前回は「動く点を苦手に思わないコツ・ポイント〜動点P・移動する図形・点が動くのを描いてイメージ・動画のイメージ・動画は静止画の連続・問題10(4)〜」の話でした。
問題10(4)(再掲載)
相似形の面積比:辺の比と面積比
今回は、相似形の面積比を考えます。
知ってるよ!
相似形の面積比は、(辺の比)x(辺の比)だね!
正三角形は、お互い全て相似形です。
下の図のように辺の比が 1:1.4 の時、面積比はどうなるか考えてみましょう。
計算すると、1:1.96になります。
1 : 1.96 は「約 1 : 2」 です。
「辺の長さは、40%しか違わないのに、面積は約2倍になる」ことを実感しましょう。
確かに辺の比の違いに
比べて、面積の違いが大きいね!
「当たり前のこと」に感じるかもしれませんが、こういうことを「しっかり実感すること」は大事です。
公式を暗記ではなく理解して学力アップ
先ほどの、「相似形の面積比は(辺の比)x(辺の比)」を、きちんと説明できますか。
う〜ん、
ちょっと待ってね・・・
算数の公式は、
覚えればいいと思ってたけど・・・
これは正三角形に限らず、全ての相似形(平面)で、成立します。
きちんと説明できるか、考えてみましょう。
これに限らず、「公式」は「説明できるように理解」しましょう。
説明するのは、
難しいよ。
「公式は使うもの」と
思っていたけど・・・
ただ「公式」として覚えていると、応用力が育ちません。
「まる覚えしているだけ」だと、
実際に、
どうやって使うの?
このように「どのように公式を使うか?」が分からない場合があります。
公式を知っていることよりも、「公式を使う・運用すること」が大事です。
そして、「公式をきちんと理解していれば、応用力が育つ」ようになります。
そして、「公式を忘れてしまっても、理解しているから、すぐ自分でつくれる」くらいが望ましいです。
この相似比が(4)を解く鍵になります。
ぜひ、「公式の理由」を考えてみましょう。
図形のイメージ:方眼紙と図形
未就学児〜小学校低学年の頃は、大勢の方が「方眼紙で工作」をします。
小学校年長になると、少し縁遠くなる方眼紙。
図形問題をイメージするときは、方眼紙のイメージを思い出しましょう。
方眼紙をイメージして
どうなるの?
1cm(10mm)ごとに縦横に線が引いてある便利な方眼紙。
「寸法を測る必要がない」ので、工作をする際はとても便利です。
相似形の面積比は「計算して理解する」ことも大事ですが、イメージしましょう。
「相似形が大きくなる」は「図形を作る(構成する)元の方眼紙が縦横に伸びる」感じです。
確かに辺の比が2倍、ということは、
方眼紙の長さが2倍になるとも考えられるね。
図形問題を解く際に大事なのは、面積や比を求める論理性とイメージです。
・面積や比など「求める対象」を具体的に考えてゆく論理性
・図形の大きさや長さをイメージする力
次回は相似形の面積比に関して、考える話をご紹介します。
次回は下記リンクです。