国立国会図書館)

討幕側の多数の志士たちと接して、西郷隆盛と会談によって「江戸城明け渡し」に成功した勝。

いかにも「大政治家」である勝ですが、若い頃から大変な勉強家でした。

オランダ語(蘭語)を猛烈に
勉強して、かなり習得した・・・

若い頃は、オランダ語の辞書が
欲しくて欲しくて・・・

ところが、幕臣であり「旗本の端くれ」であった家柄の勝でしたが、とても貧乏でした。

オランダ語の
辞書のズーフ・ハルマが欲しい・・・

ズーフ・ハルマが
買えないから、貸してもらった・・・

このくらいの
金額で一時的にお貸ししましょう・・・

これで、「辞書を借りて勉強する」のが普通の発想ですが、

こうなったら、辞書を丸写しして、
「自分のための辞書」を作ろう!

なんと、「辞書を丸写し」して、「自分用の辞書」を手作りで作ってしまいました。

さらに勢いに乗った勝は、

よしっ!
これで俺自身のための辞書ができた!

こうなったら、
もう一冊分丸写しして、もう一冊辞書を作ろう!

こうして、「ズーフ・ハルマ」を二冊分丸写しして、二冊の「手作りズーフ・ハルマ」を作成した勝。

夜を徹しての猛烈な勉強でした。

「ズーフ・ハルマ」を二冊完成した、勝は嬉々として貸主に返しに行きました。

有難う御座いました!
実は手書きで写して、二冊の「手作りズーフ・ハルマ」作りました!

なんと・・・
それは大した努力と根性ですな・・・

一冊だけでも
大変なのに、二冊ですか・・・

お約束の代金は、
こちらで・・・

こうして、約束の「借り代」を支払おうとする勝に対して、貸主は、

いや、あなたは
本当に大したもんだ!

二冊も丸写しする方は、
そうそういないだろう・・・

この代金は、
とっといて下さい!

あなたの勉学に
役立ててほしい!

有難う
ございます!

さらに、もう一冊の「手作りズーフ・ハルマ」を売却して、まとまったお金を手にした勝。

これは、貧乏な勝家にとって、大変な恵みとなりました。

これで、やっと
新たな服が買える・・・

現代の辞書とはだいぶ異なり「簡素な辞書」でしょうが、「辞書を丸写し」は良い勉強です。

こうして、数多くの単語や用例を学んだ勝のオランダ語の学力はメキメキ上昇しました。

さらに、咸臨丸で米国へゆき、長崎で外国人と接した勝。

積極的に
オランダ語で話しかけたぜ!

中学〜高校生にとって、外国人と接点がないならば、「テストのために英語を学ぶ」ことになります。

それに対して、「米国人に手紙を書く」という明確な目的を持った山崎少女。

もっともっと
英語を勉強しよう!

大きな意欲が湧いて、ますます英語への勉強に磨きがかかりました。

米国と日本の大きすぎる違い:広がる世界

新教育紀行
ロックフェラーセンター(Wikipedia)

米国と日本の環境は、非常に大きく異なります。

これは行ってみればすぐにわかりますが、米国は「なんでも大きい」です。

文通相手の家の写真を見た山崎少女は、

えっ。
これお家?

大きく過ぎて、
映画の世界みたい。

日本人の感覚からすると、米国の家はみんな大豪邸です。

とっても大きくて、
映画の世界みたい。

山崎少女の夢は膨らみます。

外国の方と一緒に
働いてみたい。

ここまで考える中学生は、非常に少ないでしょう。

それは、メールが当たり前の現代では珍しくなった「文通をしていたこと」が大きいです。

メールで海外の方とやりとりするのも大事です。

「本人の筆跡が見える」文通は、本人の個性も垣間見えます。

「同い年の米国人と手書きの手紙をやりとりした」ことが、非常に大きな影響を与えました。

高校まで文通を続けて、視野を広げた山崎少女でした。

中学から高校にかけては、小学校の時よりもはるかに行動範囲が広がり、様々な世界が広がります。

「電車に乗って登校」する方もいるでしょう。

「週に何日か電車に乗って塾に行く」経験があっても、「毎日、電車に乗る」ことは大きく異なります。

身の回りの世界が広がる中、山崎少女は一気に米国まで視野を広げます。

現代は、ネットで海外ニュースをみたりするのが非常に簡単です。

中学生〜高校生の方は、ぜひBBCなどのニュースを見てみましょう。

英語がよく分からなくても、「どのような事が話題になっているか」を知るだけでも大きなメリットがあります。

大きな事件・事故などは、日本でも海外でも同様に報道します。

それ以外の事柄は、日本国内のニュースとBBC、CNNなどの海外ニュースでは大きく異なります。

実際に海外に行ってみたり、海外の方と接する機会があれば最も良いでしょう。

身近なところから「世界を広げる」ことをやってみましょう。

次回は上記リンクです。

新教育紀行

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