合格をリアルにイメージして合格へ〜「いつから」より大事なこと・技術者稲盛和夫のイメージ・極めてクリアなイメージ・イメージする大事さ・京セラ創業者の超先進的発想〜|中学受験

前回は「志望校の決定と合格へ〜中高一貫校のカラーと6年間過ごすこと・偏差値と合格判定・学校の序列化と校風〜 」の話でした。

目次

イメージする大事さ:京セラ創業者の超先進的発想

武蔵中学・高校のかつての校舎(新教育紀行)

今回は「リアルにイメージすること」が合格へつながる話です。

まずは、受験から少し離れて、一般論の話をご紹介します。

「イメージすること」は仕事や研究においても、非常に大事なことです。

男子小学生

イメージするって、
創造的なことじゃないの?

女子小学生

勉強には、
あまり関係なさそうだけど・・・

「イメージ」というと絵画・彫刻・建築など、「創作物」に関わる人を想起するかもしれません。

ものづくりに限らずサイエンスの研究でも、営業活動でも大事だと思います。

自らが持つイメージが、完成した・成功したかのように考えることは大事です。

f:id:Yoshitaka77:20220104093449j:plain
京セラ創業者 稲盛和夫会長(Wikipedia)

著名な経営者・セラミックスの研究の第一線にいた稲盛和夫氏。

「生きる」などの著書において、大変意義深い言葉・文章を書いています。

素晴らしい経営者であった稲盛氏は、経営不振に陥った日本航空・JALの再生にも力を尽くしました。

日本航空(Wikipedia)

日本という国家を背負い続けている「日本航空」という会社。

名前からして、威風堂々たる「ザ・日本の空」という雰囲気があります。

この日本航空が経営不振に陥るとは、日本人の誰もが想像すらしませんでした。

そこに登場したのが、京セラ・KDDIなどの経営者として著名だった稲盛でした。

稲盛和夫

私が、
日本航空を再生してみせましょう!

そして、日本航空の幹部・社員たちに檄を飛ばして、

稲盛和夫

みなさん、
一緒に頑張りましょう!

様々な銀行などの支援もあり、日本航空は持ち直したのでした。

極めて優れた経営者である稲盛は、戦後日本指折りの「大経営者」と言えるでしょう。

そして、実は稲盛は「超先進的発想」を持った極めて優れた技術者でもありました。

技術者・稲盛和夫のイメージ:極めてクリアなイメージ

京セラ:セラミック包丁・ナイフ(Kyocera)

稲盛は、極めて優れた経営者である以前に、極めて優れた技術者でした。

国内外で、様々なイノベーションを起こしている京セラ。

その事業は、セラミックに限らず、エネルギー・環境・医療など広範に渡っています。

そもそも、その原点である素晴らしいセラミック製品もまた、非常に多岐に渡っています。

みなさんのキッチンにも、京セラのセラミック包丁・ナイフがあるかも知れません。

ニューヨーク(新教育紀行)

稲盛は、若い頃に米国IBMから受注を受けた際に、非常に苦労しました。

当時の日本の一般的な考え方に比較して、「その異常なまでの精度の高さ」に非常に苦労したそうです。

稲盛和夫

この精度は
異常に高すぎる・・・・・

稲盛和夫

・・・・・

稲盛和夫

我が国では
考えられないレベルだ・・・

それまでの作成方法では、セラミックスを焼成する過程で、「米国IBMの要求精度」に到達できません。

稲盛和夫

これでは、
全然IBMの精度に合ってないではないか!

社員A

確かにそうですが・・・
IBMの要求が異常なんです・・・

社員A

あんな精度、
ちょっとおかしいです・・・

稲盛和夫

何を言うんだ!
IBMが要求している、ということは・・・

稲盛和夫

米国には、
「出来る企業」があるんだろう!

社員A

超先進国の米国なら
出来るかも知れませんが・・・

社員A

我が国では
とても・・・

戦後直後の頃、日本と米国の間には、国力・技術力で非常に大きな差がありました。

それはまさに「巨人と少年」ほどに違ったでしょう。

稲盛和夫

何を
言っているんだ!

稲盛和夫

米国人に出来るのだから、
我々日本人にも出来るはずだ!

社員A

はい!
頑張ります!

稲盛氏をはじめとする京セラの社員は、実に様々な試行錯誤をしました。

社員A

稲盛さん、
IBMの望む製品が出来ました・・・

稲盛和夫

うん・・・
皆、良くやったぞ!

そして、IBMへ持ってゆきます。

稲盛和夫

我が社(京都セラミックス)で、
作成した製品です!

