前回は「かっ車の考え方・コツ・ポイント 4〜動かっ車・図を描いて理解・基本的考え方・点に注目〜」の話でした。
電気の基本:電圧・電流・抵抗
今回は、小学生・中学受験の理科の電気を考えてみましょう。
電気は、まず電流・電圧・抵抗があります。
これは
知ってるよ。
この辺は
分かっているけど・・・
電池や電球が、沢山出てくると
わからなくなる・・・
「電流とは?」「電池とは?」と学ぶ時、上のような、物理法則が突然出てくることが多いです。
すると、
まずは、この公式(法則)を
暗記しなければ、ならないのね・・・
そして、公式(法則)をどう使って
問題を解くか、パターンを覚えなきゃ・・・
と、皆さんは考えるでしょう。
それも良いのですが、そうすると「考えると楽しい」はずの理科が「暗記科目」になってしまいます。
だけど、公式(法則)は、
暗記しなければならないわ。
その通りですが、理科はイメージすることを大事にしましょう。
イメージがしっかり出来ていると、応用問題も解けるようになります。
電流とは何か?:流れる電流を描く
まずは、電流とは何か?を考えてみましょう。
最も基本となる、「電池1個と豆電球1個」を考えます。
「電流=電気が流れる」です。
電気は見えないですが、「流れている」のです。
この「見えない」ことが、電気が難しく感じる一つの理由です。
暗記ではなく、「考える」タイプの理科の問題を考えてみましょう。
電気・電流以外の、てこ・ばね・かっ車・ものの動き・実験などは、対象が見えます。
対して、電気・電流は「目には見えない」ので、
電気・電流は
どこにいるのか・・・
よく分からないから、
直列・並列とか暗記した方が早いかな・・・
と考えがちです。
目には見えない電気・電流は、流れている状況をイメージして、電流を描くようにしましょう。
電流は「電池のプラスからマイナスに流れる」ので、上記のように描いてみましょう。
電池とは何か?:電流を持ち上げる役目
そして、「電池とは何か?」を考えてみましょう。
電池とは、「電流を流す」役目と「流れてきた電流を持ち上げる」役目を持ちます。
この「流れる電流を持ち上げる力」を「電圧」と呼んでいるのです。
これは、「最初電流がなかった時」も同じです。
電池が1個でも何個でも、「電流がない回路に電流を持ち上げて流れを発生させる」のが電池です。
電流が流れてきて、電池のところにやってくると、電池が「エイッ」と電流を持ち上げます。
すると流れてきた電流は、「持ち上がったので、また流れることができる」のです。
つまり、「最初に流れてなかった電流を電池がエイッと持ち上げる」役目をするのが電池です。
そして、電池が凄いところは、持ち上げるエネルギーがある限り「流れた電流を何回も持ち上げる」のです。
そして、「持ち上げる高さ=電圧」と呼びます。
・最初に電流をエイッと持ち上げて、電流を流す
・一周してきた電流を再度エイッと持ち上げて、電流を流す:持ち上げるエネルギーがある限り
電流と水流のイメージ
この電気の流れ=電流を、「水の流れ=水流」で考えてみましょう。
電池が「エイッと持ち上げる」のは、何か似ているものがあります。
ポンプに
似ているね!
ポンプにとても似た役割をする電池。
電池がポンプのような役目を果たして、水を持ち上げて流します。
これを「水流モデル」と呼んで、参考書等で紹介されています。
読んだことがある方もいらっしゃるでしょう。
なんで、電流なのに
水流って、水の話になるの?
と思ったかもしれません。
それは、水流モデルは「モデル」であって、「こう考えると分かりやすい」考え方だからです。
上記の考え方は、水流モデルと同じことです。
かっ車・電気などの物理分野は、「まず公式」ではなく、このような「基本的イメージ」を大事にしましょう。
なんとなく、公式ばかりだった
電流や電池が、少し分かった気がする・・・
最初は「分かった気」で良いでしょう。
最初から、
完璧に
理解しよう!
と考えると、大変です。
最初は「大体」で良いので、そのイメージを大事にして、基本〜応用問題を考えてゆきましょう。
そして、電気の問題は、理科の問題の中でも比較的「パターン」に分けやすいです。
それらのパターンよりも、基本を理解して問題の考え方をしっかり理解しましょう。
次回から、電流・抵抗の基本の話をご紹介します。
次回は下記リンクです。