思考力と高い学力 2|中学受験

前回は「思考力と高い学力 1」の話でした。

中学〜大学受験において、ペーパーテストで測れるのは、「時間制限内の問題解決能力」です。

「問題解決能力が高いこと」は、国家全体が伸びている状況では、重視されることかもしれません。

最も望ましいことは、「自ら主体的に考えてゆける」生徒を育てることだと思います。

それは、入試のスタイルによらず、各校が「それぞれの教育理念で育てる」ことなのでしょう。

とすると、中学校側からすると「一つの通過点にすぎない」入学試験。

同様に、受験者側からしても「一つの通過点にすぎない」入学試験ですが、大きく立場が異なります。

「選ぶ側」と「選ばれる側」という状況において、「選ばれる側」にとっては実に切実です。

「選ぶ側」である中学校側の校長・各教師は、どのように考えているのでしょうか。

「生徒の素質」も大事ですし、「その後の中高6年間の自校での教育」も大事です。

「選ぶ側」の視点から考えれば、入学試験は「自校にとって、良い人材を選ぶ」プロセスとなります。

その「良い人材」とは、「ペーパーテストが出来る」人、「思考力のある」人など学校によって様々でしょう。

特に難関〜最難関校は、「将来、日本・世界で羽ばたけるような人材」に来て欲しいと考えていると思います。

そのような人材こそが、最も望まれるべきで、学校側も「育てたい」でしょう。

とは言っても、「将来、日本・世界で羽ばたけるような人材」は、抽象的なコンセプトでもあります。

そして、「将来、日本・世界で羽ばたけるような人材」を探す「入試問題」とは何か?となるでしょう。

子どもの成長過程は、個性に大きくよります。

「中学受験時に持っている学力」よりも、「その後、6年間の学び」の影響の方が、遥かに大きいでしょう。

ならば、学校側の視点から考えると、「ある程度基本的な学力を有し、将来伸びる可能性が高い生徒」が望ましいでしょう。

「将来伸びる」というのは、「時間制限内で、与えられた問題を効率よく解ける能力」とは、対極的な場合もあります。

模試での判定は誰しも気になりますが、「判定は参考程度」と考えます。

「合格すること」が目標であることを考えた時、各学校の教育理念を、もう一度考えてみるのが良いでしょう。

それが、「合格への道」を切り開くと考えます。

新教育紀行

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