IBM

Kyoto Ceramics?
ああ、あのKyotoにある会社か・・・

稲盛和夫

はい!
御社の精度に適合する製品を作りました!

IBM

Japan(日本)の会社で
作れたのか?

不審そうに、頭をかしげるIBMの担当者。

現代では「日本の科学技術力」には定評がありますが、当時は、

IBM

Japanの会社で
我が社の製品を生産できるのか?

「日本の科学技術力」は「低レベル」と思われていたのでした。

稲盛和夫

ご確認
ください!

IBM

OK.
ちょっと待っててくれ・・・

IBM

今、製品を
審査してくるから・・・

しばらく待っていると、

IBM

OK.Great!(いいね!)
あなたの製品を買いましょう!

稲盛和夫

よし!
米国との取引ができた!

新興企業であった京都セラミックス(京セラ)にとって、米国IBMとの取引は、大いなる飛躍でした。

稲盛和夫

本当に良かった・・・
日本再興にもつながる・・・

実物が成功する前に、稲盛会長の頭の中にあったもの。

それは、「極めてクリアなイメージ」でした。

稲盛和夫

こうすれば、
上手くいくはずだ!

稲盛和夫

あとは
念ずるのみ!

稲盛会長が非凡な人物であるのに加えて、「若い」といっても20代〜30代の話です。

まだ小学生には、少し難しく感じるかもしれません。

男子小学生

イメージって
何?

「合格のイメージ」=「その志望校に通っているような想像」です。

合格をリアルにイメージして合格へ:「いつから」より大事なこと

f:id:Yoshitaka77:20211015095046j:plain

親にはぜひ、「志望校のイメージ」を明確に抱いて欲しいと思います。

そして、受験する子どもはまず「合格する」「合格できる」と考えることが大事です。

男子小学生

合格
できないかも・・・

このように考えるのではなく、

男子小学生

絶対に合格
できる!

まずは「合格できる」と思いましょう。

強い気持ち・ポジティブな気持ちを持った方が、絶対に良いでしょう。

「志望校へ通うイメージ」を持って「合格する・できる」と強く思うことです。

そして学力を着実に上げて、合格へつなげましょう。

模試などでの合格判定が思わしくない時、

男子小学生

もっと早く
受験勉強始めていれば・・・

このように、「過去への後悔」が思い当たることがあるかもしれません。

そう考えても、合格に結びつくことはないでしょう。

「早く勉強を開始したら、学力が上がり合格しやすい」のは、一面あるかも知れません。

男子小学生

やっぱり、
そうじゃん・・・

男子小学生

遅かった
のかな・・・

よく言われますが、夏休み以降、学力がグッと伸びる方もいます。

しっかりと、着実に理解を進めて学んでゆきましょう。

それよりも、志望校をまっすぐ見て、最後まで懸命に取り組んでみましょう。

武蔵中学・高校の「すすぎ川」(新教育紀行)

敷地が広大で大学併設の武蔵中高には、様々な樹木があり、川が流れています。

これは、武蔵中高が様々な私立中高の中で「やや中央から離れた立地」であることもあります。

御三家に関する話を、上記リンクでご紹介しています。

御三家の他の開成・麻布・桜蔭・女子学院・雙葉は、全て中心部に近い場所に立地しています。

開成はギリギリ「山手線の内側」ですが、麻布・桜蔭・女子学院・雙葉は「東京のど真ん中」です。

麻布に至っては、名前からして「ある種の高級感」があります。

「山手線の内側」にある他の御三家中に比べて、「山手線から大きく外れた」武蔵。

武蔵中高生にとって、山手線は少し遠い存在です。

男子中学生

武蔵中は
田舎にあるからな・・・

実際に、こう言われたこともあります。

今でもそうかも知れませんが、武蔵中高生は「ちょっと田舎」を結構気に入っています。

武蔵中高生の筆者

ちょっと田舎だけどさ、
川もあるし・・・

武蔵中高生の筆者

学校でニワトリを
飼っているんだぞ!

筆者が通っていた頃は、川の近くでニワトリを飼っていました。

最近は、ヤギを飼っている武蔵中高。

武蔵中学・高校のヤギたち(新教育紀行)

みなさんの志望校にも、それぞれの特徴があるでしょう。

実際に訪問するのが一番良いですが、写真でも良いでしょう。

女子小学生

私は
来年、この中学へゆく!

女子小学生

この校舎、
とっても好き!

そして、「志望校に対するクリアなイメージ」を持って、勉強してみましょう。

すると、ポジティブな気持ちになり、合格へ近づくでしょう。

次回は下記リンクです。

新教育紀行

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次