連戦連勝の日本海軍〜芽生えてきた驕りの意識・かつての日本海軍の先生・英海軍を模倣した日本海軍・かつての世界一英海軍を凌駕した日本海軍・プリンスオブウェールズ撃沈〜|山口多聞11・第二航空戦隊・能力

前回は「真珠湾奇襲攻撃への米国の反撃〜予想もしなかった展開・欧州で暴れ回るヒトラー率いるドイツ軍・勢いに乗る日独・英海軍との戦い・プリンスオブウェールズの出動〜」の話でした。

山口多聞 司令官(Wikipedia)
目次

かつての日本海軍の先生:英海軍を模倣した日本海軍

英国戦艦 Prince of Wales

大英帝国にとって特別な「プリンス・オブ・ウェールズ」の名前を冠した戦艦が、出撃してきました。

Prince of Wales(プリンス・オブ・ウェールズ)

・英国における王位の法定(推定)である王子に与えられる称号

私たち日本人が、戦艦「大和」という名前に対して、特別な感慨を感じるのと同様な思いがあります。

いわば「英国にとっての大和」であり「戦艦皇太子」とも言える「プリンス・オブ・ウェールズ」。

新教育紀行
第一航空艦隊 旗艦 空母赤城

真珠湾奇襲攻撃で、「空母による航空隊・機動部隊の強さ」を見せつけた日本海軍。

この時点では、確かに日本海軍は世界の海軍で最強でした。

中国を含むアジアで、長年戦争をしてきた日本海軍。

パイロットたちの熟練度も高く、非常な強さを誇っていました。

実は明治維新後の新政府の方針で「英国から海軍を教わった」日本。

日本海軍にとって、英国海軍は「先生のような存在」でした。

この歴史から、英国が「上から目線になる」のも当然でした。

日本海軍など、我が英海軍の
敵ではないわ!

日本海海戦の東郷平八郎 連合艦隊司令長官の座乗する戦艦三笠も、実は英国からの輸入品です。

戦艦三笠と東郷平八郎 連合艦隊司令長官(Wikipedia)

かつての世界一・英海軍を凌駕した日本海軍:プリンス・オブ・ウェールズ撃沈

Winston Churchill英首相(Wikipedia)

明治維新後、猛烈な勢いで官民あげて国力増強に邁進した日本。

GDPなどの経済力では、当時の日本(大日本帝国)は、英国(大英帝国)の下でした。

一方で、すでに日本海軍は英海軍を上回っていました。

当時世界最強だった日本空母は、英海軍と戦う際には一隻もいませんでした。

ところが、陸上基地の航空隊が大いに大活躍しました。

俺たちは、
英海軍と戦うのだ!

日本海軍の航空隊は「プリンス・オブ・ウェールズ」をあっさり撃沈します。

チャーチル首相、
大変悲しいニュースです・・・

わが戦艦”Prince of Wales”が、
日本海軍に撃沈されました・・・

は?・・・・・

”Prince of Wales”が
撃沈された、だと・・・

・・・・・

そんな・・・
そんな馬鹿な・・・

夢では
ないのか・・・

戦後、

この時ほど、大きな衝撃を
受けたことはなかった・・・

と告白したチャーチル首相。

英国を叩いたのは、
大いなる戦果だ!

やはり、これからの主力は
戦艦ではなく、空母だ!

連戦連勝の日本海軍:芽生えてきた驕りの意識

新教育紀行
九七式艦上攻撃機(Wikipedia)

つい最近まで世界一だった英海軍に対して、快勝した日本海軍。

まさか・・・・・
こんなはずが・・・

あまりに大きな衝撃を受けたチャーチル英首相。

陸軍士官出身ながら、若くして英海軍大臣をつとめたチャーチル首相。

英国海軍には格段の愛着を持っていました。

さらに、最新鋭戦艦であるプリンス・オブ・ウェールズを大いに気に入っていたのです。

あの・・・
あのPrince of Walesが・・・

強気で鳴らすチャーチル英首相といえども、しばらく立ち直れなかったほどです。

南雲忠一 第一航空艦隊司令長官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社)

山口司令官の所属する第一航空艦隊は、空前の強さを見せつけます。

インド洋・太平洋で、第一航空艦隊は連戦連勝します。

我が日本海軍は
最強だ!

だが、
油断はしてはならない!

第二航空戦隊 空母飛龍(Wikipedia)

たくさんの空母を保有し、特に第一・第二・第五航空戦隊は、目覚ましい戦果をあげます。

我が日本海軍は
世界最強だ!

我が日本軍に敵対できる
国はないんじゃないか?

はははっ!
我らが強すぎるのよ!

第二戦隊司令官の山口司令官。

我が日本海軍が強いことは、
非常に誇りに思うが・・・

少し、
勝ちすぎではないか・・・

連戦連勝すると、誰でも「驕り」が生まれます。

そして、海軍全体に芽生えてきたのが「驕り」という意識でした。

次回は上記リンクです。

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