大事な答案への姿勢〜「大体でも書く・描く」姿勢・分かることはハッキリ表現・問題に取り組む順序は「受験生の自由」・走り書きやメモを書く・端的に表現〜|中学受験・高校受験・大学受験・算数・数学

前回は「合格の可能性の伸ばし方〜試験終了間際に解法に気づいた時・試行錯誤の痕跡を描く姿勢・考えていることは、どんどん書く:懸命に取り組む姿勢・学校側が欲しい人材へ・「積極的に書いて・描く」姿勢〜」の話でした。

目次

「大体でも書く・描く」姿勢:分かることはハッキリ表現

グラフを描く考え方(新教育紀行)

算数実践で、「グラフの大体の形(概形)」を考えました。(上記リンク)

グラフを描く考え方(新教育紀行)

(1)(2)の寄り道(上記リンク)で考えた「二つの点の面積」が、小問・誘導問題としてある場合を考えます。

そして、最後に、

出題者

面積のグラフの形を
描いてください。

「グラフを描く」問題と仮定します。

このように「グラフを描く」問題は中学受験では少数ですが、考えてみましょう。

高校受験・大学受験では、「グラフを描く」出題は結構あります。

ここで、残り時間が少ない時、

男子小学生

面積を求めないと
グラフは描けないのかな・・・

男子小学生

面積(76,84)を求めて、
グラフを描く時間がない!

そういう時は、特に記述式の場合、何か「分かっていることは表現する」ことが大事です。

面積が先なので、

男子小学生

グラフを描くまでは、
時間が足りないけど・・・

男子小学生

面積は一つでも、
途中まででも、一生懸命やろう!

「まずは面積」が、一つの方法です。

ここで、「面積を求めるより、グラフを優先する」考え方もあります。

男子小学生

面積は計算に時間かかりそうだけど、
グラフの大体の形は分かりそう。

「だいたいのグラフの形はわかりそう」という時。

そういう時は、面積の問題を飛ばして、最後のグラフの問題に取り組みましょう。

そして、分かるところまでハッキリ表現しましょう。

問題に取り組む順序は「受験生の自由」

グラフを描く考え方(新教育紀行)

普通に考えれば、「面積を求めて、しっかりプロットしてグラフを描く」です。

それを「面積を求めずに、大体のグラフを描く」時、

女子小学生

勝手に問題飛ばしたら、
✖️になるんじゃないの・・・

「飛ばしたらダメでは」と感じる方もいるかもしれません。

「答えのみ」でも「記述式」でも、先の問題をやっても問題ないはずです。

問題文に、

出題者

解く際、問題の
番号順・記載順に解くこと。

このような記載あれば「解く順序を変える」のは良くないですが、これは書いてないでしょう。

筆者は、このように「解答する順序を規定した試験」を見たことがないです。

そもそも算数・数学において「出題者が考える順序」を固定する発想は、非常に良くないです。

そのため、「自分で分かることを先」に解くことは問題がないと考えます。

本来、問題に取り組む順序は「受験生の自由」でしょう。

学校や採点者の考え方では、

採点者A

これは、ちょっと・・・
✖️、あるいは減点だな・・・

このような可能性はあります。

独自のカラーを持つ学校は、

採点者B

問題飛ばして先をやったら
✖️、または減点!

「順序を飛ばして答えたから✖️か減点」は、「絶対にない」と考えます。

問題文に、

出題者

問題は順序通りやらなければ、
✖️か減点します。

このように明記されていれば別ですが、「この記載はないのが、ほとんどのケース」でしょう。

走り書きやメモを書く:端的に表現

グラフを描く考え方(新教育紀行)

基本的に大問の構成は、「小問の順序通り取り組むのが、解きやすい」構成になっています。

時々、ちょっと分かりにくい誘導形式の小問もあります。

男子小学生

僕の考え方と、ちょっと
違う時がある・・・

男子小学生

(3)は分からないけど、
(4)は分かりそうな時があるけど・・・

そういう時は、(3)を飛ばして(4)をやりましょう。

状況にもよりますが、「分かること」は明確に書いてゆきましょう。

特に「記述式問題」の出題形式の学校で、

採点者B

解く順序を変えたら、
減点か✖️!

この発想は、絶対にないでしょう。

わざわざ「記述式」にしていることは、

出題者X

志望者の思考・発想を
しっかりと採点したい!

「志望者の学力を深く試験したい」と、学校側が考えているからです。

上のグラフを描く例で、具体的面積の数値を飛ばして、グラフのおよその形を描いた時。

採点者X

これは、大事なことが
分かっていそうだ・・・

採点者X

大体の傾向があっているから、
これはOK!

このように「分かっているところまでは採点」となるでしょう。

記述式であれば、走り書きでもメモでも「分かっていること」を書くことは大事です。

男子小学生

走り書きや
メモでもいいの?

男子小学生

試験なんだから、
ちゃんとした文章で書かないとダメじゃない?

「ちゃんと書く」方が良いですが、それにこだわらないようにしましょう。

上のグラフの例なら「対称だから」とか「なめらかにつないで」とか端的でも良いでしょう。

この「端的なこと」は、算数・数学的には非常に本質的であることが多いです。

そうして「本質的なこと」が少しでも表現されていれば、

採点者X

おっ!
大事なことが分かっているね!

きっと、採点者は「相応に評価して、採点してくれる」でしょう。

自分なりに「自信持って分かること」は、大事なことです。

それは問題の順序に関係なく、しっかり表現して解答してゆきましょう。

日頃の勉強の際でも、このようにメモや走り書きでも書いてみると、

男子小学生

ああ、これは
こういうことかな・・・

女子小学生

これは、ひょっとしたら、
ここがポイントかも・・・

「書く・描くと気づくこと」があるでしょう。

こうした「自分なりの気づき」を重ねると、大きく学力がアップします。

特に記述式の試験を課す学校を志望校とする人は、日頃から、立式などをしっかり書くと良いです。

男子小学生

ここは、こういうふうに
式を立てて・・・

女子小学生

こういう図を描いて、
問題の内容を整理して・・・

「自分の分かることをハッキリ表現する」ことが、合格への道です。

次回は下記リンクです。

新教育紀行

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