前回は「あてにならない偏差値〜「のびのび」育てることと偏差値・長い時間の中学受験の準備期間・小学生が感じる時間軸・好きな科目をつくる本質的学び・大いなる受験突破力へ〜」の話でした。
偏差値による学校の序列化
中学受験に限らず、大学受験に至るまで日本の受験業界は「偏差値が支配」している状況です。
全てが、「偏差値による序列・ランキングが支配している」のが実情です。
書店に並んでいる受験に関する本を読んでいると、大きな傾向があります。
中学受験〜大学受験では、必ず「偏差値による学校ランキング一覧表」があります。
A中学は偏差値60で、
B中学は偏差値63です。
ということが一目でわかるようになっています。
この偏差値の基準は、各塾や調査機関によるので「偏差値のズレ」はあります。
それでも、「偏差値の上下」は概ね同一である傾向があります。
そして、
A中学は偏差値60で、
B中学は偏差値63です。
と言われると、
A中学よりB中学が
偏差値が上・・・
と言うことは、A中学が
B中学より上なのかな?
「良い学校(大学・高校・中学)=偏差値の高い学校」であるかのように感じられます。
子どもの「成長の伸びしろをつくる」発想
「偏差値が高いと学校ランクが上」という印象に、どうしてもなってしまいがちです。
それだけ、「数字の持つ分かりやすさ」は強いです。
それは間違いではありませんが、「偏差値のみが評価軸」で学校を判断するのが良いかどうか。
特に、子どもたちが思春期を過ごす中学・高校は、校風やカラーを考えて欲しいと思います。
中高一貫校の場合、6年間の長い時間、子どもたちが過ごす中学校と高校。
6年間というと、大学生にとっては医学部等か「大学四年間+大学院二年間」に相当します。
大学を4年間で出る方も多いので、中高一貫をまとめた6年間は、非常に長い時間です。
その長い時間を過ごす中高の時間は、「偏差値以外の要素こそ大事」と考えます。
でも偏差値が上がらないと、
志望校に合格できないでしょう。
というご意見もたくさんあり、それもまた「一つの事実」です。
勉強して受験することは「志望校に合格すること」が目的です。
「偏差値を上げること」が目的ではないことを考えて欲しいと思います。
本来、「志望校に合格できるかどうかの客観的指標」であることが目的の偏差値。
志望校の入試傾向や採点基準によって、「基準は同一ではない」のが本来の姿です。
ところが、ある試験における「受験生の合否」等から、「統一した基準で作られている感じ」の偏差値。
その数値にどこまで信憑性があるのかは、それぞれの方が判断すべきことかもしれません。
合格を目指すことと「偏差値を上げる」こと
「偏差値はどうやったら上がるのか」という話が受験界では多く、
偏差値30から
有名中学に合格!
などの記事や書籍が、よく見受けられます。
偏差値は「測る対象の母集団」で大きく変わります。
そして、受験する方の得意・不得意分野や当日の体調にもよります。
仮に「偏差値が学力の数値」であるならば、慎重に考える必要がありそうです。
変化する状況を加味して、なんらかの補正や平均を考える必要があります。
偏差値が急激にアップする
メソッドです!
こういう話があると、
うちの息子も
真似をすればグーッと偏差値が上がるかも・・・
と考えてしまうかも知れません。
大事なことは、偏差値を上げるのではなく「志望校に合格できるように、学力を上げる」ことです。
最終目標は「合格すること」であることが大事です。
目の前の偏差値や合格判定にあまり気を取られすぎないようにした方が良いように思います。
世の中に様々な参考書・メソッド・塾があります。
あれこれ手を出すと未消化に終わってしまいかねません。
塾や参考書など
これを
きちんとやろう!
と決めたら、それの出来るだけ完全な制覇を目指して勉強するのが最も確実です。
これをやろう!
この塾・方法で
いこう!
と4月末までに決めて、あとは「ひたすら走る!」が良いでしょう。
次回は下記リンクです。