中学受験経験した親の適切な子どもへの接し方〜高いテンションをキープ・自分で志望校を最終決定・受験勉強する「本当の目的」・点数では偏差値ではなく合格〜｜中学受験の今と昔3

前回は「中学入試した親と現代中学受験生の視点 〜昔の中学受験と今の中学受験の対策の違い・大事な「一題一題をきちんと理解する」姿勢〜」の話でした。

受験勉強する「本当の目的」：点数では偏差値ではなく合格

受験に合格するために最も大事なことは、当然のことですが「学力を高くする」ことです。

この「学力向上」が最優先になりますが、最も大事なことは「合格への強い思いを抱き続ける」ことです。

このような「合格への強い思い」を持ちながら、学習を続けるのが良いでしょう。

一方で、試験の点数で「判定を下される」立場の受験生たち。

勉強する目的は「志望校に合格するため」です。

そのために「成績・点数・偏差値を上げること」が主目的になります。

ここで、「点数や偏差値ばかりを追いかける」と疲れてしまうことがあります。

「良ければ嬉しい」点数や偏差値という数字。

一方で、「悪ければ嬉しくない」では済まず、「悪ければ絶望的になる」のが成績や偏差値です。

少年・少女が、成績を上げるために一生懸命勉強をすること。

その姿は、とても微笑ましいことで大事なことです。

ところが、「点数や偏差値ばかりを追い求める」のは本末転倒であり、精神衛生上良くないでしょう。

「合格へのプロセス」の一つに過ぎない成績・点数・偏差値とは上手く付き合ってゆきましょう。

「成績・点数・偏差値が良ければ、合格する」のは現実ですが、目的は「合格すること」です。

そして、中学受験生・高校受験生・大学受験生たちは、

「自分の未来」を考えて、一生懸命走り抜けて行けるように頑張ると良いでしょう。

高いテンションをキープ：自分で志望校を最終決定

このように、受験生たちは高いテンションを保ち続けて、受験の最後の一年を乗り切りたいです。

そして、着実に学力を高めて行って、試験当日を迎えるのが最も望ましいです。

ところが、この「高いテンションをキープして学力を着実に上げる」ことは、結構難しいことです。

「言うは易く行うは難し」という言葉がありますが、正にこれに該当します。

ここからは、中学受験を例にして話を進めますが、高校受験・大学受験でも同様です。

小学生といえども、6年生にもなれば男の子も女の子も、それぞれ自我があります。

こう考えることもあるのが、「普通の子供」でしょう。

むしろ、こういう感情を持たずに「粛々と勉強し続ける」方が「どうかしている」可能性があります。

人間は、時には「ちょっと疲れて嫌になる」のが普通です。

成績優秀だったら、テストがゲームみたいで楽しく感じられるかもしれません。

でも、テストの成績が良くないと、

誰しも「嫌になってしまう」ことがあります。

筆者が中学受験生だった頃、成績が良くなかった時は、

このように思った記憶があります。

当時は、ファミコンもできず（少し古いですが）、友達と遊ぶことも少なくなりました。

帰宅したら勉強ばかりで、多くの子どもが週に1日〜3日程度、場合によってはもっと塾へ向かいます。

塾も友達ができると楽しいのですが、6年生の後半になるとだんだんストレスも多くなってきます。

出来るだけ「やる気」を持続させ、高いテンションを保つために大事なこと。

それは、受験生本人が、

このように「自分自身の未来を楽しく思える」ようになるのが一番でしょう。

ただ「テストの点数を上げる」や「偏差値を上げる」が目標となってしまう、先には危険が潜んでいます。

うまくゆけば良いのですが、うまくいかない時にテンションが一気に下がってしまいます。

中学受験経験した親の適切な子どもへの接し方

この「受験生自身が合格へ強い意欲を持つ」ために、最も大事なことがあります。

本来は「子ども自身が志望校を決める」のが最も望ましいです。

あるいは、「親がある程度選び、最後は本人に決めてもらう」のがベストでしょう。

仮に、親が一方的に「第一志望校を決定した」時を考えましょう。

この場合、太郎くんは「よく知らない学校」を目指すので、

「成績アップが先」になり、「合格への気持ちがあやふや」になる可能性があります。

その場合、受験生本人が「合格への強い気持ち」を抱かずに、

受験の最後の一年を過ごすことになることになります。

すると、「合格したい」という気持ちはあまり強くないでしょう。

例えば、親の方が中学受験をして、首尾よく第一志望に合格した経験を持っていると、

あるいは、

「経験者の立場」から、子どもに教える場合もあるでしょう。

この「教え方」が上手で、効果が高ければ良いですが、

「親の価値観」を押し付けられると、中学受験生の小学生といえども12歳頃なので自我があり、

子どもは少し負担になるかもしれません。

それよりもむしろ、

こういう「良い経験談」を語る方が良いでしょう。

そして、「子ども本人が受験校を決める」のは難しいので、

このように「訪ねてあげる」のが良いでしょう。

そして、学園祭・記念祭等の学校の諸行事に一緒に行くと良いでしょう。

受験生本人が主体性持って、テンションがキープされるのが最も望ましいです。

子どもが志望校を選んだら、

本人が好きであれば理由はなんでも良いと思います。

子どもは子どもなりに、塾で成績をつけられて、

小学校でも苦労していることがある場合があります。

自身が「中学受験をした」親は、出来るだけ良い面を見てあげて、励ましてあげましょう。

「経験談」も良いですが、ネガティブな内容は伝えずにポジティブになれることを伝えてあげましょう。

模試の成績や合格判定に一喜一憂せずに、「良いところ、できたところ」を褒めてあげると良いでしょう。

そして、自信を持ってもらうようにしましょう。

「自信」は根拠があった方が良いのですが、根拠があってもなくても、

「上手く合格できる」と思うことは大事です。

そのためには、親は「上手く子どもを鼓舞する」のが良いでしょう。

次回は下記リンクです。