模試の合格判定と志望校決定〜偏差値への姿勢・志望校変更のデメリット・合格判定の分析を活かす・諦めない第一志望校〜|中学受験

前回は「不安な気持ちへの立ち向い方と対処方法〜受験生が不安な気持ちになる時・「頑張れ!」ではない励まし方・試験当日への不安な気持ち・「出来ている」ことに目を向ける〜」の話でした。

目次

模試の合格判定と志望校:偏差値への姿勢

種子島の海(新教育紀行)

Eさんの親からご質問を頂きました。

ご質問 5

娘の出願校に関して、ご相談です。

Dさんのように良い合格判定を頂けていれば良いのですが、娘の合格判定はもう少しです。

娘の第一志望校の模試の合格判定は60%程度で、80%に届いたことが御座いません。

娘は志望校をとても気に入っているのですが、合格するのか不安です。

体調を崩すようなことはなく、健康に過ごしています。

志望校変更も考え娘にそれとなく聞いてみましたが、本人はその学校を受験したいようです。

「落ちたらどうしよう」と考えてしまい、娘もそれは感じているようです。

志望校を変えるべきかどうか、いかがお考えでしょうか。

ご質問頂き、有難う御座います。

模試の判定に関しては、これまでにも書きましたが非常に大事な点です。

まず「志望校を変更せずに、直前期に精一杯努力して合格を目指す」ことをお勧めします。

受験生を持つ大抵の親は、子どもの成績を見て、

受験生の母親

少し偏差値の低い学校を
志望校に変更した方が良いのではないか・・・

不安になる方も多いと思います。

偏差値に関しては「参考程度の数字に過ぎない」話を、上記リンクでご紹介しています。

「偏差値主体」で考えるよりも、「本人が本当に行きたい」学校を志望校にするのが最も良いのです。

一方で、

受験生の父親

落ちてしまったら、
子どもがショックを受けるだろう・・・

こう「不合格の時」を懸念する気持ちもあるでしょう。

また、首都圏の中学受験の場合、いわゆる「1日校」の選択は非常に重要です。

1日校が第一志望となる場合が多く、1月に受験する場合があるかもしれません。

その後、連日続く受験の緒戦となりますから、その出来は精神的な影響が出ることが多いです。

様々な意味で、第一志望校の決定に悩むの親も大勢いらっしゃるでしょう。

志望校変更のデメリット

武蔵中学・高校のかつての校舎(新教育紀行)

まず、志望校を変更することは、非常に大きなデメリットがあります。

受験生本人のテンションが下がってしまい、

女子小学生

成績上がらないから、
A中学からB中学に志望校変更かあ・・・

女子小学生

A中学行きたかったな・・・
受験したかったな・・・

勉強への意欲が大きく減退する恐れもあると思います。

そもそも、合格率60%は「十分合格するレベル」です。

ですから、本人が「本当に行きたい学校」を志望校に確定するのが最善でしょう。

そして、「志望校変更は一切考えずに進む」のが最も良いと思います。

合格判定の分析を活かす:諦めない第一志望校

公園の桜(新教育紀行)

模試の判定は「参考程度」で良いと思いますが、各塾で様々な分析をしてくれます。

本人の得意ではないところ・対策などを提示してくれているでしょう。

そういう部分は親がよく読み込んで、受験期間の学び方の参考に大いにしましょう。

「第一志望校を変えない結果、不合格になる」という可能性はあるでしょう。

一方で「第一志望校を変えた」時、後になって、

女子中学生

A中学を受験したら、
ひょっとしたら合格したかも・・・

あるいは、

受験生の母親

あのまま本人が行きたい学校を、
受けさせてあげれば良かった・・・

このように後悔するかもしれません。

それよりは、目標に向かって全力でトライする方が良いでしょう。

「偏差値の低い志望校に変更する」のではなく、

受験生の母親

あなたは、本当にA中学に
行きたいの?

女子小学生

うん!
A中学が好き!

受験生の母親

模試の成績は、「80%以上」が出てないけど、
合格する人もたくさんいるから、やってみようか?

女子小学生

うん!
もっともっと勉強して、成績上げるようにするね!

このように、精神力・エネルギーを「前向きにする」ことが非常に大事です。

大学受験であれば、翌年「もう一度トライ」が出来ます。

あるいは、少し年齢を重ねた上でも「大学に入り直す」など「もう一度トライ」が出来ます。

ところが、中学受験は「もう一度」はありません。

誰しも大人になると、

日本人A

あの時、
ああすれば・・・

日本人B

あの時、
あの人にこう言えば・・・

このような「何らかの後悔」があります。

そういう後悔は、仕方のないことで取り返しのつかないことです。

受験生の子どもたちには、そういう「しなかった後悔」のないようにしてあげたいものです。

本人が健康に過ごしていることは、とても良いことです。

健康を維持して、直前期を乗り切ってゆきましょう。

「もう後は振り返らず、目標を一点に定めて、ひたむきに進む」ことをお勧めしたく思います。

読者の受験生の皆さんが第一志望校に合格することを、心より願っております。

次回は下記リンクです。

新教育紀行

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次